15話 魔物大行進
遅れました。すみません。
ルド員の言葉にバリスは赤かった顔を青くさせた。
「どこの情報だそれは!」
「調査隊に参加していた冒険者です!重症ですが今下で治療を受けています!」
「すぐに向かう!」
俺たちはあとに続き下に降りるとそこでは鎧をほとんど全壊させ右肘から下が消えていた男を魔術師の女性と男性が必死に回復魔法をかけていた。バリスは傍まで駆け寄ると男にも聞こえるよう大声で問いただした。
「よく帰ってきた!それで規模はどれくらいだ!」
「き‥‥‥規模はおよそ1万。半分が‥‥‥EからC。だが‥…5、体が‥‥色付きの・・・
Sだ。」
男は言い終えると静かに息を引き取った。その言葉を聞いた瞬間周りが阿鼻叫喚になった。
「鎮まれぇぇぇぇぇ!!!」
バリスのギルド長としての喝が皆を黙らせた。俺もおもわず気迫に押されてしまった。
「今日のクエストは全て中止!冒険者は明日の9時に説明会を開くから全員出席しろ!この場にいないやつに伝えるんだ!銅以上のやつとレイヌは会議室に集まってくれ!ギルド職員はこいつから聞いた話を全て俺に話せ!解散!」
バリスの指示が終わるとこの場にいた全員があわただしく動き始めた。俺はリンを連れ一足はやく会議室へと向かった。
しばらくするとバリスが部屋に入ってきて部屋にいる俺たちを含めた6人を見まわした。
「まず集まってくれたことに礼を言う。ではそれぞれ自己紹介をしてもらおう。」
「俺はクラン「紅の八塩」のリーダー、’’火拳’’のディラン。人族の金ランクだ。火魔法を拳にのせて闘う。」
「‥‥私はクラン「月白」のリーダーのダリエラ。‥‥エルフ。‥‥銅クラス。‥‥風魔法をつかう。」
「吾輩はクラン「藤納戸」のリーダーのゴウで牛の獣人の銅ランクだ。剣技には自信があるのである。」
皆レベルも高くなかなかに強そうだ。次の人を見るとそこにいたのはこの前見た男をふっ飛ばしたの大女だった。たしかレイティアだったか。彼女は笑顔全開で立ち上がり背中にある戦斧を取り出した。
「あたいはクラン「紅唐」のリーダー、’’絶野’’レイティア!巨人族の金クラスだ!見てのとおりこの戦斧があたいの相棒だ!期待しててくれ!」
みんな高ランクで俺だけ白なんだが。馬鹿にされたりしないかな?
ゆっくりと立ち上がり俺も自己紹介をした。
「え~俺はレイヌ。人族の白ランクだ。剣とあと魔法は基本魔法は全部使える。」
ヤジがくるかと思ったがなぜかひそひそと4人が顔を見合わせていた。
「あいつがレベル5000で全色のレイヌか。あまり強そうじゃないな。」
「‥‥それはあなたが魔力が見えないせい。彼の魔力は目が眩むほど」
「それにみたかい?あたいらにまるで臆してない。なかなかに強者だよ。それにいい男だ。」
「うむ、たしかに美しい顔だ。それにレイヌ殿はあのベリアル殿を一流の腕にしたという。鍛冶の腕も素晴らしいにであろう。」
「‥…それだけじゃない。魅惑の服店でも見た。彼のデザインと技術はすごかった。私も作ってもらいたい。」
「俺は肉屋で切り方と食べられる部位の指導してたって聞いたぜ?ツレが試食したらまさに極上だったって言ってた。」
「あたいは花屋でも指導してたって聞いたよ。店内がすごいきれいになって花が見やすくなったらしいね。」
「「「「万能なんだな。」」」」
おい!全部今日の出来事じゃねぇか!他にもとかこんな話を聞いたとかどんどん俺の日常が曝されていく。俺のくつろげる居場所はもう黒猫亭しかないよ‥‥。
どんどん関係の無い話になっている中パンパンとバリスが手を叩き黙らせた。
「レイヌの話はここまでだ。俺もぜひ続きが知りたいが残りの紹介が残ってる。すまんなリングラット、はじめてくれ。」
「止めるなら完全に止めろよ!」
「では。私はご主人様のパートナーの’’美強’’リングラットです。エルフのランクは金、剣を使います。よろしくお願いします。」
なんとリンは金だったか。これで全員の紹介が終わるとようやく本題へと話が進んだ。
「まずはわかっているところからだ。規模は1万で半分の約5000が中から低ランクの魔物だ。先ほどの男以外は足止めをしたらしいが生存は絶望的だろう。距離はここから馬で7日のところだから約10日でこちらに接触するだろう。」
「色付きのSランクの情報はあるのかい?」
「あぁ。どうやら「暴食の腐食花」の緑が2体と青が1体。‥‥それから「激怒の顔食い鷲」の黒と白群だ。」
魔物の名前を言うとディランが顔を青くさせて唾を飛ばしながら怒鳴った。
「どっちもSの中じゃ上の危険なやつじゃねぇか!とてもじゃねぇけどこの町の兵力を全部集めても無理だ!」
「であろう。おそらくここにいる全員で挑んでも「暴食の腐食花」を2体であろうな。」
「‥…しかも風が2に水、闇、氷。‥…特に氷が厄介。」
「だよなぁ。「激怒の顔食い鷲」は空飛ぶから届かないしねぇ」
どうやら厄介な相手らしい。空での戦闘なんて俺にできるかな?
「あぁわかっている。だがちょうど2日後に王への定期報告にリーシアが来る予定だ。」
お~と俺以外が声を上げた。有名な人なのか?
「水晶が来るなら怖いもん無しだぜ!」
「うむ、’’魔導’’リーシア殿であるか。へたをしたら死者が出ないかもしれないのである。」
「あたいは是非手合わせをしてみたいねぇ。」
「‥…私は教えをもらいたい。」
例の2人しかいない水晶ランクか。強そうだなぁ。
明らかに理解してないと分かるとリンがこっそり教えてくれた。イビルアル国の王立学園を三年間主席、無敗で卒業し、火・風・土・闇・雷の5つを修めた魔術師らしい。
ほぉ~頭いいんだな。俺も話してみたいもんだ。
バリスがまた手を叩き黙らせた。
「まぁそんなところだ。出撃は当日の帝都から10km離れたところで交戦予定だ。このことは明日の説明会でも言うから来なくても問題ない。この期間は装備を整えて万全の状態にしといてくれ。以上だ。」
そう締めくくると皆席を立ちあがったが俺はそれを制した。
「俺から一つ言わせてもらいたい。見てるとお前たちの装備はかなり傷んでいてランクが低い。」
「なんだとこの銀頭!文句があ…。」
ディランが怒鳴ったがバリスがそれを止めた。
「続きを頼む。」
「わかった。まずはこの防具とリンの装備を見てくれ。」
俺は目立ちそうだからと外套で隠していた軽装と装備を見せると全員息を飲んだ。
「すごい。きれいだ。」
「なんとうつくしく力にあふれている剣であろう。」
「‥…二人の装備、全部魔力が宿ってる。」
「あたいもあんな戦斧が欲しいよ。」
一通り見せた後改めて説明を再開した。
「この装備はベリアルというドワーフに作ってもらったもんだ。値段は高いがその人のレベルに合った装備をくれる。お前らも一度行ってみてくれ。それからバリス、集まった冒険者にも同じように行くように伝えておいてくれ。」
「わかった。必ず伝える。」
これで本当に話が終わると4人は急いで走り去っていった。おそらくベリアルの所にいくんだろうな。
宿に帰るとおやっさんとユーリちゃんが怯えた表情で質問攻めに来た。俺は安心しろ、大丈夫と伝え食事をしたあと部屋に戻った。
「リン、俺は明日からベリアルのとこに行って手伝ってくる。お前は帝都周辺の魔物を狩って感覚を戻しておいてくれ。」
「わかりました。‥…忙しくなりそうですね。」
「あぁ。必ず生きてここに帰るぞ。」
俺はそういうと一度ベリアルのところへ向かったが案の定4人にもみくちゃにされて助けを叫んでいた
ありがとうございました。
まだ仕事関係で更新が遅くなります。すみません。
見捨てないでくださいね(^_-)-☆




