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創造主長様のお仕事  作者: 己龍
第3章 貴族+家族+愛情=???
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22話 《狂獣》戦の前準備

祝!PV100000突破です!

おめでたーい( *´艸`)


約二年間をかけてですし、普通がどのくらいか知らないので

凄さは分かりませんが、喜んでいいんですよね?

「おいガキ、ちょうどこの真上がお前が行きたがってた場所だが?」


「助かったよ。俺の《脳内地図》じゃぁ、分かることにも限界があるからな」



俺達は《ドブネズミ》たちと共に隠し部屋から出ると、《狂獣》の元へ直行はせずにとある場所へと向かった。


こちらの使用人一同は、行動方針を俺に任せているため異論はなかったが、《ドブネズミ》側からは文句が多かった。


大半はディーやラミスの言っていたことと同じで、少しでも消耗を抑えて《狂獣》に挑むべきだという意見。


次に多かったのは俺たちがこの騒動に《ドブネズミ》側を無理矢理巻き込んでいるんだと、そんな奴に行動は任せられないと、俺が指揮をとることへの不満だ。



「やめろ、どっちかっていうと巻き込んだのは俺たちの方だ。こいつらに接触したのも、あの《狂獣》に反抗したのも、俺たちが始めたことだ」



もはや後先がなくなった《ドブネズミ》は、面白いくらいに素直だった。


違うか、本来こちらが素の状態で、最初のときは俺達と交渉するためにわざと逆撫でる態度をとっていたんだろう。



「おいガキ!着いたって言ってるだろうが!」


「・・・・悪い、考え事してた。さて、この真上が牢屋か」


「こむ・・・小僧、それは違う。奴らは娯楽室と呼んでいる」


「なぁあんた、娯楽って何があんだよ。スラムから出れない以上、他都市からも他国からもおもしろいもんなんか手に入んねぇだろ?」



部下の一人の訂正にディーは純粋な疑問を投げる。


しかし残念だが、その純粋さは現実の前では儚く汚れやすいものだ。



「ディー、俺がここを案内してもらった理由とお前の疑問への回答は同じものなんだ」


「同じもの?」


「俺は、リンを売ってた奴隷商が連れ込んだっていう、おそらくは違法奴隷を開放しに来たんだよ」


「へぇ~、そんなこと企んでたのね。お坊ちゃまは随分とお人よしなこと」



俺とディーの間に女部下がのぞき込むように見つめ、ニヤニヤと笑いかける。


だが俺の身長が低いせいか、ちょうど目線が合う位置なので子供をあやしているように見えるな。



「なぁ、奴隷と娯楽ってどうつながるんだ?」


「フフ、そっちのお兄さんは随分とウブなのね。それともわざとかしら?」


「お嬢さん、そいつは本気で言ってるんだよ。いいかディー、このスラムにいるやつは大半が追われるような犯罪者だ。けどここには外のような獲物はいない、素性はどうあれ国兵や傭兵ギルドから逃げ切った猛者ばかりだからな」


「そこで狙ったのが違法奴隷というわけ。違法奴隷なら頭の中はまともで荒事にもなれてない、犯罪奴隷にしかつけない奴隷紋章っていう枷までついてることもがほとんど。裏切れない、逆らえない、そして新鮮な反応。犯し、嬲り、遊び放題ね。坊ちゃんが言ってる違法な奴隷商はスラムでは好待遇よ」


「お嬢さんにほとんど言われたがそういうこった。《脳内地図》で運ばれた違法奴隷を探したが個人特定はできないからどれが正解かわからない、間違って敵に囲まれることを避けるために案内をしてもらったんだ」



すべて聞き終える頃にはディーは顔を真っ赤にして視線を泳がしていた。


見た目やんちゃな若者だが、やはり中身は乙女並だな。



「ここは地下だし闇ギルドの奴らもほとんど来ねぇから大丈夫だけどよ、いつまでここにいるんだ?」


「そうだったな。だが娯楽室への入口も昇るはしごもない、か」


「そりゃぁここはただの通路だからな。位置的に真上ってだけの話だ」


「失礼いたします旦那様、違法奴隷には戦闘目的の者もいるとお聞きします。であれば、救出は周り巡って我々の元へ返ってくるかと」



ラミスが会話に入ることを申し訳なさそうに利点を並べた。


損耗の軽減はずっと話題に上がっていたからか、ここにいる全員がハッとする。


《ドブネズミ》は顎に手を置きブツブツとどのルートで娯楽室へと行くかを考え、その部下3人は生存確率が増えることを単純に喜んでいた。



「・・・・だめだ。ガキ、どのルートで行ってもこの人数じゃすぐ見つかっちまう」


「ボス、なら人数絞っていく?このお坊ちゃんは強いんでしょ?」


「それしかねぇか。ガキ、お前が言い出しっぺだ、後は・・・・・何やってんだてめぇ」



女部下と話ていた《ドブネズミ》がこちらを見てイラッと声を低くする。


当の本人である俺は、彼らが真面目に話している中で天井に向かい人差し指で空をなぞるようにうごかしていた。


傍から見れば遊んでいるように見えるか?



「ちょっと人のいない場所を選んでてな。ちなみに人数絞っても無駄だ。遊戯室には現在24人がいて、そのほとんどが奴隷。助け出してもどのみち大人数、見つかるよ」


「・・・・ちっ。向こうの戦力を削れるチャンスだってのに。いっそのこと強行するか」


「そんな手間はいらないさ。ディー、確か土魔法の勉強中だったよな?補助してやるから天井に穴開けてみるか」


「はぇ!?穴って・・・・これ高いぞ?全力でジャンプしてギリギリ届くかどうか」


「だから補助するんだ。それに前に言っただろ?拳で一番威力がある場所は」


「そうだった、腕を伸ばしきる瞬間だったな!」



俺の提案にのったディーはグルグルと腕を回して「ウオォォォ」と叫んだ。


そこで忘れないで欲しいがここは地下だ。


通路全体に反響した声がグワングワンと響き渡る。



「ばか!でけぇ声出すな、居場所がバレるだろうが!」


「す、すんません。反省するからその振り上げてる杖下げてくれよ!?」


「・・・・・・・・うん、足跡は聞こえないね。暑苦しいお兄さん、余計なことしないでくれる?」



女部下は床に耳を付け宣言すると同時に、冷たい視線と冷ややかな笑みでディーを見つめる。


娼婦のようなはだけた服装とたわわな胸が強調された立ち姿だが、ディーは見惚れるどころか冷汗が止まらない。



「とにかく天井に穴開けるんだな?けどここに来るまでに分かってるだろ?あの天井の厚さもあるが材質もやばい」


「できるだろ、ディー。ほら、初級土魔法の《砂化(サンド)》のレポートだ。俺が魔力の収束と維持をやるからお前は感触を覚えろ」


「そうだ、本当に土魔法を纏えるのか?少しだけ適性があった雷魔法でも数か月で数秒発現が限界だったんだぜ?」


「疑問がおせぇよ。まぁ、普通は無茶苦茶な注文だ、だから《魔力操作》を持ってる俺が手伝うんだ。ほら、やってみろ」



半信半疑でディーは詠唱を始める。


この場で魔法使いである者は、今のディーを見ても失敗するとよくわかるだろう。


なにせディーはただ魔力を手から垂れ流しているだけで、一向に魔法へと昇華しないのだから。


そこで俺の出番だ。


スキル《魔力操作》で放出されたディーの魔力を無理矢理収束させ、強引に魔法を発現させる。


気づけばディーの右腕にはガッチリとした砂の小手が出来上がっていた。



「とりあえずすぐに穴を開けてくれ。無理やりなりたってる魔法だから長くはもたないぞ」


「了解!ハァーーーーー・・・・・・シィッ!」



しゃがみ込んで力を込めたディーは、一気に開放するがごとく飛び上がり上へと向かい拳を上げた。


そして測ったかのように伸ばしきった腕と天井が触れた瞬間




ザァァァァァァ!!!!




触れた場所から円を書くように丸い穴ができ、俺達を大量の砂が襲った。




「ブォッホ!ゲホゲホッくそが!」


「リーダー、大丈夫ですか!?こむ・・・・小僧、この砂どうにかしろ!」


「もうやだ!服の中まで砂だらけじゃない!」


「・・・・・・・・」



《ドブネズミ》一同は見事に砂に飲まれたようだ。


というか一名先ほどからずっと喋らないが、何かポリシーでもあるのか?


俺達?ちゃっかり魔力壁で守ったので無事だ。



「砂に溺れるかと思ったぜ・・・・・マジかよ。あの天井、砕いた《鉄人形(アイアン・ゴーレム)》が混ぜてあったんだぞ?それを・・・・・・」


「ディーは拳に魔法を纏ってるから出来たことだ。本来の使い方だと魔力が分散して表面しか効果はなかっただろうな」



その噂のディーは恍惚の表情で砂の上にて気絶しているんだがな。


魔力切れが原因だが、最後の最後で焦って全魔力を使い切ったようだ。



「さて、上はどうやら唖然としてるみたいだ。人が全く動いてない、1人お楽しみ中の奴がいたから出向くなら今が最善だ」


「では旦那様、我々が行きましょう。皆、準備はよろしいですかな?」


「「「はっ!!!」」」



その声を残し、ラミス達は天井へと上がっていった。


庭師の青年を足場として勢いよく飛び上がる発想は、果たして使用人に必要かラミスを問い詰めたくなったが、真っ先に上へと行ってしまったので行き場のない思いが燻る。



「流石、水晶ランクに仕えてるだけはある、か。まさかあの爺さんまでピョンピョン飛び跳ねていくとはな」


「あのメイドさんかっこかわいいわね。あれだけ跳ね回っているのにスカートの中が見えないわ」


「もうちょっと、あと少しで見える気が・・・・・」


「・・・・・・・」



部下三人組はすこし気が抜けたのか遊び始めているし。


最後に庭師の青年が上へと昇ると、一瞬だけ戦闘音が鳴り、静かになった。



「ガキ、お前はあいつらに戦わせることを避けていたと思ってたんだがな」


「仲間の一人が鍛えたとはいえ、短期間だし元から戦闘経験がほぼないからな。それでも魔力量から言って上にいた奴程度には負けないさ」


「短期間であそこまで鍛える仲間って誰だよ!くそ、忙しくて情報収集できなかった結果か」



大きくため息を吐き黄昏る《ドブネズミ》を見ながら俺は部下3人組の事を考える。


娼婦風な女部下、やたら俺の性別間違える戦士風の男部下、一言も喋らないが今もこちらを警戒している盗賊風の男部下。


団長やバリスの言っていた犯罪とここまででわかった彼らの人柄が噛み合わないんだよな。


《ドブネズミ》は弱者から搾取するタイプじゃなくて、同士の為に強者へ挑む性格だというのが俺の考えだが。


まてよ?


他世界でもこのような人種がいたはずだ。


たしか総じて彼らの呼び名は・・・・・・。



「《義賊》・・・・」


「ん?なんだガキ、ボソボソ喋りやがって」


「《義賊・ドブネズミ》・・・か」



レイヌ 「お前金ランク冒険者だけど今章だと新人感がすごいぞ?」

ディー 「冒険者は主に魔物専門で、対人は傭兵ギルドなんだよ」



ダリエラ「・・・前のクランでのディーの役割って前衛で戦術とか理解してなかったから。・・・新人時代から考えること苦手だったよね」

ディー 「そうな・・・・・え?なんで新人のときの事知ってんだ!?」

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