第81話 帰るべき世界へ
第81話 帰るべき世界へ
地球。
その二文字が表示された瞬間。
最終管理領域から音が消えた。
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誰も動かない。
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神代は表示された映像を見つめている。
高層ビル。
夜の街。
走る車。
信号機。
人混み。
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異世界ではない。
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それは誰もが知る文明だった。
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そして。
カイルが生まれた場所。
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「……なんで」
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最初に声を出したのは栞だった。
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小さな声。
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だが誰も同じことを思っている。
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なぜ地球なのか。
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三千年前の管理局。
異世界物流網。
第四認証鍵。
世界崩壊。
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その全てと。
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なぜ地球が繋がるのか。
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その時だった。
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石碑が再び光る。
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最終管理領域全体が震える。
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そして。
新しい映像が浮かび上がった。
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三千年前。
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物流網建設以前。
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さらに古い記録。
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誰も見たことがない時代。
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「これは……」
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アークが目を見開く。
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レギウスも。
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ヴァルドも。
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驚いている。
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つまり彼らすら知らない記録だった。
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映像の中。
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広がるのは宇宙。
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星々。
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無数の世界。
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そして。
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一本の巨大な光。
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世界と世界を繋ぐ線。
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物流網の原型だった。
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その時。
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記録の音声が流れ始める。
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『世界間接続実験記録』
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『第一世界基準点設定』
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静寂。
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誰も息をしない。
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そして。
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表示された文字。
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《基準世界コード:Earth》
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神代が固まる。
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「最初……?」
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映像が答える。
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『物流網は地球を起点として構築された』
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世界が止まった。
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栞も。
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アリアも。
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ルナも。
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誰も言葉を失う。
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物流網の始まり。
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最初の世界。
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基準点。
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それが地球だった。
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カイルは表示を見つめていた。
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だが。
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本人が一番理解できない。
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なぜ地球が。
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ただの普通の世界が。
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そんな役割を持つのか。
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その答えは。
すぐに続いた。
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『地球は物流網が自然発生した世界である』
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静寂。
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ヴァルドが呟く。
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「自然発生だと……」
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信じられない。
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物流網は管理局の発明ではなかった。
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発見だった。
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太古。
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複数世界を繋ぐ現象が存在した。
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それを解析し。
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利用したのが管理局。
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つまり。
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物流網の根。
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本当の始まり。
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それが地球だった。
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神代の《世界設計図》が反応する。
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膨大な資料。
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失われた知識。
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三千年前よりさらに前。
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物流網創世期。
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その記録が流れ込んでくる。
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そして。
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ついに。
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第四認証鍵修復に必要な最後の条件が判明する。
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《基準世界同調》
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アリアが即座に解析する。
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数秒。
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そして結果が出た。
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「確認」
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「世界再接続計画起動条件成立には」
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「地球との接続が必要です」
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静寂。
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神代が頭を抱えた。
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「つまり」
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「地球へ行くのか?」
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アリア。
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ルナ。
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二人同時に頷く。
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「はい」
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避けられなかった。
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いつか来ると思っていた。
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だが。
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まさか今だとは思わなかった。
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故郷エルドバルト。
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そして。
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元の世界。
地球。
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その両方を救うため。
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修復者は帰らなければならない。
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その時だった。
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レギウスが静かに前へ出る。
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三千年前の最後の管理者。
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黄金の瞳がカイルを見る。
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「ようやくだな」
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静かな声だった。
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「お前が帰る理由が出来た」
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カイルは黙る。
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地球へ帰りたいか。
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その答えは簡単ではなかった。
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最初は帰りたかった。
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帰ることだけを考えていた。
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だが。
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今は違う。
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仲間がいる。
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故郷がある。
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守るべき世界がある。
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だから。
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一言では答えられない。
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その時。
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栞が隣に立った。
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神代も。
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いつの間にか自然に。
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そこにいた。
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「行きましょう」
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栞が言う。
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「どっちも救えばいいんです」
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あまりにも簡単な口調だった。
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神代も頷く。
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「カイルさんらしいじゃないですか」
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「壊れてるなら直す」
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「世界でも」
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「地球でも」
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カイルは少し笑った。
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確かに。
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ずっとそうだった。
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橋が壊れていたら直す。
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道が崩れていたら直す。
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施設が壊れたら直す。
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世界が壊れているなら。
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直すだけだ。
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その時。
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最終管理領域全体が震えた。
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ドォォォォォン!!
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全員が振り向く。
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第四認証鍵方向。
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黒い柱がさらに拡大している。
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崩壊が加速した。
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アリアが警告を出す。
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「世界崩壊進行」
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「最終段階へ移行」
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「残存時間二十八日」
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静寂。
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また減った。
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もう待てない。
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その時。
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ゼノンが最終管理領域へ現れる。
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転移。
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静かに。
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そして。
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修復者たちを見る。
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黄金の瞳。
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もう敵意はない。
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ただ。
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試験官の目だった。
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「答えは揃った」
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全員が彼を見る。
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ゼノンは静かに告げた。
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「次は証明だ」
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「修復者」
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「世界を救ってみせろ」
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その言葉と共に。
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第四認証鍵最深部への扉が開く。
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最終修復作戦。
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世界再接続計画。
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そして。
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地球への帰還。
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全てが結び付く最後の戦いが。
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ついに始まろうとしていた。
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第82話 世界再接続計画へ続く
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