045(捕まった犯人)
俺は明暗寺のリビングでペペロンチーノと焼き鮭を食べる……が、ボーッとしてしまう。心ここにあらずだ。伯父さんと伯母さんが心配そうな顔をしている。
「伯父さん、伯母さん、大丈夫だからね」
俺は声を絞り出す。
「圭市君、六道よう子さんの供養のためにも、警察に協力してあげなさい」
「うん」
俺は食べ終え、部屋に戻る。そして、シティにログインする。
『ようこそ、松本圭市様』
「スィフル、警察は動いてるか?」
『総動員です』
「ホンボシが捕まればいいが」
『松本圭市様、チャットが来ました』
「繋いで」
相手の名前は……十条警部補か。ピッ。
『圭市君、捕まえたよ』
「本当ですか? 随分あっさりと」
『六道よう子さんをやったホンボシじゃないけどね』
「どういう意味ですか?」
『圭市君にメッセージを送付した男だ。しかし、しっかりとしたアリバイがある。それと記憶がないの一点張りだ』
「日本人ですか?」
『ああ。東京に住んでるが、殺害時刻にカジノシティ東京お台場でギャンブルをやっていた。ホンボシは本当に他人を操る能力者かもしれない』
もしそうだとして、ホンボシはやはり愉快犯か? 特別な能力に目覚めて試してる? 俺と何の関わりがある? 謎だらけだ。
「記憶がないって、酔っぱらってたんですかね?」
『酒は飲んでいたが、泥酔はしてなかったようだ』
「やっぱり、他人を操る能力…………?」
『警視庁と飯松警察署で合同会議が行われる。本当に他人を操る能力か意見してみるよ。圭市君も気を付けて。では』
「はい。ありがとうございました」
ピッ。
「……さて、スィフル。どうしたらいい?」
『私は解りません』
「迷った時は導いてくれ」
『弱りましたね。どうしましょう?』
「ホンボシのプロファイリングして」
『私は警察犬ではありません。しかし、私なりに状況を精査すると犯人は女の可能性が55パーセントです』
「オカマとオナベを抜いてか?」
『はい。男、レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーを抜いて女の可能性が高いです』
「……寝る。ログアウトだ」




