26話
(しかし諦めるのはまだ早いのではないだろうか!?)
倉庫の様に利用できる部屋という所に意識を持っていき床や壁を這いずりながらそこへなんとか到達する事ができた。
この部屋からなんとなくではあるが性別が分ったのだがどうやら自分ではなく兄なのではないかと漠然と考えた感じがあったものの確認する事は容易ではなかった、部屋の中から何とか状況を確認することができないかを考えてみることにしよう!
(壁に小さく一部開けれた窪みがあるなんでこんな所にと思いながら覗き込む……そして現実を知ってしまうのです!)
非常に間が悪かった!!
そこに居たのは自分と兄と思える人物が二人で遊んでいる光景であったのだ。
私は
「あ~う~」
と言ってその場を離れようとするのだが……
「おい、カイルどうしたんだ?」
どうやら兄が気づいてしまったようでこちらに向かってくる足音が聞こえるのである。
私は急いで逃げ出そうとするが、捕まってしまった。
「カイルお前も一緒に遊ぶぞ!」
兄はそういうのだが、私は首を横に振り拒否をすることしかできなかった。
兄は
「そんなこと言わずにほら行くぞ」
と言って私の手を引っ張ってどこかへ連れて行こうとするのだ。
しかし、私はこの場に残っておくべきだと考えてしまうのである。
何故なら……
私はここで待っていて、お父様とお母様が迎えに来てくれるのを待っているのですから。
しかし、兄は私のことを無理矢理引っ張ってどこかに連れて行こうとしているのが現状である!
どうすれば良いのかと悩んでいてもどうにもならない、
そう思い
「やめて下さい!!」
と声を出して抵抗してみたが、全く聞いていない様子で……
「カイル早くこっちに来なさい」
「カイル!こっちにこいよ」
二人はそんな風に言うが私はそれに従う気などない!
「やめて下さい!!」
そんな風に声を上げても、
「こっちにきなさい」
と二人は言っている。
「嫌です!!」
と叫んでも、
「いいから来いよ!」
と二人共が私にそう言って来るので、
「わかりましたよ」
と渋々応じることにした。「それでいいんだよ」
「やっと素直になったな」
そんなことを言いながら二人は私を連れて何処かへ向かっていく。
私は、
「本当にやるんですか?」
と聞いたのだが、
「当たり前だろう」
と二人は言った後
「カイルがやりたいって言ってきたんじゃないか」
と言うのだ。
私が何をしたいと言ったというのだろうか?
そんなことを考えて黙っていると
「おい!カイル!返事ぐらいしろよ」
「そうですよ」
二人がそう言ってくるので
「すいません」
と謝っておいた。
そうすると、
「分かれば良いんだよ」
「カイルはしっかりしていますね」
二人はそう言うのだが、
私には何がなんだか分からない。
「ここが目的地だよ」
「さっさと入りましょう」
そう言われて連れてこられたのは、
「ここはお風呂ですか?」
私は思わずそう呟いた。
何故ならば、
目の前にあるのは湯気がもうもうと立っている大浴場なのだから!
しかし、何故私はここに連れてきたのだろう?




