15 調べてみる
こんにちは、リリィ=アネットです。あれから数日後、オリバー様から連絡がありました。「まぁ、頑張ってみて!方法わかったら、教えてねー」とのことです。
コレ、完全にルビィをドラゴン化出来ないって思ってる人の言い方ですよね?馬鹿にしてるんですか?…と怒ってみたところで、成果ゼロの私に言い返せる権利がなく……もはや打つ手無しの現状に焦りを覚えている。
「リリィちゃん…何か収穫あった?」
ここ最近は、本に何か書いてないかと読み漁る毎日だ。別に本は読み慣れているから辛い訳じゃない。好きだし。ただ…今、読んでいる本の数々は研究好きのメイソンが所持している本なだけあって専門的なのだ。流石に、図書館の本と比べると少しペースが落ちる。
「まだ、見つかってない…メイソンは……?」
「うーん、ルビィの体を見せて貰ったけど…特に何も…」
「そっか……、検査してくれて有難う。私、もう少し本読んでみるね」
わかった、と部屋から出るメイソン。
ふぅと息を吐いて、部屋の隅を見やる。
「……で、さっきから何か言いたそうにしてるけど何なの、イベリア?」
メイソンは気が付かなかった様だが、この部屋にはイベリアもいたのだ。…部屋の隅で一応隠れる様にしているから気が付かないのもしょうがないが。ただ、とてつもなく視線を送ってくるので私は気づきたくなくても気がついてしまうのだ。正直関わりたく無いが。
私が気が付かなかったとでも思っているのか、面白い程肩をびくりと震わせてのそのそとこっちに来る。
「あ、えーと、…その、そうだ!あんたが、ちゃんと仕事してるかを監視してたのよ!」
「じゃあ、もう監視してなくて良いよ。仕事してるから。邪魔だし出てって。」
「あ、だから……もう!出てってやるわよ!私がいなきゃ困るのはあんたなんだからね!」
……?相変わらず彼女はわからない。
部屋の外から「うぉっ、」バタンという声と音が聞こえた。多分、走ってったイベリアとエイハブさんがぶつかったんだろう。
しばらくして、エイハブさんが部屋にやって来た。
「お前な、もう少しイベリアに優しく出来ねーのかよ。」
「……エイハブさんって、けっこうイベリアのこと好きですよね〜」
「ば!違ぇーよ!……ただ、あいつが最近一人でぶつぶつ言ってて怖いんだ。」
顔を青くさせながらエイハブさんは言葉を続けた。
「どうしよう、今日も言えなかった。でも、言いたくない…怖い、怖い、怖い……」
これは、イベリアの台詞か。何だ、本当に私に用事があったのか…ちょっかいだろうと思ってあえて相手にしてなかったのだが…
エイハブさんは「…とにかく!あいつの言葉を聞いてやってくれ!」と一息にいって去って行った。
第一生徒会室から出て、外の空気を吸う。後で、ルビィと一緒に外を探検しても良いなーと思いながら足を進める。目的はイベリアと話すこと。
生徒会室から少し離れた先にイベリアはいた。
「ねぇ、私に話しがあるみたいだけど…どうしたの?」
「……っ…、リリィ=アネット…」
最近では珍しい敵意をもった目で見てくるイベリア。しばらく睨んだ後は、下を向き何かを考えている様だった。
この変化に私はどう対応してよいかわからなくなった。足がすくむ。
彼女は意を決めたのか、口を開く…
「あなた、『私のドラゴン〜冒険絵日記〜』ってゲームを知ってる?」




