第九十六話 見えてない
評価をお願いします
「シスター的に悪趣味だと思うの」
グスンと、泣きながら抗議の声を上げるシスター。
めそめそと泣くシスターの涙が浸かってる温泉の御湯に落ちていく。
まあ~~仕方ないですね。
あの後散々クリスに追いかけられましたから。
反撃できなくて……ではなく。
シスターが弱いから反撃しないのではない。
本当ならクリスはシスターに勝てない筈なんです。
何しろシスターは色々ポンコツだが元歴代最強の魔王。
恐らく地上最強の存在だ。
だからシスターに勝てるものは存在しない……筈。
まあ~~一部の例外は存在しますが。
そんなシスターが反撃できないのは何故か?
身内に甘いからだ。
だから反撃できないのだ。
ボロボロと涙を流す姿に僕とサキ姉さんにマリさんの良心が傷んだ。
「御免なさい」
「腐……悪かったわね」
涙目のシスターに謝る僕とサキ姉さん。
「御免ね~~」
流石にマリさんも良心が傷んだのか謝る。
「仕留めそこなったがな」
それに対して獰猛な笑みを浮べるクリス。
「「「……」」」
クリスの言葉に僕とサキ姉さんにマリさんは絶句する。
うん。
止めようね。
握り拳を握るのは。
女の子の仕草ではないからね。
どこの武道家だ……。
というか躊躇いが無いね。(冷や汗)
「サキ姉さんの制止が無かったら殺せたのに!」
「「「……」」」
ビシュッ!
クリスの右ストレートの衝撃波が温泉のお湯を撒き散らす。
殺す気満々だよ……クリス。
そんなクリスに僕とサキ姉さんやマリさんは沈黙する。
「ひっ!」
悲鳴を上げるシスター。
かなり怯えてますよ。
クリス恐ろしい子っ!
本気だよこの人。
「「「やめなさい」」」
「え~~がな」
僕とサキ姉さんマリさんの言葉に口を尖らせるクリス。
「クリス~~」
「冗談がな」
僕の非難の声に苦笑いで誤魔化す。
だが眼が残念そうだと言っている。
クリス……。
「もう~~シスター的にキツイのは嫌あああ~~ブクブク」
温泉に口元まで浸かるシスター。
完全に怯えてるよ。
……お疲れ様ですシスター。
まあ今回のシスター弄りは僕も片棒を担いだんだけどね~~。(視線を逸らす)
それはそうと話は変わります。
シスターとマリさんにサキ姉さんはある程度羞恥心があって助かりますね~~。
見えそうな時は隠す努力をしてくれるから。
まあマリさんは……引っ付きすぎだが。
主に背中とか。
背中とか。
背中ですね……ゲフン。
クリスは駄目だ。
クリスは本当に駄目だ。
何故かって?
全裸で歩きまわるからだ。
お陰で色々見えそうだ。
見えてはいけない物がだ。
今も見えかけてた。
辛うじて見えないのは先程僕が使った魔術のお陰だ。
それでも完璧では無いので色々見えるので困る。
……うん?
言い間違えた。
ミエテナイヨ?
多分。(冷や汗)
「クリスお願いですから隠して下さい」
なので頼みます。
「うん? 俺は気にしないがな」
「僕は気にします」
「それは良いからこの魔術を外せだがな」
「それで隠してるんですっ! 我慢して下さいっ!」
「俺は気にしないがな」
「僕が気にしてるんですっ!」
少し切れ気味で叫ぶ僕。
「おお……がな」
「後は仁王立ちしないっ! 女の子でしょうがっ!」
でないと見えます。
何がと聞かないで下さい。(赤面)
「お……おう」
僕の迫力に座り込み温泉に浸かるクリス。
「あらあら何時もより勇ましいね。お姉さん胸がキュンとしたな~」
マリさん僕を抱きしめる手に力が篭る。
あう~~~。
ううう~。
背中に感触があああああっ!
太腿の下があああああ~。
生殺しです~~。(泣く)
あれ?
そう言えば……。
今気が付いたけど……。
僕は自分で服を脱いだ覚えが無いんだけど。
「どうしたがな?」
「ふえ? ああ僕入浴する前に服を脱いだ覚えがないんですが……」
首を捻る僕に尋ねるクリス。
それに答える僕
「「「「ああそれなら私達が脱がせた」」」」
しれっ、とクリスにサキ姉さんやシスター、マリさん達が同時に答える。
「ぎゃあああああああああああっ!」
僕は思わず悲鳴を上げたのは言うまでもない。
「何やってるんですかっ!」
僕は思わず四人に文句を言う。
「服を着たままだったら温泉に入れられないしがな」
「うぐうぐ~~逆セクハラが酷いんですが……」
何言ってんだ? という顔のクリスに僕は力なく抗議した。
お願いします




