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空から魔女がふってきた!  作者: 杉並よしひと
第三章
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14

 結局、一休みしてから山頂までは、そこまで時間がかからなかった。

 天から降ってくる光が徐々に強くなり、斜面の終わりを感じたと同時に、森が途切れた。

 斜面にはまだ続きがあった。だが、それよりも。

 そこには道路があったのだ。山の斜面の等高線に沿う様な道路があったのだ。

「おお……!」

 俺が言葉にならない感動を感じていると、後からやって来たハルは、

「まだここから何キロか歩かなきゃ行けないから」

 と、非情な現実を突きつけた。

「良いじゃないか。誰が連れて来たのかわかんねーけど、道路何て見たのほぼ一日ぶりだぞ?

 人工物バンザイ!!」

「はあ……、疲れた」

 ハルがそう漏らしたのと、同時だった。

「ダメじゃない。逃げたら」

 老いた女性の声が聴こえた。嗄れて、そこまで大きい声でも無い。だが、声から滲み出る老獪さが、俺に絡み付いた。

 なんか、まずそうな気がする。

 持っていたホウキを握りしめる。振り返ると、黒いマントを着て、腰がくの字に折れ曲がったばあさんが立っていた。皺が刻み込まれ、ひからびてしまった様な手には、禍々しく所々折れ曲がった杖が握られている。老女の目が、俺を捉える。

 見るからに魔法使いだった。

「カタリーナさん……」

 後ろでハルが、小さく呟いた。


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