第86話 帰れる場所
第86話 帰れる場所
世界は静かだった。
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三千年間続いた物流網の悲鳴は消えていた。
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崩壊は止まった。
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第四認証鍵は安定し。
物流網は再起動し。
断裂していた世界は再び繋がった。
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白い空間。
世界接続領域。
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そこにいる全員が同じものを見ていた。
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巨大な光の橋。
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地球。
エルドバルト。
そして無数の世界。
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それら全てが一本の光で結ばれている。
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《世界再接続計画》
完了。
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三千年前。
誰も成し遂げられなかった計画が。
ついに終わった。
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長い沈黙。
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誰もすぐには話せなかった。
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最初に笑ったのはヴァルドだった。
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「終わったな」
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本当に。
心の底から。
肩の荷を下ろしたような声。
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レギウスも静かに息を吐く。
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アークは目を閉じた。
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エリオスは空を見上げている。
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三千年前から続いた使命。
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観測者。
認証鍵。
管理者。
革命。
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その全てが。
今終わった。
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その時。
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ゼノンが前へ出る。
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管理局最後の執行者。
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もはや敵でも番人でもない。
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ただ一人の人間として。
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彼は修復者たちを見る。
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「報告する」
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相変わらず真面目な言い方だった。
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神代が少し笑う。
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最後まで変わらない。
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ゼノンは続けた。
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「物流網復旧率」
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空中へ数字が表示される。
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99.98%
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ざわめき。
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高い。
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異常なほど。
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だが。
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100%ではない。
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神代が首を傾げる。
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「残りは?」
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ゼノンは答えた。
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「未接続世界が一つ」
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静寂。
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カイルが顔を上げる。
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その答えは分かっていた。
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地球。
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自分の故郷。
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物流網原点。
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基準世界。
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最後に残された接続先。
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その時だった。
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白い空間の中央に扉が現れる。
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他のどの世界門とも違う。
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飾り気もない。
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普通の扉。
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しかし。
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カイルには分かった。
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その向こう側を。
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地球だ。
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高校の帰り道。
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夕暮れ。
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商店街。
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電車の音。
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見慣れた景色。
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全部。
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そこにある。
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神代が隣へ来る。
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「帰れますね」
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静かな声。
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栞も隣に立つ。
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何も言わない。
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ただ一緒にいる。
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しばらく。
誰も話さなかった。
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その時。
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物流網の声が再び響く。
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『接続完了』
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『帰還可能』
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『選択権を委譲します』
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世界から与えられた選択。
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帰るか。
帰らないか。
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カイルは扉を見る。
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思い出す。
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最初は帰りたかった。
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絶対に。
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何があっても。
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帰ろうと思っていた。
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だが。
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今は違う。
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栞がいる。
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神代がいる。
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アリアがいる。
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ミリア。
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エリオス。
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セレス。
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ルナ。
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王都。
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エルドバルト。
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故郷が二つになっていた。
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だから。
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迷う。
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その時だった。
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栞が言った。
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「何を悩んでるんですか」
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カイルが見る。
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栞は呆れたように笑っていた。
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「繋げたんですよね?」
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静かな声。
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「全部」
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神代も笑う。
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「ああ」
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「確かに」
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二人とも。
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当然みたいな顔をしていた。
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その時。
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カイルは気付く。
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扉は一つじゃない。
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世界門。
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物流網。
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今や全部繋がっている。
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つまり。
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帰ることと。
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別れることは違う。
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昔とは違う。
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物流網は復活した。
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世界は再接続された。
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なら。
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カイルは少し笑った。
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そして。
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「行ったり来たりだな」
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静かに言った。
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栞が吹き出す。
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神代も笑う。
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本当に。
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最後までカイルらしい。
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地球を選ばない。
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エルドバルトも選ばない。
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両方残す。
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直したのだから。
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使えばいい。
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それだけだった。
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その瞬間。
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白い空間に光が満ちる。
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物流網が応える。
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世界が応える。
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そして。
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三千年前の記録たちも。
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静かに消えていく。
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使命を終えたように。
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レギウスが笑う。
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アークも。
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ヴァルドも。
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もう思い残すことは無い。
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ゼノンは空を見る。
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初めて。
本当に初めて。
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肩の力が抜けた。
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執行者ではない。
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ただの一人の人間になる。
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そして。
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修復者たちは歩き出す。
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地球と。
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エルドバルト。
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二つの故郷を繋ぐ道へ。
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橋は完成した。
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物語は終わる。
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だが。
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世界を繋ぐ旅は終わらない。
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どこかで誰かが困っているなら。
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壊れた橋があるなら。
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失われた道があるなら。
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きっとまた。
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修復者は現れる。
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それが。
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この物語の結末。
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そして。
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始まりだった。
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完
『修復者 ~世界を繋ぐ物流網再建録~』 完結。
これで完結にしました┏○ペコッ
11月は、ローファンタジーで学園から始まる探索者の話をストック30話分あるので何とか11月1日から始められます今度は長め目標で頑張ります(ง •̀_•́)ง
皆さんありがとうございます!(´▽`)
また、よろしく(*´∀`)ノ




