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【完結】神様と呼ばれた精霊医 ~その癒しは奇跡か、祝福か~   作者: 川原 源明
第21章 世界へ

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第401話 頼りは魔道具?

「ラミナさん、ラミナさん」


 気づけば所長室に戻ってきていた。


「ん!?はい?」


 我に返る。


「さっきからずっと考え事していましたよね、いつものように何かアイディアが浮かんだんですか?」


 イリーナが優しく尋ねる。


「あぁ、違います……、違わないのかな……?」


 この場合どっちが正しいのだろうか?首を傾げる。


「先ほどの患者さんの原因が分っているんですよね?」


「はい、アクアから聞きました」


「私達にも説明して貰っても良いですか?」


 私も完全に理解しているわけじゃ無いし、はっきりと理解しているアクアに説明して貰った方が良いだろう。


「だって、アクア」


『分りました。魔素を貰いますね』


「うん」


 アクアが私から魔素を受け取り姿を現した。青い光が集まり、人の形になる。


「これが……」


 初見の源は少し驚いた様子を見せていた。目を見開いている。


「アクアさんが説明してくれるんですか?」


「えぇ、ここに居る皆さんは、心臓の構造を理解しているという認識でよろしいですかね?」


「右房、左房、右室、左室が存在するとかで大丈夫なら……」


 そう答えたのは、ミアンだった。


「それ位分れば大丈夫です。それでは今回の患者に起きていることをお伝えしますね」


 アクアはそう言うと、右手に心臓を模した水の塊をだした。透明な水が、心臓の形を作る。


「今回の患者さんに関してですが、本来このように動く心臓が」


 そう言いながら右手にある心臓を模した物が動きだす。規則正しく、拍動する。


「このように……」


 先ほどは心臓全体がちゃんと動いていたのに、こんどは動きが怪しい動きに変わった。不規則な動き。


「心臓がちゃんと動いていないの?」


 ミアンが尋ねる。


「えぇ、ミアンの言うとおりです。それ故に全身に送り届けられる血液が本来より少ない状態なんです。これが今の彼女の心臓の状態ですね」


「アクアさん、具体的にどこが悪くてそうなっているのかも分りますか?」


 イリーナからの質問が飛んできた。


「えぇ、周囲の心筋が心臓を動かすのですが、彼女の場合は、心筋に通う血管が詰まり、心筋の一部が壊死しているのです」


「アクアさん、ありがとうございます」


「いえ」


 アクアが頭を下げる。


「それで、ラミナさんは先ほど言いかけていたのは?」


「正常に動いていないなら、魔道具とかで外部から刺激じゃダメなのかな?と……、あとはこれまでみたいに正常な心臓に置き換えると言う案ですが……」


 さすがに心臓はこの手段が執れないと思うが、一案として言った。


「心臓を置き換えるですか……、そんなこと出来るんですか?」


 源が驚いた声で言う。


「分らないです……、一応案として言いましたが、私自身出来るかどうかと言われたら、現時点では……」


「そうですよね……、ライラ作れそうですか?」


「ん~作れるかどうか分らないけれど、やってみるよ。ただ具体的にどのようなものがいいのかな?」


 ライラが腕を組む。


「というと?」


「例えば、心臓の周りを覆うようなものとかさ、刺激が異常箇所を経由しない刺激ルートを作るとか色々あると思うんだ。正直言うと、構想自体が全く思いつかないんだ」


 そりゃ前代未聞だとは思うし、仕方ないと思う。


「色々試してみる必要がありそうですね」


「そうだね」


 どうにかなる日が来るのかな?不安が過る。


「そういえば皆さんは、荷物を持ったままでしたね、患者の元に案内するより先に寮に案内すべきでした。」


 源が慌てた様子で言う。


 解決の糸口が見つかると周りが見えなくなるタイプなのかな?


「いえ大丈夫ですよ。源先生は時々そういう事があるのは知っているので」


 イリーナのフォローを聞いて、昔からなんだなんて思った。


「そう言っていただけると助かります。とりあえず、皆さんの寝泊まりする場所に案内しましょう」


 その後、敷地内にある研究員用の宿舎に案内された。廊下を歩く。足音が響く。


「今日はゆっくり過ごして明日からにしましょうか、何かあれば声を掛けてください」


「分りました。それではお言葉に甘えて今日はゆっくりと休ませてもらいましょうか」


 急遽オフになったけれどどうしようかな……、薩摩の町探索でもしようかな?


 それともアカデミーの中を見学してミラを探してみる?


「ねぇ、ラミナこの後どうする?」


 横に居たミアンが話しかけてきた。


「ん、町探索とか?アカデミーにも興味あるんだよね」


「それなら、アカデミー探索してみない?」


 ミアンが目を輝かせる。


「部外者だけど良いのかな?」


「イリーナ先生~」


 ミアンは、私から離れてイリーナの元に駆け寄っていった。パタパタと、足音が響く。

 

「どうしました?」


「アカデミーの見学出来ますか?」


「良いですよ、それでは制服に着替えて寮の入り口で落ち合いましょうか」


「やった!だってラミナ」


 ミアンが嬉しそうに振り返る。


「わかった」


 いったん自室に戻り、制服に着替えた。久々に制服に袖を通した気がする。


 実習期間時は私服に白衣なため、帝都を出発してから制服は着てなかった。


 良かった……まだ着られる。ほっとする。


 制服に着替えてから寮の入り口に行った。


 廊下を歩く。新しい場所、新しい出会い。


 ミラ先輩に会えるかな。


 胸が高鳴る。


 期待を胸に、私は入り口へと向かった。


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― 新着の感想 ―
心臓そのものの復活なら、壊死してる部分を切り取ってポーションを掛ければ治るのでは? 心臓を切って患者の負担にならないか、と言う問題はあるけれど。
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