第78話 管理局最後の答え
第78話 管理局最後の答え
王都上空。
流浪方舟アダマス中央司令室。
会議は終わったはずだった。
だが誰も席を立たない。
立てなかった。
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管理局最後の答え。
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ルナが示した最終管理領域。
そして。
そこに眠るという三千年前の修復計画。
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それは全員にとって未知だった。
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神代は立体地図を見つめていた。
《世界設計図》が反応している。
だが奇妙だった。
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見えない。
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最終管理領域だけが。
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まるで世界そのものから隠されているように。
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「何なんだ、そこは……」
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神代の呟きに答えたのはレギウスだった。
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「墓だ」
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静寂。
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誰もすぐには意味を理解できない。
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レギウスは第四認証鍵中枢を見つめていた。
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黄金の瞳の奥に。
三千年前の記憶が揺れている。
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「管理局の墓場」
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その言葉に。
ヴァルドが苦く笑った。
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「そう呼んでいたな」
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アークも目を伏せる。
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エリオスですら黙り込んだ。
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カイルたちだけが事情を知らない。
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栞が聞いた。
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「何があるんです?」
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長い沈黙。
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そして。
レギウスが言う。
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「失敗の記録だ」
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部屋が静まる。
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「管理局は世界を守れなかった」
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「物流網も維持できなかった」
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「観測者も」
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「世界炉も」
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「認証鍵も」
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その声は静かだった。
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言い訳はしない。
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事実だけを言う。
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「だから最後に残した」
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「次の時代へ失敗を伝えるために」
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神代は息を呑む。
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歴史資料ではない。
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技術文書でもない。
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三千年前の人間たちの後悔。
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そのすべてが残されている場所。
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それが最終管理領域。
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その時だった。
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ルナが前へ出る。
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少女の瞳がかすかに揺れる。
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「ただ」
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全員が見る。
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「一つだけ成功した計画があった」
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静寂。
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レギウスも顔を上げた。
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ヴァルドも。
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アークも。
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驚いている。
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「成功?」
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神代が聞く。
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ルナは頷いた。
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「最後まで使われなかっただけ」
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その言葉に。
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アリアが反応する。
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「該当資料を照会」
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「記録を発見」
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空中に古いデータが浮かぶ。
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管理局機密。
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最高レベル。
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閲覧権限。
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《全管理者》
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そして。
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その計画名が表示された。
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《修復者計画》
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静寂。
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誰も動けなかった。
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神代が最初に声を出した。
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「え?」
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栞も固まる。
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「修復者……?」
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カイルだけが無言だった。
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資料が続く。
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三千年前。
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物流網崩壊初期。
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管理局内部で一つの結論が出ていた。
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問題は技術不足ではない。
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能力不足でもない。
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管理不足でもない。
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考え方だ。
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管理局の人間は全員。
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世界を管理対象として見ていた。
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数字として。
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機能として。
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資源として。
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だから失敗した。
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そこで提案された。
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最後の理論。
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世界を管理するのではなく。
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世界を修復する。
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そのための存在。
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《修復者》
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神代の背筋が震えた。
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三千年前。
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既に考えられていたのだ。
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しかし。
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計画は不採用になった。
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理由は簡単だった。
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「非効率」
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ヴァルドが吐き捨てる。
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「いかにも管理局だ」
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修復は遅い。
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管理は早い。
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支配は効率的。
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だから修復者計画は却下された。
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だが。
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資料の最後に一文だけ残っていた。
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《本計画は未来へ継承する》
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《次代の修復者へ》
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静寂。
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全員の視線が。
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自然とカイルへ向く。
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当の本人だけが地図を見ていた。
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しばらく沈黙。
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そして。
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「なるほど」
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それだけだった。
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神代が思わずツッコむ。
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「反応薄くない!?」
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「別に俺が考えたわけじゃないだろ」
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その通りだった。
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ルナが少し笑う。
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その時。
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第四認証鍵中枢。
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黒い柱の最深部。
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ゼノンも同じ資料を見ていた。
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三千年間。
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ずっと。
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ずっと待っていた。
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管理局は正しかったのか。
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それとも間違っていたのか。
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その答えを。
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そして。
今。
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初めて。
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認める。
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修復者という存在を。
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黄金の瞳が静かに閉じられる。
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「判定更新」
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誰も聞いていない言葉。
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だが。
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世界が反応した。
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七つの断裂点。
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そのうち二つが微かに光り始める。
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物流網が応えている。
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修復者を認識して。
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その瞬間。
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アリアが大きな声を上げた。
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「変化を確認!」
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全員が振り向く。
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「物流網自己修復を開始」
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静寂。
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「は?」
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神代が固まる。
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アリアが続ける。
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「修復者権限」
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「認証完了」
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「物流網が協力を開始しています」
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部屋から音が消える。
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今まで違った。
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これまでは。
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人が物流網を直していた。
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しかし。
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今は逆だ。
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物流網自身が。
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修復者を助け始めた。
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三千年間停止していたシステム。
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最後の希望。
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管理局最後の答え。
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それが動き出す。
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カイルは立ち上がった。
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窓の向こうを見る。
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崩壊する世界。
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故郷。
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守るべきもの。
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そして。
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その奥。
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第四認証鍵中枢。
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ゼノンが待つ場所。
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最後の地点。
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「行くか」
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静かな声。
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しかし。
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誰も迷わない。
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修復者。
補佐官。
継承者。
管理端末。
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三千年間届かなかった答えを持って。
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彼らはついに。
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管理局最後の場所へ向かう。
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第79話 最終管理領域へ続く
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