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君と剣と魔法を紡ぐ物語〜私達がお尋ね者っ!?〜  作者: 高見 燈
第6章 イシュタリアの闇
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第37話 最下層に向う私達

 大きく広い洞窟にガシャ……ガシャ……と、機械音みたいな足音が響いていた。それは真っ黒な身体したゴーレムの大軍が行進する足音で、私達に向かって歩んでいた。

 しかも!洞窟の先までも埋め尽くすみたいに大軍は居て、のっし、のっし。と、歩いて来る。

 そして……その形状が変化してる事に気付いた。

外で見たゴーレム達は只の岩石が集まり造ったロボットみたいな奴等だったけど、コイツらは両手に3本の長い爪みたいなモノを生えさせていて、それは何か1本、1本がナイフみたいに尖ってる。しかも?この方達の顔、頭は四角いんだけど、、、顔面にあるのは紅い眼のみ。

 それも1つ。

鼻、口とかそんなのフルスィングで吹き飛ばして、、、顔面に赤眼のみ。しかもむっちゃぎょろぎょろと動く大きな紅い眼よ!し·か·もっ!光ってるぅ!!むっちゃ紅く光ってんのよっ!

 (えっ!?ふっつーにホラーやんけっ!?恐っ!!)

 そんなのがずらりと横並びでのっし、のっしと歩いて来るモンだから私はビビりましたっ!  

 「シ……シロくんっ!外で見た奴等と違うんですけどっ!?大丈夫かな??」

 「いえ、大丈夫ではないですよ、でもやるしかありません。蒼華(そうか)姉様、構えて。」

 私の前でアトモーネスの背中に跨ってるシロくんは言うと、蒼いロッドを掲げた。

 私もそれを見て同じ様に黄金のロッドを掲げた。

 「いいですか?蒼華姉様っ!“大噴火❨ギガテス❩”です!唱えてっ!!」

 シロくんの言葉に私は疾風の様に羽撃きゴーレムの大軍に向うアトモーネスの背中で頷いた。

 「解った、せーのっ!!」

 私とシロくんは、、、同時に叫んだ。

 「「“ギガテス”っ!!」」

 そう唱えると、私の黄金のロッドとシロくんの掲げた蒼いロッドは光を放つ。

 ゴォォォォッ……!!

放たれたのは紅炎の渦ーー。炎の波みたいにゴーレム達大軍を覆った。けれども?そこから地から大噴出の如く業火がアチラコチラから噴き出し、ゴーレム達の身体を燃やしていくーー。

 それだけでは終わらず……地は揺れ、地鳴りを響かせながら高い石柱は穿く!

 それはゴーレムの大軍達を文字通りに串刺にした。

地面から突出した地槍にゴーレム達の身体は串刺にされ、宙に浮き紅炎で焼かれていた。

 「……は??え??何?これ!?」

紅炎と大地の力で消滅していくゴーレム達を前に私は目を見開くしかなかった。

 するとーー、隣で樹氷の神獣ライムスに跨り神導書を開き、力を溜めていたネフェルさんが叫んでいたーー。

 「“聖光の波動(ディルス)”!!」

 一段とネフェルさんの身体が黄金の光に包まれて眩しかった。彼の放った魔法?と言うか神導術は、私とシロくんが焼き尽くしたゴーレム達の後列に轟き、彼等をあっとゆう間に黄金の光で消し去ってしまった。

 「うへぇ??ネフェルさんっ!?まじすごっ!!」

 大軍の半分は……私とシロくん、そしてネフェルさんで倒した感じになったけど、、、明らかにネフェルさんの力が強過ぎる。同じだけの敵の数をこの人は一瞬で消し去ってしまった!

 はぁ、はぁ。と、少し荒く息を吐きながらネフェルさんは言う、前を見据えながら。

 「次なる手を。」

 と、、、、。

 「え?」

私が聞き返すとネフェルさんは強張った顔をしながら言った。

 「繰り返されます、玉座に着くまで。なので、次なる手を。」

そう言った時、シロくんが言った。とてもヤバそうな声で。

 「蒼華姉様っ!!復活します!」

 「えっ!?」

私はその声に驚いてシロくんを見た後、直ぐにゴーレム達に目を向けた。すると、、、消し去った筈のゴーレム達の大軍が黒い靄に包まれながら復活したーー。

 「はぁぁ??聞いてないっつーの!!」

大軍は初見と同様に復活し並んでいた。

 「待ってよ?さっき消したよね!?」

私が言うとシロくんが言った。

 「だから!マスタールシエドが居る限りムダなんですよ!けれども!先に進むには消して行くしか道は無い!僕等は……ある意味無駄な時間を過ごす事になるかもしれません。」

 「え……?どうゆう意味??」

私が言った時だった。

 バサッ……と、アトモーネスが碧の大きな両翼を羽撃かせて言った。

 「ルシエドを倒さねば何度でも不死鳥の如く甦る!突破するしかないっ!ライムスっ!我に続け!」

 アトモーネスはそう怒鳴りながら大きな両翼をバサッ!バサッ!と、何度か羽撃かせた。同時にその両翼には碧の風が巻き起こる。

 「解った。」

 樹氷の神獣ライムスは走りながら頷き、コォォォ……と、咆哮手前の様に獅子の口を開いていた。その口周りには氷の霧が集まり青白く光を放ってた。

 アトモーネスは直ぐに私達に言った。

 「掴まっておれ!」

 !!

その言葉で、私はアトモーネスの碧色の背に長く生えふさふさしてる体毛を掴み、兎に角、身体を固定させた。

 すると、、、シロくんが言う。

 「蒼華姉様っ!ソコじゃありませんっ!僕に掴まって!」

 「えっ!?」

見ればシロくんはアトモーネスの大きく太い首元に手を掛けてしがみついていた。私は言われるままにシロくんの腰に抱き着きしがみついた。

 アトモーネスは一度停滞浮遊すると、大きな両翼を羽撃かせながら叫んだ。

 「“碧風の竜巻(トルネード)”っ!!」

バサリっ!バサリっと大きな両翼を羽撃かせながら放った碧の風の竜巻は大きく、、、それも何本も地を這いながら渦を巻きながら復活したゴーレム達に向かって行く。

 そこに、ライムスの声が聞こえる。

 「“樹氷の吹雪(ブリザード)”!!」

 ライムスは咆哮する様にそう雄叫び……猛吹雪の嵐を放っていた。そしてそれはアトモーネスの竜巻と混合し、吹雪と竜巻の二段攻撃になっていたのだ。

 「!?」

私はその威力に驚いたーー。

 樹氷の神獣ライムスと碧風の神獣アトモーネスの混合魔法……、つまり、合成魔法だ。それを目の前で見せつけられたからだ。

 しかも吹雪と竜巻の混合技はゴーレム達を一掃していくーー。

 碧風の竜巻に煽られ地から吹き飛ばされた巨体の黒いゴーレム達は宙に舞い上がり、竜巻の中で切り裂かれながら吹雪で覆われ凍りつき……パリ……ン……パリン……と、続々と音をたてて粉々に粉砕されてゆく……。

 最期はキラキラと光る樹氷の雫みたいに空中に舞うぐらい木っ端微塵に。

 「うへぇ??」

私は一瞬にしてゴーレム達を消し去ったアトモーネスとライムスの力に目を見開いていた。でも、まだ来るーー。その後ろにはまだ、黒いゴーレム達の大軍がのっし、のっし。と、機械音立てながら歩んで来る。

 ギギギ……。

更に何処から聞こえるか解らない機械音が鳴る……。

 「侵入者発見。」

ギロリ。と、後ろから歩いて来るゴーレム達の紅い眼が光る。ピカっ。と、、、私達に眩いサーチライトみたいな閃光が照らされ思わず、わっ。と、声を発して……眩しくて目を閉じた。

 「マスタールシエド……イました……、侵入者。確認シタノデ排除シマス……。」

 と、誰が喋ってるのかは解らないけどその大軍のゴーレムから発せられている機械音声は、私にもハッキリと聞こえた。更に、ガガガ……と、何やら通信してる様な感じの音も響いた。

 「エエ……、居ません。イるのは……シにぞこないの神獣タチと、“救世主”デス。………ハイ………。」

 ゴーレムの誰かと話す音声はハッキリ聞こえていた。時折、、、ガガガ……と、何か向こうからの音声を受けてる様な機械音は聞こえるけど、その声は聞こえない。

 「了解シマシタ、排除シマス。」

 その通話?通信?が終わるとゴーレム達大軍は横一列に並んだまま私達を見据えた。その紅い眼で。

 言うなりだったーー。

カッ!!

 紅い眼から各々に光線を放ち始めたんだ。

 「きゃあっ!!」

それに1番先に穿かれたのは私だったーー。

 アトモーネスの背に乗っていた私の心の臓………、その部分に紅い光線が1つ……穿いた。

 「蒼華ちゃん!」

 「蒼華姉様っ!!」

 「救世主っ!!」

 ネフェルさんの声……、シロくんの声……、と、、、アトモーネスの声が聞こえたけど……私は、紅い光線に穿かれ吹き飛ばされてた。

 「蒼華っ!!」

 その声はタイラントだった。

アトモーネスの背から吹き飛ばされた私の身体を受け止めてくれたのも……彼だった。

 離れてたのにいつの間に!?と、思ったけど、、、私は彼の逞しい両腕に抱き抱えられどこか遠くの果てにまで吹き飛ばされずにすんでいたのだ。

 ゴホっ!と、、私はそんな嬉しさを感じるヒマもなく普通に身体に傷をつけられた事で、内部からの裂傷で吐血していた。

 「コロス……コノ先にはいかセヌ……、お前らはココデシヌ……。」

 機械音声のゴーレムの声が何故か耳に届いたーー。痛いとか苦しいとかヤバいとかそんな事よりも、、、その言葉がとても耳に残った。

 (……このままじゃ……ヤバい……。)

 私はタイラントの腕に抱えられながら、黄金のロッドを掲げた。

 「“水流の雫(アミュストリーム)”!」

 それは回復魔法だ。私の身体を蒼き清流が包み全ての傷を癒やしてくれる。

 パァァァと眩くその治癒の力は全身を包み、私の心の臓を貫いた風穴すらも消えた。痛みも消えた。

 (おっかねぇ力だけど今は感謝感激。つか、どもサンキューだよ。)

 と、私は思いつつタイラントを見上げた。私をお姫様抱っこしてる大地の神獣を。

 なんかとっても心配そうな顔をしてた。

 「ありがとう、タイラント、もう大丈夫だから。」

 「え?あ?そー?ならいいんだ。うん、なんかあったらほら、、、飛翠(ひすい)に制裁されるからさ?俺。」

 んん??と、私はちょっと首を傾げたけど、まさか。と、笑った。するとタイラントはちょっと真面目な顔をした。

 「蒼華が知らないだけだ。まー、いいけど。」

 と、、、何やら意味深な感じの事を言いつつ私を地面に降ろしてくれた。

 「蒼華姉様っ!大丈夫ですか!?」

 と、、、そこにアトモーネスに跨がるシロくんが頭上から心配そうに顔を覗かせていた。

 「大丈夫!タイラントが助けてくれたから!」

 私が言ったその直ぐ後だったーー。男の人の怒鳴り声が聞こえたんだ。

 「蒼華は、俺の新しい“玩具”!お前()如きに好き勝手されるのは戴けねぇな!」

 え??と、、、その低くなんか煽り散らかす輩みたいな声を聞いて私は目を向けた。

 するとーー、“紫電の神獣グローム”さんがゴーレム達大軍の前で宙に浮いていて、しかも全身を紫の雷槌(いかづち)で纏ってて、ビリビリ、バチバチと……雷光纏ってた。

 更に彼はその格闘家みたいな格好した体躯を宙に浮かせたまま言う。

 「さっさと出て来いっ!全ての元凶!絵を描いてる“曲者”どもがっ!!」

 グロームさんは、、、そう怒鳴ると紫電纏う右拳を、地に振り降ろした!!

 

 怒りの雷が地に落ちていたーー。   

 

       

 

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