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第85話 世界を繋ぐ橋

第85話 世界を繋ぐ橋

《世界再接続計画》

進行率99%


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あと一歩。

本当にあと一歩だった。


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白い空間。

物流網中枢。

世界接続領域。


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そこに張り巡らされた無数の光の線が脈動している。

まるで生き物だった。


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三千年間停止しかけていた巨大なシステム。


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それが今。

呼吸を始めている。


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栞は膝をつきながら光景を見上げた。

《世界観測》は限界を超えていた。


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数万世界。


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数億の生命。


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物流網全体。


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その全てが見えている。


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普通なら意識が壊れる。


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だが。


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「大丈夫です」


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誰に言うでもなく呟く。


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一人じゃないから。


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神代もいる。


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アリアも。


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カイルも。


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だから耐えられる。


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その時だった。


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ドクン。


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巨大な鼓動。


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物流網全体が激しく震える。


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進行率表示が停止した。


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99%


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そのまま動かない。


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静寂。


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アリアが即座に演算を開始する。


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「異常を確認」


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「最終接続を実行できません」


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空気が変わる。


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神代が顔色を変える。


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「何が起きた」


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アリアの瞳が高速で光る。


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そして。

答えを出した。


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「最後の承認者がいません」


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静寂。


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誰も動かない。


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レギウスが目を開く。


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アークも。


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エリオスも。


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その答えを知っていた。


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三千年前。


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物流網最終起動には。


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管理局最高承認者が必要だった。


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世界を繋ぐ権限。


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全認証鍵統合権限。


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その最後の認証。


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だが。


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管理局は滅んだ。


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承認者はいない。


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それが最後の壁だった。


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神代が苦しそうに言う。


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「ここまで来て……」


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誰も諦めない。


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諦めたくない。


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だが方法がない。


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その時だった。


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ゼノンが前へ出る。


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静かに。


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管理局最後の執行者。


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三千年間使命を守り続けた男。


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黄金の瞳が光る。


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そして。


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「承認権限を確認」


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アリアが反応する。


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「照合開始」


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数秒。


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誰も息をしない。


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そして。

答えが表示される。


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《最終執行権限》


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《所有者:ゼノン》


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静寂。


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神代が固まる。


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「持ってたのか!?」


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「持っていた」


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即答だった。


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ヴァルドが大笑いする。


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「最後まで保険だらけだな!」


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レギウスも苦笑する。


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いかにも管理局らしい。


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管理者が全滅しても。


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最後の執行者だけは残る。


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全てが失われても。


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システムだけは続く。


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その発想。


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そして。


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ゼノンは静かにカイルを見る。


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「修復者」


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初めてだった。


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命令ではない。


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評価でもない。


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問い掛けだった。


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「本当に繋ぐのか」


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静寂。


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「物流網が復活する」


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「世界も繋がる」


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「管理局が作った仕組みも残る」


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黄金の瞳。


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その奥には迷いがあった。


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三千年間。


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彼は管理局を守ってきた。


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だが。


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その管理局が失敗したことも知っている。


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だから迷う。


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本当にそれでいいのか。


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カイルは断裂を見つめる。


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地球。


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エルドバルト。


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王都。


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仲間たち。


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そして。


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三千年前から待ち続けた人々。


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全部思い浮かべる。


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しばらく沈黙。


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やがて。


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答えた。


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「繋ぐ」


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短い言葉。


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だが迷いはなかった。


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「ただし」


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ゼノンが見る。


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カイルは続けた。


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「管理局は戻さない」


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静寂。


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全員が聞いている。


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「支配もしない」


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「管理もしない」


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「世界は世界のままにする」


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そして。


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少しだけ笑った。


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「壊れたら直しに来る」


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それだけだった。


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修復者らしい答え。


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効率も。

支配も。

理想論もない。


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ただ。


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必要になったら助ける。


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その一言。


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ゼノンはしばらく黙っていた。


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三千年間。


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探していた答え。


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管理局でもない。


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革命でもない。


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観測者でもない。


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第三の答え。


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修復。


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ようやく見つかった。


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そして。


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黄金の瞳を閉じる。


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「判定完了」


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静かな声。


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物流網全体が震える。


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「管理局は敗北した」


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誰も否定しない。


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「修復者計画を承認する」


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その瞬間。


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ゼノンの権限が解放された。


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眩しい光。


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白。


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青。


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金。


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全ての光が混ざり合う。


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アリアが叫ぶ。


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初めて心から。


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「最終承認確認!」


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「世界再接続計画最終工程へ移行!」


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進行率表示が動く。


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99%

↓

100%


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世界が光に包まれた。


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第四認証鍵。


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第一認証鍵。


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第二認証鍵。


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第三認証鍵。


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そして。


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地球。


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全てが一本の巨大な光の橋で結ばれる。


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その光は。


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これまでカイルが架けてきたどんな橋より大きかった。


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世界そのものを繋ぐ橋。


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物流網再建完了。


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世界崩壊停止。


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第四認証鍵修復完了。


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三千年続いた問題が。


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ついに終わった。


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その時。


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世界の奥から。


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優しい声が聞こえた。


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「おかえり」


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誰の声なのか分からない。


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物流網か。


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世界そのものか。


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それとも。


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三千年前の人々なのか。


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だが。


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確かに聞こえた。


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そして。


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光が消える。


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長かった旅も。


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いよいよ終わりを迎えようとしていた。


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最終話 第86話 帰れる場所へ続く

ここまでお読みいただきありがとうございます!少しでも面白いと感じたら、画面下から【ブックマーク】と【☆☆☆☆☆】の評価をいただけると、執筆の大きなモチベーションになります!

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