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講義
顔が良くて自分の研究分野を愛してるだけじゃなくて、講義内容もちゃんと分かりやすかった。講義中、顔が見れるのはもちろん至福だったが、内容がすーっと入ってくる感じだった。彼はとにかく骨を組むことが上手かった。心無しか、彼の講義だけ、教室が少し明るかった。
彼が教室中を見渡すから、前の方にいる私は時折目が合う。その気まずさが伝わっていたら彼は少しは気にするだろうかと偶に考える。
席の位置のおかげもあってか、ある日、彼に一番に当てられたときはまさに棚からぼた餅だった。彼がまっすぐこちらを見てくるという名の美の暴力に襲われ、私は幸いにもしっかり考えておいた答えを絞り出すことができた。自分は顔に見とれて肝心の講義内容を聞きそびれるということをしなかったと安堵した。




