14話 レイヌのはやとちり
リンに少し出てくると伝え部屋を出るとルルへと念話を始めた。
「ルル、聞こえるか。」
「はい、なんですか?」
「ある女性を見つけたんだが(創造神の呪い)がついてるんだ。なにか理由があっておまえが施したのか?」
「‥‥‥‥‥」
返事が返ってこないが手に取るようにわかる。
おそらく自分のミスに驚き今度は俺に怒られるのではないかと慌てているんだろう。わかりやすいやつだな。
「まぁいい。それで解呪したいんだが相手は解呪したかどうかわからないだろ?だからステータスを見せたいんだがどうしたらいい?」
「えっあっはい!主長様の手を相手の頭に乗せながら念じればみせられます。」
これで問題は解決だ。念話を打ち切り部屋へと戻るとリンは泣き止んでいたがどこか寂しそうにモジモジしていた。とにかく言われた通り試してみるか。
「リン、見てもらいたいものがあるんだ。」
「わかりました。ですがなぜ頭に手を乗せるのですか?」
ステータスと念じると「え?なんですかこれ!?」と顔の前で手を動かしどうにかしようとしていた。
なんかかわいいな。
「見えるか?これはおまえのステータス‥‥能力だ。最後のところに加護が書いてあるだろ。」
「はい、ありました。え、そんな!?私は創造神に望まれていない‥‥生まれてはいけない者だったのですね。」
驚愕の事実にもはや死んだ表情をしていたのですぐに否定する。
「それは違う!生まれた意味はある!俺に出会うためだ!だから誰にも、おまえにもそんなことを言うのはゆるさない!」
俺の言葉にリンはまた涙を浮かべ笑った。
「ありがとうございます。ですが呪いを解くのにはお金がかかります。しかも神様からの呪いだなんて誰にも解くことはできません。」
「安心しろ、俺が今から解いてやる。」
リンから手を放し神魔法の中から解呪の魔法をさがすと発見、すぐに実行する。
「《神の祝福》」
あたたかい光が彼女を包み、そして消えた。あれ?失敗したかと思いステータスを確認するとやってしまったと少し後悔した。
俺の表情を見たリンは「やはり‥‥。」と勘違いをしていたので問題をあとまわしにして確認させる。
「あ!呪いが消えてます!そのかわりに《創造神の加護》というのがついています!」
「あ、あぁそうだな。それは‥‥え~と‥‥そう!元々はちゃんとした加護だったんだ!それがなにかの影響で反転し呪いになったんだ!きちんと元に戻したからもう大丈夫だぞ。リンのまわりではもう誰も不幸にならない。」
我ながら良い言い訳だと自画自賛しているとリンは俺の胸へと飛び込みワンワンと泣き出した。長い間苦しんだんだ、泣かせてやろうと思い素直に胸を貸し抱きしめた。
しばらくして泣き止むと先ほどのことが恥ずかしいのか顔を赤くした。
「問題も解決したしリンの戦闘力を見てみたい。これから魔物の討伐に行かないか?」
まだ昼頃だしちょっとした依頼でもうけるのもいいか。リンはすぐ行きましょうと
はりきっているようにみえるがごまかそうとしてるようにもみえる。
「まてまて、そんな恰好で魔物退治か?装備を買いに行くぞ。」
知ってる店なんて一つしかないしそこ以外行こうとも思わないからベリアルのところに向かった。
「なにがどうなってるんだ・・・・。」
ベリアル武具店があった場所は瓦礫の山になっていた。
「お~レイヌ!さっきぶりだな。どうしたのだ?」
なのに当の本人であるベリアルは笑いながらこっちに近づいてきた。
「どうなってるんだベリアル!誰にやられた!おまえの夢の場所を壊したやつらは俺が皆殺しにし「ま、待て!落ち着け!」」
詰め寄る俺の手をベリアルとリンが必死になって抑えた。くっ放せ!
「あれはわしが頼んで壊してもらったんだ!だから落ち着け!」
「放せ!放すん‥‥え?壊してもらった?なんでだよ!」
「落ち着けというに!あのままじゃ客は来んしなにより作ったものの品質が悪く見える。だから新しく店を建てようと思ったんだ。」
なんだよ、最初に言ってくれよ。あやうくあそこでこっちを見て怯えてるおっちゃんたちを殺すところだった。危ない危ない。
「おぬしが暴れたからだ。」
「声に出てたか?」
「おもいっきりな。ところで初めて見る顔がおるな。今までは会わなかったがおぬし仲間がいたのか?」
おっとこんなところで漫才してる場合じゃないな。
「紹介するよ、彼女はリングラットだ。今日から仲間になったんだ。」
「はじめまして、リングラット・ラブリカといいます。ご主人様の奴隷です。」
「見てのとおり丸腰でな、防具と武器が欲しくて来たんだがあれじゃ無理だな。」
あんな状態じゃきっと地下も壊されてるな。結構充実した場所だったんだがなぁ。
「よろしくなエルフの嬢ちゃん。そういうことなら任せてもらおう。地下の方は手を加えずそのままだからな。行くぞ。」
そうか、あそこは無事なんだな。瓦礫は地下への階段の周りだけ退けられており、防犯は大丈夫かと思ったが建築ギルドの人たちが土魔法で簡易仮設を作ってくれるらしいので安全らしい。
「これなんかどうだ?」
「そうですね、もう少し重い方がいいです。それから重心も剣先に近い方が‥‥。」
装備を選び始めて30分ほどたつがまだ決まらないらしい。他人の買い物を待つってこんなにも退屈だとは思わなかった。これからクエストを受けに行きたいからそろそろ決めてもらいたい。これ以上待つなら中止にして選ぶのに集中してもらうことにするんだが。
「こ、これです!この組み合わせです!手にしっくりきますし防具も私の動きにピッタリです!」
「ほう、これを選ぶか。この剣はな・・・・・。」
どうやら終わったらしいが今度は説明で時間をとられるみたいだ。まぁ性能の話は大事だし俺も一応聞いた方が良いのだろうがめんどくさいし鑑定するか。
【魔剣グリム】ランクS
【水の魔力が宿った大剣。魔力を流すと刃の周りで水が高速で回り切れ味が増す。】
【重鎧メルト】ランクS
【風の魔力が宿った重鎧。攻撃されると風の刃が発生する。】
なかなかの装備だ。ランクSといことは調子に乗ったときに作ったやつのひとつだろう。
かなりの金額になりそうだが大丈夫だろうか。
「なぁこの金額は‥‥。」
「金の心配か?いらんよ。そいつはおぬしと作った物だから半分はおぬしのものだ。ちなみに金額にすると600金貨はするだろうな。」
高ぇ!ギリギリ足りねよ。リンなんか涙目でプルプルしてる。安心しろ、俺も震えそうだ。
ベリアルの男気に感謝したあと本命の冒険者ギルドへと向かう。
ギルドへ入るとザワついていたホール内が静寂に包まれた。皆俺たちを、というよりリンをみて固まっていた。いつもの受付嬢があわててバリスを呼びに行ったがなにがどうなってるんだ?するとドタドタ走ってきたバリスがそのままの勢いでカウンターを飛び越えリンの肩をつかみまるで幽霊でも見たかのように目を見開いた。
「リングラット!本当におまえか!?死んだと報告が来てたんだぞ!」
おいおいなんの話だ?俺たちはギルド長室へと両脇に抱えられ飛び込まれたあと互いにどういった状況か照らし合わせた。俺も初めて聞いたがリンはクエストでチームを組んだ男3人に薬を飲まされて麻痺したところを奴隷商に売られたらしく、ギルドの方はその3人から魔物に食われたと報告を受けたらしい。バリスは大激怒して3人組を殺すといっていたがちょうど遠征で留守らしい。ところで下が騒がしいがなんだろう?バリスが室内で暴れていると扉が開きギルド員が飛び込んできた。
「馬鹿野郎!今話し中だ!とっとと出てけ!」
「それどころじゃありません!魔物が‥…魔物大行進が発生しました!」
ありがとうございました。
仕事関係で更新が遅れることになりそうです。
すみません<m(__)m>




