表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
見捨てられた姫様は国を亡ぼす資格があるらしい  作者: サチオウ
リートス学園・指導と求知

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

116/130

第116話 サティエル宇宙の秘密に気づく?

ニコル先生の公開講座に出席した夜。

サティエルたちは寮の庭に出て、夜空を仰いでいた。


風は冷たく澄み、天の川が白い帯のように空を横切っている。

講演で聞いた“太陽中心の世界”の余韻が、まだ胸の奥に残っていた。


サティエルは空を見上げたまま、ぽつりと呟く。


「……星って、何だろう」


その問いに、セレネが静かに答える。


「ああ、月では――あの星々は太陽と同じように光る星、って言われています」


「えっ、太陽がいっぱいあるってこと?」


「多分、そんな感じです。私も詳しいわけじゃないですけど……そう教わりました」


「でも、それだと変じゃない?

今日の講演では“太陽が宇宙の中心”だって言ってたのに、太陽みたいなのがいくつもあるって……」


言葉を止め、再び天を見上げる。

空の奥に無数の光が瞬いていた。

それぞれが遠く、静かに、何かの意味を持つように輝いている。


「あっちの方……太陽みたいなのがたくさん集まってる」


天の川を見つめながら、サティエルの瞳がわずかに見開かれた。

何かが――心の中でつながった気がした。


「……私、わかっちゃったかも」


「えっ、なにが?」


シルヴィアが身を乗り出す。


「うーん……宇宙の秘密?」


「えー、なになに? どんな秘密?」


「まだ……言葉にできない。

どう説明すればいいか、もう少し考えてみるね」


そう言って微笑むと、サティエルは寮の部屋へ戻った。

ベッドに横たわり、ぼんやりと天井を見つめる。


頭の中では、星々の軌道がゆっくりと回り、無数の光がひとつの円を描いていた。


――もしかしたら、世界は思っていたよりずっと広いのかもしれない。


そんなことを思いながら、サティエルはいつの間にかまぶたを閉じ、静かな眠りに落ちていった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ