表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
階段から転落して思い出しました!89歳まで生きた私、今度の人生は異世界で半島領の次女です  作者:


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

457/482

決断の場

セリアとアステリアは、その足で王城へと向かった。

迷いは無い。

次に何が決まるか――それが、この戦の行方を左右する。


重い扉の前で、足を止める。


「……行くわよ」


「……ああ」


頷き合い、扉を押し開けた。


ギィ――


中には、既に人が揃っていた。


総指揮官。上級参謀。

そして、現場を知る隊長達。


張り詰めた空気。議論は、既に始まっている。


「――だからこそ、今追うべきだ!」


「無理だ! 現場は疲弊している!」


声がぶつかり合う。議題は一つ。

追撃か――掃討か。

現場の隊長達は、ほぼ一致していた。


「追撃は不可能だ」


だが。上級参謀は、意見が割れている。

そして――


「機を逃すな」


総指揮官は、追撃に傾いていた。

その場に、二人が足を踏み入れる。

本来ならば――場違い。


だが。


「……来たか」


王が、視線を向けた。

ざわめきが一瞬で収まる。


「セリア、アステリア」


名を呼ぶ。


「第三者として、意見を聞こう」


静かな声。だが、全員の視線が集まる。

セリアは、一歩前へ出た。

迷いは無い。


「……追撃は不可です」


はっきりと、言い切る。空気が揺れる。


「現状、反乱軍は統率を失っていません」


視線を巡らせる。


「数も、こちらより上」


一拍。


「この状態で追えば――」


わずかに間を置く。


「こちらの被害は、甚大になります」


沈黙。


「それでも追うなら、止めはしませんが」


その一言が、重く落ちる。

誰も、軽くは受け取れない。

王は、静かに目を閉じた。


そして――開く。


「……状況は、理解した」


短い言葉。

だが、その中に結論がある。


「王都周辺の掃討戦へ移行する」


場が、静まり返る。


「追撃は行わない」


はっきりとした決断。


「確実に、残存勢力を削る」


それが、選ばれた道だった。

セリアは、わずかに息を吐いた。

大きな流れは――ここで、決まった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ