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階段から転落して思い出しました!89歳まで生きた私、今度の人生は異世界で半島領の次女です  作者:


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カタ。


カタカタカタ。


「姉さん!!」


王都港で、部下が慌てて駆け込んできた。


「伝言が来ましたぜ!!」


「……何々?」


アステリアは、印字された紙を受け取る。


『一度、戻って来て。セリア』


「……」


「ほんと、便利だなぁ……」


思わず、しみじみ漏れる。


「ですねぇ」


部下も、しみじみ頷く。


「本来なら、これだけでも船に乗って、ですぜ?」


「それが、カタカタ言うだけで……」


「……一度戻る」


アステリアは、即決した。


「ここは任せたぞ!」


「へい!!」


数時間後。フェルナード。


「おぅーす!戻って来たぞ」


「流石、早いわね」


セリアは、満足そうに頷く。


「……何だ?」


アステリアは、部屋を見回した。


「このメンバーは?」


そこには――三名の男爵。木材。畜産。穀倉。


「お偉いさん集結だな」


「本来なら」


セリアは肩をすくめる。


「エドラン領主とも話したかったけど。まあ、後回しね」


今この場にいるのは――セリア。

アステリア。三名の男爵。


所謂。“経済同盟”


「……で?」


アステリアが椅子に腰掛ける。


「何だ?」


「例の“カタカタ”の機械の件よ」


「ほぅ」


「運用方法。それと――」


セリアは、机にもう一つの機械を置いた。


「これ」


「……何だ?これは?」


「カタカタの前に、これが先に作られてたのよ」


「……」


「これを発展改良したのが、“カタカタ”」


「……印刷は?出来ない様だが?」


「そう」


セリアは頷く。


「これは、光るだけ」


「……」


「でも使い方次第では、これも十分しかも、小型」


「欠点は?」


木材男爵が問う。


「遠すぎると届かない」


「……ほぅ?それで?」


セリアは、少しだけ笑った。


「まず、ここに居るメンバーで、共通してるのは――船の運用」


「……あ」


アステリアが、先に気付く。


「そう。全ての船に、これを付ける港にも置く。そうすれば港に近づけば、船と話ができる」


「!?」


「と言っても光のパターンね」


「……なるほど、それを解読すれば。入港していいのか。少し待つのか。緊急か。少し離れた場所から判断できる」


「……ん?」


アステリアが、目を見開く。


「手信号の代わりか!?」


「そう!!」


セリアが、指を差す。


「それ!!」


「しかも天候に左右されにくい。緊急時は、即知らせられる」


「範囲は?」


「ある。でも外洋でも船同士なら、範囲内で情報交換可能」


「……っ!確かに……!」


今度は、畜産男爵が前のめりになる。


「船団運用、変わるぞ……」


「でしょう?なので」


セリアは、全員を見る。


「このメンバーで“共通化”しておけば」


「……」


「お互いに意思疎通が可能」


「……!」


「それだけじゃない!鉄道」


最年少男爵が、即反応した。


「……鉄道にも?」


「そう」


「鉄道用も共通化。停車せよ。進め。事故。故障」


「……うお!指示を出せるのか」


「そうそう。光だけでも、意味を統一すれば、十分」


「……なるほどな」


アステリアは、腕を組みながら笑った。


「確かに、カタカタは本命だがこれも、別方向で化ける」


「そういう事」


大型通信。小型光通信。固定拠点。携行。


「他にも」


セリアは、少し楽しそうに周囲を見る。


「どこで、どう使う?意見、聞きたいわ」


その場の全員が、“ただの機械”としてではなく。“自領を変える道具”として、考え始めていた。

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