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夢は枯野をかけ廻る  作者: 由宇一
8/15

新入り二人との初日。時刻は二十三時四〇分。ラストを待つ三人の中、冴だけ事務室に呼び出されていた。

事務室は、待機所の扉と、その先の従業員用通路で連絡している。事務室の扉を開けると岩田と店長が待っていた。

「どうだ、二人は。やっていけそうか?」

「新入りは私の方ですから」

「……そうか」

呼び出された冴は、続いて新たな新入り二人との感想を求められた。取り留めない無難な回答に留めた後、冴は事務室を去ろうとすると店長から岩田に指示が入った。

「岩田」

「は。何か?」

「送ってやれよ。今や、たった一人の当時証言者だぞ?」

「え? でも、どうせすぐそこ――」

「いいから送ってやれよ!」

「……は、はい」

口調から業務命令と判断した。業務命令では迂闊に私情を出すわけにはいかない。

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