表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
創造主長様のお仕事  作者: 己龍
第2章 子供+仲間+迷宮=???
45/181

16話 本題よりも重要な話

話のストックが少なくなってきました(´;ω;`)




コツッコツッコツ



俺は今陛下の待つであろう応接室に向かっている・・・・はずだ。


なのになぜ先ほどから段々と騎士や侍女が増えていくんだ?


しかも騎士は鬼気迫る顔で、侍女は皆縄を持っている。


今から陛下に合うんだよな?戦地へ行くとかじゃないんだよな?


騎士団長がとある部屋まで着くとこちらを振り返り頭を下げた。



「申し訳ございません。ただいま王・・・陛下は執務中なのですがこちらで指定させて頂いたお時間には間に合いそうもありません」


「ならまた後日ということに」


「いえ、宰相が言うには今日中とのことで失礼ですが執務室にご案内させていただきます」



新任貴族の家名決めは宰相と陛下二人の立会が必要からしょうがない、今度は執務室へとまた歩き始めた。






はい、執務室前に着きました。


着いたのはいいがここに来るまでに騎士・侍女が増え始め、とうとう執務室前には一片の隙なく囲まれていた。


帰りたい心情を知ってか知らずか騎士団長は無情にドアをノックした。


入室許可を貰い部屋に入るとそこには―――――椅子に縛られた陛下が文官らしき女性に見張られ、一心不乱に書類にサインをしていた。


脱走防止にしてもやりすぎなんじゃないかとも思ったが常習犯で尚且つ先日も脱走したことから、まぁしょうがないのか?



「・・・のうビーウッド郷、レイヌ郷が来たのだ。今日はもうこのあたりでよかろう・・・・」


「そうですね、では一時中断いたします。続きは後程」


「ま、まだか・・・・」



うなだれる陛下の腰と両足につけた縄を外すと女性は流れるように部屋から出て行った。


うん、ずいぶんと慣れた動きだな。


いつの間にか騎士団長も同様に部屋から退室し、部屋の周りからも人の気配が消えていく。



「陛下、レイヌ名誉侯爵ここに登城いたしました」


「よいレイヌ、ここには我とそちしかおらぬ。普段通り話そう」


「では陛下、また逃げようとしたのか?」


「いや、目的は果たしたのだが皆が殺気だってな」



陛下の言葉に内心で「とうとうか」と思ったが顔には出さずに防音壁を部屋に覆った。



「果たしたということは?」


「うむ、やはりランバだけでなく我も狙っているようだ」



陛下の脱走癖は昔かららしいが、ここ最近頻度が圧倒的に多かった。


その理由は義兄さんを操る黒幕を炙りだす為に自らおとりになるためだ。


義兄さんを鑑定した後、おそらく他の王族も狙うと読んだ陛下がおとりになると言い出した時はウルと二人で散々止めたが、話は女王陛下まで巻き込み王宮特殊戦闘諜報員〈織部(おりべ)蜘蛛(くも)〉の数人が陰ながら護衛としてならとまとまった。


ちなみにこのことを知るのは俺、ウル、女王陛下、織部蜘蛛数人の少数に絞ってたので、文官たちの焦りは本物だ。


そしてその目的が達成された、ということは



「蜘蛛たちに後を追わせたところ、やはり第一皇子派の貴族の私兵であった。適当な理由を付けて屋敷内を捜索したが、この件に関わる証拠は出てこなかった。他のものはゴロゴロ出てきたがな」


「貴族階級は?」


「伯爵だ、嘆かわしいことにな」



かなり地位が高いな。


しかし王族を操るなんて大胆な事を企むには地位が低い。


ならば黒幕は単数ではなく複数の協力体制か、それとも



「もっと上、か」


「どうしたのだ?」


「陛下がおとりの件は〈織部(おりべ)蜘蛛(ぐも)〉たちが信用できるのなら誰にも知られていないはず。故に急な屋敷内捜査で証拠が全くないとはおかしすぎる。陛下自ら指揮をとり尋問したにも関わらずにだ。捜索隊に証拠を処分した者の可能性も吟味しても、おそらく黒幕は伯爵家よりも影響力が大きい者、そして洗脳系の魔道具から用意できたことから強大な支援者がいる可能性がある」


「伯爵より上の者・・・・侯爵・公爵家か」



貴族でも伯爵を足切りに使うならおそらく公爵だろう。


義兄さんが王位につき自分の意のままに操るつもりなのかもな。


危険な魔道具を用意できることからおそらく闇ギルドとかいう組織、下手したら他国の介入も視野に入れなければならない。


この時代では珍しいがな。


陛下はどうやらどうやらそこまで頭が回っていないようで「公爵はまずいな。しかし侯爵もな・・・・」と呟いている。



「陛下、早急に信頼できる護衛を王族一人一人に着けるよう進言させてもらう。駒が減っただけで向こうに痛手は無いが、相手の尻尾にこちらの手が掠めたんだからな。最悪な形、メイは他国にいるからしばらくは安心だが陛下たちに害をなそうと今現在も動いている可能性がある」


「そうか、ならば完全に信用する者のみを護衛に回そう。ランバの事もある、レイヌよ悪いが王宮内を見回り危険な魔道具・魔具がないか調べておいてくれ」



行動に移そうとしたがそういえばここに来た理由は別にあった。



「そういえば家名の話だけど」


「・・・・先の話が衝撃的で忘れておった」



陛下がパンパンと手を叩いたが特に何も起こらない。


気まずい空気が流れたが防音壁を解除すると天井からメイドが降ってきた。


防音にしてたから何かあったのではないかと必死に防音壁を壊そうとしていたのだろう、手には短刀を持っていた。


確認してみるとどうやら彼女が〈織部蜘蛛〉の一人らしい。


陛下は早速護衛の宰相の手配を命じると、メイドは一瞬状況が呑み込めないようだったがすぐに引き締めてまた天井へと戻った。


宰相が来るまでの間に執務室の安全を調べ、応接室に向かうことにした。


途中戻ってきた文官女性がなにか言おうとしたが、陛下の顔を見てそんな雰囲気ではないと察したようで黙って騎士と一緒に応接室まで護衛に回った。


応接室に着き室内を調べると、洗脳系の魔道具はなかったが盗聴用の魔具は二つあった。


陛下はすぐに破壊しようと壁にあった観賞用のハルバートを振り上げたが取り上げて静止させた。


破壊すると相手にすぐにわかり状況の変化が速まるので小さい防護壁で覆いこちらの声を聞かれないようにした。


これでも異常があったとバレるが、少しくらいなら時間は稼げるだろう。


飲み物を持ってきたメイドが壁に向かってしゃがみ込む男二人に戸惑ったが気にしないでほしい。


あぁ俺は飲み物いらないよ。


いやいや別に不味いとかじゃなくて俺用のものがあるから。


そしてメイドと入れ替わりに眼鏡をかけたいかにも文系といった雰囲気の男性が入ってきた。



「お待たせして申し訳ありません。謁見時にお会いしましたが改めて宰相のホグズ・アリアントと申します」


「こちらこそ謁見以来顔を身ぜずに申し訳ない。レイヌ名誉侯爵だ」



宰相は深く頭を下げ、俺は浅く頭を下げた。


この世界では上の者には深く、下の者には浅く頭を下げるのが礼儀である。


宰相は元侯爵家三男らしいが、役職を継ぐと同時に家名を捨てたので立場的としては男爵と準男爵の間らしい。

だがそれは〈普段時では〉の話であり、権限は公爵と同じで彼の言葉は皇帝の言葉であるとほぼ同等のものだ。


それゆえに、常に中立の立場である必要があるため宰相就任候補には力を入れているらしい。


改めての自己紹介も終わり早速家名の話を始めようとした。



「実は宰相、お前にも伝える話が――――――」


「それが家名はすでに考えていたのだが機会がなくここまで延びてしまった。手間取らせてすまない」



陛下はおそらく護衛の事を伝えようとしたのだろうが、こいつはダメ(・・)だ。


軽度ではあるが洗脳されている。


ここは本来の流れに合わせ、家名の話で終わらせよう。



「困りますレイヌ様。こちらも民の生活が向上して税の見直しや各ギルドとの打ち合わせがありますので」


「誠に申し訳ない。それで家名だが今ここで伝えるだけでいいのか?」


「少々お待ちください」



そう言うと宰相は懐から一枚の古びた羊皮紙を取り出した。


上の方には契約神の姿が描かれ、その真下には[名を契約神パクティム様に捧ぐ]と古代共通人語で書かれている。


これはルルの記録に残っているほど昔からある契約書で、これに家名を書き込むとステータスに追加される。


宰相が言うにはそれだけの効果で他にはなにもないらしいがわかってるよ、それ考えたの俺だから。



「悪いが見せてもらってもいいか?始めて見るのでしっかりと見ておきたい」


「そういえばレイヌ様は鍛冶から日常品の魔道具まで様々なものをお創りになっておられましたね。どうぞ参考までにご覧ください」



羊皮紙を受け取り施された術式を本来の型へ戻して(・・・)おく。


一瞬だったから気づかれてはいないようだ。



「参考になった。感謝する」


「もうよいのですか?ではこちらにご記入ください」



渡された羊皮紙に昔使っていた名を合わせ〈レイヌ・イニスティア〉と記入すると文字が光り染み込むように消えた。


「おや、おかしいですね。本来文字が消えるだけで光ったりはしないはずですが」



おや?制作時と同じようにやったんだが。


なにか特別な事やったか思い返してみたが全くもって思いつかない。


なにがダメだったんだ?



「そういえばレイヌ郷・・・いや、すでにイニスティア郷か。先ほどの文字は貴殿の国の文字か?なにやら〈命名の契書〉に書かれている模様に似ておったが」



〈命名の契書〉?あぁさっきの羊皮紙か。


模様というと[家名を~]の文か。


あ!つられて名前を古代共通人語で書いてた!


たしか文字が消えると契約神まで名が届き各ステータスが上がりやすくなって他神の加護も受けやすくなるはずだが。


・・・・まさかこの世界の人間の貧弱さは契書に古代語で書かなかったからか!?


原因はこれだけではないと思うが大きな原因の一つだろう。


たしか各人種によって契書は複数存在するはずだからこの城にもエルフ用やドワーフ用があるはずだ。


うん、そう、やっぱりあるようだ。


後でリンたちにも書かせてみるか。
















―――― 王宮  応接室(宰相退室後) ――――


「のうレイヌよ、なぜ最初に護衛について喋るときに遮ったのだ?奴は信用できるぞ?」


「宰相は軽度の洗脳を受けてるよ。本人は気づいてないが、契書にも細工があったものを寄越してきた」


「なんと!?しかし契書は古の魔術によって造られたものらしいがどうやって細工を?」


「完全な書き換えではなく新しい契約内容を上から被せたと表現した方が正しいと思うよ。内容は[名を連ねし者、公爵の命に逆らわず]だな。家名を書かないところに悪知恵を感じる」


「やはり敵は公爵家の誰かか。ずいぶんと大事になったの」


「本当に、大事になったものだよ・・・・・」


ビーウッド文官 「いいですか皆さん、陛下を縛る縄には炙った後、蝋を塗るように。お身体を傷つけてはなりません」

新人文官たち 「「「「わかりました!」」」」



捕縛用の縄製作は文官貴族の必須技能です



――――今回の取得スキル――――


術式介入C


魔術妨害C


――――今回の取得称号――――


探索犬


物知り(古代語を書いたため取得)




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ