↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
本に結ばれた人~知識と生存の本〜(ネギを握りしめて異世界に落ちた私の、のんびりサバイバル)  作者: 式文紫
第1章 夏の果て~本と光の友~

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
9/25

第9話 初めてのハンドメイド

第9話 初めてのハンドメイド


 朝日が木々を照らし始め、紬はいつもより早く目を覚ました。


上の枝にグダっていた虹色鳥が起き上がり叫ぼうとしている


「グゥェ――」

「起きてるから。おはよう」

「……ェ」


目覚ましコールを遮ると微妙な顔をしてこちらを見てくる


朝の恒例を終えた後、身体を伸ばしほぐし大木を降りる、新たに見つけた大木の水源に行きまず顔を洗う


今まで、朝顔を洗うのもペットボトルの水しかなかったからこの水源は本当に助かる


身体を洗うには少ないから2、3日に1回は身体を洗いに沢に行かないといけないが、

この水のおかげか、肌の調子もいい気がする。


「お肌、ピチピチになったりして」


紬は少しだけ笑った。


ちなみに一応本を開いて確認済みだ


【名称】大木の湧水

【属性】水

【状態】清浄

【飲用】可

【成分】樹木由来成分を微量に含む

【効果】肌の状態を整える


素晴らしい!!


顔をタオルで拭いて


石壁に向かい中に入った


 昨日集めた蔓を並べ確認する


「さすがに、仕事バックだけだと物が入らないんだよね……」


テレビか何かでツタでカゴが作れたはず……


 まず、蔓を何本か選ぶ。


 細くて長いものを揃える。


 それを並べ、別の蔓を横から通していく円を描いていく


 一本。

 二本。


 うまくいかない。


 形が崩れる。


「……難しい」


 もう一度。


 今度は端をしっかり押さえる。


底が出来上がって、側面を立ち上げて


 少しずつ形を整えていく


 何度も何度もやり直す。


ツタが曲げる度に柔らかくなりはじめ作りやすくなる


でも途中指も痛くなってきた。


 そして――


「……できた」


 歪んでいるし


 隙間もある。


 でも、カゴになった。かな?


さらに、背負えるようなのツタを編んで丈夫にしたものをカゴに通した。


 紬は中に小さな枝を入れてみて、さらに背負ってみるとなかなか使いやすそうだ


 落ちない。


手作り第1号にしてはなかなかなものだ


「よし!」


誰もいないが腰に手を当ててふんぞり返る


 自分で作った初めての道具だ!


     *


 お昼


 作業の途中で、紬は休憩した。


 大木の湧水を飲み


 ミナハーブを数枚食べると


 しばらくすると、身体の重さが少しずつ抜けていく。


エナジードリンクを飲んだ時と同じ感じ、もっとわかりやすい体が軽い、


「……やっぱり」


 《本》を開き見ると


 そこに、新しい文字が浮かんだ。


【相乗効果】確認

【対象】ミナハーブ+大木の湧水

【効果】体力回復効果・上昇


「一緒に摂ると、こうなるんだ」


ほんとにゲームみたいだポーションではないが自然のエナジードリンク


 思わぬ発見だった。


もしかしたら他にも合わせると薬になる植物があるかもしれないと出かける時は本を忘れないようにした。


 少し元気を取り戻した紬は、石壁の中の比較的キレイな小さめの区画に入る


 昨日拾った長い枝を持ち上げ


 石壁の上に置いてみる。


 壁と壁の間に、意外とちょうどよく収まった。


「……これ」


 もう一本置く。


 上を見上げる。


「屋根にできるかも」


 でも、今ある枝だけでは足りない


 紬は石壁の周辺を探した。


 落ちている長い枝。

 少し太い枝。

 まっすぐな枝。


 使えそうなものを拾っていく。


 生えている木をむやみに折らない。


 落ちているものを中心に集める。


 石壁の横に、枝が少しずつ増えていった。


「これなら、屋根の骨組みが作れそう」


何度も石壁の上部に枝や木を置いて何本必要か考え、大きめの葉っぱも拾って置いておく


 夕方。


 ネギに水をあげる。


 根元から、少しだけ新しい芽が顔を出している。


「……なんか早くない?」


 紬は笑いながら、しばらく眺めていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。