20 またもや友達、出来ました!
朝です。あれから、私達は一度寮に戻ることにした。…もちろん、空を飛ぶ手段の無い私はシャーロットのドラゴン、ジュエルに乗せて貰った。
ジュエルは、私が乗ることに何も言わなかった。私とシャーロットの関係に関して何らかの反応を示すと思ったのだが…。
「おーい、おはよっ。」
登校中に声を掛けられて振り返ってみるとキャベリア=セリウスさんがいた。とてと親しげに話し掛けてくれているが…どうしたものか…
「おはようございます、セリウスさん。」
「嫌だー、キャベリアって呼んでよ。リリィ!」
「えーっと、キャベリア?」
セリウスさん改めキャベリアは、シャーロットの天敵である。私が彼女と仲良くなったと聞いてキャベリアはどの様に思うか…また、逆もしかりだ。
……そもそもにおいて、私とキャベリアは以前一度話しただけの関係なのだ。であるにも関わらず、この扱いは何なのだろう…ハッ!これが、私と彼女のコミュニケーション能力の差か!?どうしましょう、やはりこの学園に来てからの私の能力は低下の一途を辿っています…!
そんな私のことを気にせずに、キャベリアは私に話かける。
「…でしょう?あ、ねー、聞いてよ。こないだなんてイベリアの奴〜〜……」
………………。正直辛かった。あ、いえ、コミュニケーション能力の差を見せられたことでは無くて、彼女との共通の話題であるシャーロットの話が、だ。以前ならともかく、今私はシャーロットのことを好ましく思っており悪口を聞かされるとなかなか反応しがたい。…いいや、悪口と言うと少し語弊があるかもしれない。彼女に悪気は全く無いのだ!でも、だ…
「……って、リリィどうかした?」
私の無言に気が付いたキャベリアが問う。
「あの、さ。私、キャベリアのことを知りたい。今はまだお互いシャーロットの話題しか出来ないけど、私はあなたともっと他の話もしてみたいと思うんだ。…だから、あなたの話をして欲しいな。」
ぼっち根性が身についてしまった私にいきなりにせよ話し掛けてくれるキャベリアは有難いと思うし、これから仲良くなりたいと思う。
「…!…そっか。そうよね、ずーっとイベリアなんかの話してたってしょうがないもんね。…ね、リリィのことも教えてよね?」
私は嬉しい気持ちになる。だけど、今話してる相手はキャベリアなのに考えてる相手はルビィのことなのだ。
ねぇ、ルビィ聞いて?私、また友達が出来たの。早くルビィにお話したいな。
いつもなら、魔法回路を自由に通って私の隣にいるのに…最近は出てこない。魔法回路の設定を変えた覚えも無いのに…。会議の時以来、一向にルビィが現れないのだ。どうしたんだろう?…なんだか、とても不安になるのだ。
「……ほらほら、リリィみたいな真面目っ子が遅刻だと後が大変よ?そろそろ始業のチャイムが鳴っちゃうよー」
ぼーっとしてた私にキャベリアは声を掛けてくれた。
「あ、本当だ。急がなきゃね!」




