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第六十話 天国と地獄

今日は此れで終わりです

  え?


 何です?


 だったらサキ姉さんと毎日一緒に寝ろ?


 毎日はご勘弁です。


 偶にだから良いんですよ。


 そう偶に。


 豪華なご馳走でも毎日食べると飽きると言いますし。


 僕の方がではありませんよ。(目を逸らす)


 サキ姉さん達の方がです。(言い訳)


 後は毎日僕と一緒に寝て、嫌な所でも見られるのはちょっと抵抗が……。


 僕は天井を見上げ抵抗の理由を哲学する。(虚ろな目)

 童貞暦が長いとね~~。

 色々あるんですよ。

 拗らせると厄介ですよ。(魚の死んだ目)


 寝言とか歯軋りとか聞かれたくないし~~。

 



 あっ……因みに寝てる時は仮面は被ってませんよ。


 流石に仮面を被ったままでは寝ません。


 だからこそ、この眼前のパラダイスを存分に堪能できるのですから。


 視界が悪くなるからね。仮面を被ると。

 


 

 


「どうしたの~~」

「なのなの?」


 僕が悶々として考え込んでいる事を、キキとキルは疑問に思ったらしい。


「何でそんな格好でここに居るんですか?」


 僕は二人を指差す。

 サキ姉のおかげで肝心な事を二人に聞き忘れてました。

 

「格好って……ただの下着だけど~~」

「なのなの」


 そう。僕の疑問通りに二人はベットに寝ている僕達(・・)に下着姿で覆いかぶさっていた。


「……」


「どうしたの~」


 キキは白を基本としたクマさんのアップリケが縫い付けてある上下の下着。

 膨らみ始めた胸にクマさんのが縫い付けてある下着が似合ってます。


「なのかな、なのかな」


 キルはやや薄いピンクを基本としてネコさんのアップリケが縫い付けてある上下の下着。

 キキよりやや小ぶりだがその胸には同じくネコさんが縫い付けてある下着を似合うな~~。


 我が今世の人生に一片の悔い無しっ!


 生きてて良かったっ!


 眼福です。


 この世界に転生出来て良かった!


 前世を足した合計年齢での転生だったなら、僕はこの世界でも完全に犯罪者だ。


 前世の年齢でのままの転生ならね~~。


 僕はロリコ……ゲフン、ゲフン。


 この世界でも確実に犯罪者として僕は捕まります。


 だけど此処では僕が最年少。


 しかも互いに合意の上。


 更に僕の将来の嫁候補だからさらに完全合法です。


 ああっ!


 素晴らしきかなこの異世界っ!


 良いよね。


 ハーレム。

 

「……では無くて、何でそんな格好して僕の部屋に居るんですかっ!」


 不味い。


 あまりの至福に我を失っていた。


 え?


 何でサキ姉さんはアウトで、キキとキルの下着姿なら良いのかって?


 はっはっはっ。


 サキ姉の胸上半分がはみ出てる状態を僕に直視しろと?


 極めて扇情的なんですよ?


 しかも年々大きくなるのが早いんですよ。


 それを僕の視界に今納めろと?


 出来ませんがな。(と言いつつ見てる)


 キキとキル?


 それに比べればタダの普通の下着姿ですよ。

 ええ。


「腐……ん」

「やべ」


 僕は隣で眠りこけているサキ姉を起こさないように慌てて声を小さくする。


「う~~ん。新しく出来た義理の母様が旦那様にお願い事する時にはこうしろって」


 ほう。


「そう言ってた。なのなの」

「ほう……そうなんですか?」


 聞き返す僕に同時に頷く二人。

 なんて素晴らしい。


「旦那様に何かおねだりする時にはこうしろと教わったの~~」

「なのなの」

 

 元凶は剣王様の性癖でした。


 グッジョブ。(親指を立てる)


「任せて下さい。二人が心配している課題に僕は必ず応えて見せます」

 

 僕はキリッとした顔で顎に指をやる。


「きゃああああああああなの~~」

「最高なのなのおおおおおおおっ!」


 満面の笑みを浮かべるキキとキル。

 そしてそのまま僕に抱きつく二人。


その柔らかな四つの至福を味わい尽くす僕。


 おおっとっ。サキ姉さんを加えて六つか~~。


 はっはっは~~♪


 きたああああああああああああああっ!

 僕のモテ期来たあああああああああっ!


 フニョンと、その極上の感触を更に堪能する。


 最高ですううううううううっ!


 まだ見ぬ剣王様あああああっ!


 僕は貴方に一生足を向けて寝れません!


 ふふふふふふふふふふふふ。


 ビバッ! パラダイス。


 え?

 

 今までサキ姉さんの胸の感触を十分味わっていたでは無いかって?


 それはそれ。


 これはこれ。


 キキとキルは一緒のお風呂に入ったことはある。


 でも抱きつかれた事は無い。


 だからレアなんです。


 我が人生に一片の悔い無しいいいいいいいいいいっ!






























「なにやってんの?」


 その時だった。


 セリスの咎めるような声が聞こえたのは。


 ギギ~~。

 

 まるで油の切れたロボットのようにぎこちなく、僕は声のした方向に首を回す。


 そこに居たのはセリスだった。


 開けっ放しの僕の部屋のドアの前で、仁王立ちして此方を見ている!

 その目はひたすら険しい!


「ねえ?」


 ゴキンッ! と、ドアノブを握り潰すセリス。

 


「……」


 ツウ~~と、嫌な汗が流れる。


「……なにやってんの?」


 無言で僕を絶対零度の眼差しで見続けるセリス。


 これは怒りの沸点を超えて怒ってます。


 それはもう。


 なんかいきなり天国から地獄ですね。


 天国から地獄に落とされたような気分です。


「や……やあ~~おはよう」

「おはよう。それで何をやってるの?」


 僕に棒読みのような、朝の挨拶を返してくるセリス。


 ダラダラ。


 僕の嫌な汗は更に止まらない!


 さて僕の今の状態を第三者視点で見るとどうなるんだろう?


 ベットに美少女と添い寝して貰いながら、別の女の子二人に抱き付かれる屑男。


 しかも三人共下着姿です。




 ……。

 ………。

 …………。



 はい。

 アウト。(虚ろな目)


 どうみても女を弄んでいるクズ野郎にしか見えません。


「それで何やってんの?」


ダラダラダラ。

 

 脂汗が酷いんですけどっ!


 あうううううううう~~。



 目が。


 目が怖いんですけど……。


 なんかもう殺人鬼も裸足で逃げ出しそうな程です。


 何故かキキやキルがフォローしてくれません。 


 この態度は僕にサキ姉さんに助けを求めろと?


 この状況で僕にサキ姉を起こせと?


 そして更なる地獄を僕に見ろと?


 どうしてこうなったああああああああっ!(泣く)



 

 


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