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階段から転落して思い出しました!89歳まで生きた私、今度の人生は異世界で半島領の次女です  作者:


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沈黙の二日

セリアは、静かに様子を見ていた。

視線の先は――王都。

船の運行は、すでに整っている。

日に二回。確実に往復している。


「……二日」


ぽつりと呟く。

既に、それだけの時間が経っていた。


「……反応が無い」


王政からの動きは、未だ見えない。


「ふぅ……」


小さく息を吐く。


「膠着した組織体制ね」


昔よりは、改善されている。

それは認める。


「まだまだ、遅い」


はっきりと言い切る。


「反乱が起きているのに」


視線が鋭くなる。


「それに――」


一拍。


「協力的だった有力貴族が、五名も王都から離れている」


自領を含めて。それだけの影響が出ているのに――


「……動けない」


その現実。


「……あの王は」


小さく呟く。


「何もしていないのかしら」


考える。


「それとも」


視線が細くなる。


「指示は出しているけど、上で揉み消されている?」


どちらにせよ――問題は深い。


「……はぁ」


もう一度、息を吐く。


その様子を――メイヤもまた、静かに見ていた。


「……」


腕を組みながら、状況を整理する。


うちも含めて他領の領主が、この地に滞在してる。


「……普通じゃない」


ぽつりと呟く。

肌で分かる。これは異常だ。


「……エドラン領主は」


ふと考える。


「まだ王都にいるのかしら?」


あの立場なら――


「板挟み、よね」


どちらにも関わる存在。


「んー……」


少し考え込む。


「……でも」


違和感。


「それなら、何かしら連絡あってもいいはず」


エドラン経由での接触。


「……無い……どうなってるの?」


小さく呟く。


沈黙。


それはただの静けさではない。


「……嵐の前、かもね」


メイヤがぽつりと呟く。


セリアは何も答えない。

だが――その目は、確実に次を見据えていた。


動かない王都。集まり続ける勢力。

そして、広がる疑念。

何も起きていないようで――確実に、何かが積み上がっていた。

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