表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
階段から転落して思い出しました!89歳まで生きた私、今度の人生は異世界で半島領の次女です  作者:


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

477/485

出された答え

男爵達は、夜の宴へと招かれていた。


灯りに照らされた会場。

並べられた料理。


「……これは」


思わず視線が止まる。見た事のない品々。

香り、色合い、盛り付け。

どれもが、これまでの常識から外れている。


「酒も……違うな」


口に含むと軽いが、深みがある。


「……悪くない」


自然と頷く。


接客もまた、異質だった。

無駄がなく、それでいて丁寧。

押し付けがましくない。


「……よく教育されている」


誰かが小さく呟く。

全てが――“洗練されている”。


やがて宴は終わり、三人はそれぞれの部屋へと戻っていく。


そのうちの一人。

木材を主産業とする領地の男爵は――

静かに座り、何も言わず考えていた。


……あの線路。頭に浮かぶのは、この領地から購入した蒸気機関車とレール。

山間部へと敷かれた線。

それにより――荷馬車の事故は、激減した。

険しい道を無理に通る必要はなくなった。

輸送量も、増えた。一度に運べる量が違う。


時間も、手間も。


……コストも、下がる。


即効性ではない。

だが――数年単位で見れば、確実に差が出る。


余剰が、生まれた。余った荷馬車。

余った人員。それらを、別の仕事へ回す。


……領内が、回る。細かった流れが、太くなる。経済が、循環する。

静かに、息を吐く。


……これを踏まえると。思考が、次へ進む。


王都。王政。従来の仕組み。

反旗を翻す……まではいかん。


だが。積極的に、従う理由も無い。


冷静な結論。


利が無い。ただ吸われるだけ。

還元は薄い。

……なら視線が、わずかに上がる。

答えは、出ているな。誰にも聞かせる事なく。


確実にその判断は、固まっていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ