新たな仲間はタラテクトのフロンと白虎のハク
シルバーフェンリルとバルバロッサは村まで戻って来て、アシュトンとむぎに魔物が仲間にしたいと報告をした。バルバロッサが抱きかかえているフロンとハクを見たアシュトンとむぎの反応が違っていた。
むぎが「その魔物を助けたいの?」というと、シルバーフェンリルが「仲間にしたいから連れて来たんだ。」と言うとむぎは回復魔法ヒーリングと唱えてフロンとハクの傷を治した。
アシュトンは蜘蛛が苦手だったみたいで身構えていたが白い虎を見て微笑んでいた。むぎは蜘蛛の魔物を見て、糸が採れると喜んでいた。白い虎はホワイトタイガー?それとも白虎?と悩んでいた。
アシュトンは「この2匹とも仲間になりたいの?」「僕はむぎ、大歓迎だよ。それに君達の名前を教えてくれるかな。」「私はタラテクトのフロンです。種族はスモールタラテクトです。」「僕は白虎のハク。この暗黒大陸の断崖のある所にいました。」「暗黒大陸に断崖があるの?」「はい。ありますよ。断崖絶壁の底の方の横穴には洞窟湖がありますよ。」「私も暗黒大陸の入り口付近に巣があったんですが、襲撃されて私以外はもういないかと思います。」「そうなんだ。」「ねぇ、フロンはどんな糸を出す事が出来るの?」「糸ですか?捕まえる時用の粘着のある粘糸。強度のある強糸。の2種類ですね。」「どんな糸か今は出せる?」「出せますよ。」と言って、少しだけ出した。
むぎはその糸を見て触って、どんな糸か理解した。
むぎとシルバーフェンリルとバルバロッサがフロンを可愛がっているのを見て、アシュトンは嫌と言えない状態になっていたので、魔物がここに住む事を許した。むぎはフロンに「この北から東の方に森があるから、そこで好きに暮らしたらいいよ。その中にエンシャントエルフもいるから危害を加えないでね。」「私は弱いので反対に保護して貰えると嬉しいです。」「それじゃバルバロッサ、フロンの事は貴女に任せた。」「分かりました。」「あのぉ、僕はどうしたらいいのですか?」「そうだな。ハクはむぎと私とどちらと一緒にいたいんだ?」「僕はむぎさんがいいです。」「むぎ、君と一緒にいたいんだってさ。」とアシュトンはいじけていた。「僕と一緒でいいの、ハク?」「はい。」「それなら一緒に行こうか。」といってむぎはハクと一緒に神殿に向かった。
バルバロッサはシルバーフェンリルと一緒にフロンを抱きかかえて、森の中にある住居に向かった。バルバロッサはフロンに「フロンが怪我をしていた少し奥の方にかすかな生命反応があったんだけど、行く?止めとく?」「えっ?生命反応があったんですか。それなら行きたいですが。危険ですよ。」「シルバーフェンリルが一緒だから大丈夫よ。」「我に任せろ。」「それじゃ、お願いします。」と返事を聞くと、シルバーフェンリルはそのまま北の門に向かい、その先の暗黒大陸まで走って行った。
フロン達を助けた所に着くと、バルバロッサは生命反応があった方に指を指して、シルバーフェンリルがその方向に走り出した。生命反応があった場所に行くと、そこはフロンが生まれ育った巣だった。巣も破壊されて無残な状態であったが、生まれたての幼体が1体いたので、その幼体も保護した。バルバロッサに抱き抱えられながらのフロンがその幼体を大事そうに抱きかかえていた。
シルバーフェンリルはアシュトン領地に向けて走り出した。
バルバロッサ達はアシュトン領地に戻ると、エンシャントエルフの住居より、湖周辺にフロンとその幼体を連れて行った。「フロン、この周辺は危険な魔物はいないから大丈夫だと思う。食事はこの後で届けるからね。好きな場所にゆっくりでいいから巣を作ってね。」「はい。分かりました。」と言って、フロンは幼体と共に森の木に登って行った。
バルバロッサはシルバーフェンリルに頼んでここに肉を届けてもらう様にお願いしていた。
シルバーフェンリルは神殿に向かって行った。
神殿ではハクを見たフューネ達が恐れ多い者を見る様に震えていた。
むぎはハクを鑑定してみた。
氏名 ハク
年齢 10
種族 白虎(聖獣)
スキル 光魔法(上級)、水魔法(上級)、回復魔法(中級)
パッシブスキル 無し
加護 水の精霊王の加護
備考 幼体なので魔法は1ランクダウン中である。
神殿にハクが入った瞬間、結界魔法が拡大した。外壁よりも更に大きくなった。神殿に神聖力が増えた事により、神殿地下2階にある精霊王の祠に精霊王が集まる事が出来る様になった。だが、精霊王達の力が弱まっているので、この神殿に来る事が出来ないでいるのが現状であった。
神殿の西にいる土龍にも変化があったが、それはまだ誰も知らなかった。




