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創造主長様のお仕事  作者: 己龍
第2章 子供+仲間+迷宮=???
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閑話 独特な二人


アルバ帝国。


そこは冒険者発祥の地として知られ、冒険者支援を目的としたギルドを運営する国である。


しかしだからと言って国から冒険者ギルドへの命令権はなく、また私用に用いることはできない。


国に所属しつつも縛られない、少々歪な組織でもある。


だがこの世界では異質というわけではない。


学問ギルド、生産ギルド、傭兵ギルド、商業ギルドなどの組織は全て各国でも運営しているが、どれも国からは独立した組織となっている。


このような不思議な形態には理由がある。


そもそも「ギルド」は単一組織としては一国に等しい権力があり、根を下ろす国があまりに理不尽なことをすれば簡単に撤退するほどだ。


そしてギルドの恩恵を得ていた国は大混乱に見舞われ、重鎮たちが頭を下げに来る。


それほどの組織であったのだが、長きに渡る魔物や魔忠の侵攻、自然災害で経営が立ち行かなくなっていく。


潰れようものなら生活の質が大幅に下がることを危惧した各国は、ギルドの本部へと国営にしないかと進言、結果それぞれが本部を設置していた国へと下った。


二カ国分の力を得た国は調子に乗り大規模な魔物討伐軍を発足、他国へと戦争を仕掛けるなど愚行を繰り返し、切れたギルド職員たちによって内乱が各国で起こったことは誰にも責められないだろう。


だがここで不運が襲う。


内乱により内部から疲弊した国に魔忠たちが襲撃し、僅か数年で5つの国が滅びた。


この事件によってようやく手にした力に恐れた各国は、権力はそのままに力を分裂させた。


その結果出来上がったのが現状の組織形態だ。


そして現在アルバ帝国皇帝オルバ・レイオットと冒険者ギルド本部長、各トップの二人が王城応接室にて向かい合っていた。


両足を縛られて(・・・・・・・)



「では魔物の素材が多すぎると?」


「はい、陛下もご存じの通りここ数か月の冒険者の死亡率の減少、そして武具や薬品等の支援物資の充実により魔物の討伐件数が跳ね上がっております。それと同時にいままで品薄だった物や高品質な物が入り喜ばしいことなのですが、このままではギルド本部の財が数年で底をつきます」


「買取と依頼料か。買取額を徐々に下げるしかないが、他国ではそこまで問題になっておらんのだろう?」


「現在ではここアルバのみです。ですが近いうちに他も同じ状況になるかと」


「有り余っている国庫から出してもよいが、さすがにいつまでもとはいかんだろう」



オルバは腕を組み唸る。


いままで有り余る財をどうやって消費するか悩んでいたが、まさか今度はどうやって消費を抑えるか悩むことになるとは思わなかったのだ。


だからと言って国税の変動は好ましくない。



「ただでさえ息子の件に頭を抱えておるのに、さらに問題が浮上か・・・・いい加減我も倒れるぞ?」


「改革派、ランバ殿下派ですか。あちらもなにやら精力的に活動しておりますね、我々の方にもどちらに着くか考えておけと脅しが来ました。まぁ、叩き返しましたが」



オルバはある程度の真実を知っているだけに本部長の言葉に頷けなかった。


ランバが操られており、悪化を防ぐために正常に戻すこともできない。


王家に生まれた以上我が子を切り捨てることを躊躇ってはならないが、それでも親としての心情が勝ち手を出せない。


先代からも警告を受けたこの弱点を、今突かれている状態だ。


その結果がウルスラへの襲撃だ。


レイヌがウルスラと出会ったときは御者を含めて三名であったが、帝都を出立した際には二個中隊が護衛に付いていた。


だが運悪く魔物の集団に襲われ人数が減少、そこを狙われ二個中隊は事実上壊滅、兵士の家族には手当を送り謝罪の文をしたためたが何よりも辛かったのは被害報告の確認であった。


二個中隊およそ600人の死亡確認の書類を目にしたとき「大勢の命をたった一枚の書類で片づけてしまうのか」と嘆いたという。



「・・・・・ランバもなぜそこまで王位にこだわるのか。そこまで欲するほど良い物ではないんだがな」


「私に聞かれましても・・・・すでに王位継承権はありませんから」



ギルド本部長は代々王家から選抜されるが、就任と同時に貴族から外される。


その証拠に今代の本部長はランバの異母兄弟であるが王位継承権はなく、年金ももらえない。



コンコン



「どうやら来たようですね。陛下、暗い話はここまでに」


「そうだな、ところでそろそろ縄を解いてくれないか?さすがにこのまま会うには・・・」


「同じく。もう仕事をほったらかして逃げませんよ?」



セリフだけ聞くとダメな上司である。


両者が懇願(?)するとどこからともなくあらわれたメイドにより切られたロープがパサリと落ちた。


そのメイドは王宮特殊戦闘諜報員〈織部蜘蛛〉に所属しているが以前レイヌと会ったときよりも明らかに隠密技術が上がっている。


その陰にはとある変態神が絡んでいるのだが、そこは後日語るとしよう。


返事がないことを不審に思ったのか、もう一度ノック音がする頃にはすでにメイドの姿はなかった。


二人は慌てて服を直しようやく「入れ」と返事をした。


扉を開けたメイド(こちらは一般メイド)の後ろにはなんとも独創的な恰好をした二人の男女が会話を楽しんでいる。



「おぉ、こちらで呼び出しておいて待たせてすまないな」


「だいじょーぶだよー王様♪あ、今は陛下だっけ?」


「ご無沙汰しております陛下。その高潔足る(ノーブルな)お姿を再びお目にできて光栄です」


「水晶ランクとなり多忙の中よくぞ来たくれた。リーシア殿も道中の襲撃があり、さぞ苦労しただろう」


「いえいえ、ボクこそ魔物大行進の際は参加できず申し訳ない。幸い犠牲者は少なかったと聞きましたが、それでも亡くなった同業者(フレンド)たちには謝罪の仕様もない」



リーシアと呼ばれた人物は妙な話し方で申し訳なさそうに頭を下げた。


スラリとした長身に地面に着こうかというほどの長髪を後ろに三つ編みした姿は、美青年といった言葉がふさわしいが、れっきとした女性である。


だが鋭い目や執事のような礼服を常に来ていることから同性のファンが多く存在している。


話し方は変だが。



「リーシア君、自分自身を責めるべきじゃないよ。どうしようもなかったんだ」


「おぉ本部長殿!なんとお優しい(ジェントルメンな)言葉か!ではせめてお参りだけでもさせていただきたい。OK?」


「うむ、かまわぬぞ。しかし一つ一つの動きが相変わらず仰々しいのう」


「それがボクですから」



リーシアは天を仰ぐかのようなポーズをしながらオルバの疑問を一言で片づけた。


話し方だけでなく行動も変だった。



「ところでなぜキューテ殿までここに?我はリーシア殿は呼んだが・・・・」


「あっはは~♪リーリーちゃんとは関係ないよ!あたしは~、噂のレイヌちゃんに会いに来たのだ!」


「おぉ!我々と同じ水晶(クリスタル)ランクに上り詰めたという青年(ボーイ)ですね!ボクも実は楽しみにしていたんですよ」



キューテと呼ばれた小柄で兎耳を生やした人物はやたらとハイテンションだ。


ドレスのようなヒラヒラした服にキラキラとした大きな目、抱えたヌイグルミが大変かわいらしいが、今度はれっきとした男性である。


そしてリーシア同様に同性のファンが多くおり、実力人気共に大陸最強を謳っている。



(我が義息子はどうやら奇縁に恵まれておるらしいの・・・・)



このようにオルバは思っていたが、特に二人の事が嫌いだというわけではない。


むしろ気軽に話ができる相手として好ましく思っているが、時々テンションに付いていけないことがあるだけだ。



「あ、そうそう!陛下に伝言があったんだった!メイトラちゃんから!」


「ん?娘からだと?」



現在イビルアル王国にて学業に専念しているはずのメイトラがなぜ?もしやなにかあったのかと不安を顔に出すが、言い出したキューテはその表情を否定しなかった。



「『すぐに帰るから守りを固めておいて』だってさ」


「帰る?守り!?ちょっちょっとまってくれ!いったい娘に何が起こっているんだ!」


「もしや・・・・キューテ殿、あの(ルーマー)は本当なのですか?」


「うん、さすがのあたしも今回はふざけていられないよ」



先ほどまでケラケラ笑っていたキューテはすっと真顔になり、リーシアの眼差しを正面から受け止めた。


急な変化に戸惑うオルバと本部長は恐る恐る、慎重に話を聞き出した。


そして二人の口から出た話にオルバは青ざめ、本部長はギルドへと急いで戻っていった。


二人の行動の決め手となった話をまとめるとこうだ。





イビルアル王国にて現状を打破しうる勇者たちが召喚された。






そしてその勇者たちにより、








王都は大混乱に見舞われている、と。




己龍  「冒険者のトップ2は相当な変人ですね。つまり同じ水晶ランクはみな同類ということに・・・・(笑)。つまりレイヌも変z・・・・あぁーーーーーーー!!(コーヒ零した)」


レイヌ 「ふん!天罰だ」

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