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ハズレスキルが有能だったので辺境で領地改革するぞ  作者: まめ大福


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18/30

酒造工房と貯槽庫が出来た

 バルバロッサは残ったエンシャントエルフ2人と会話をしていた。「メリナとモニカ、誰に言われて私を探していたの?」「里長に言われて探していたの」「メリナ、それは言ってもいいの?」「バルバロッサに嘘は言いたくないの」「私は知らないからね。」「父上が私を探していたの?何で?」「それは知らないわ。突然私達に探して来い。と命令されたからこんな地に来たの」「父上に戻って来いと言われてももう戻らないからね。私はここから離れないわ。」「意思は固そうね。」そんな風に会話をしている時にアシュトンが近づいて「バルバロッサはここの住人だけど、君達はどうするんだい。」「私達はどうしよう。」と2人が顔を見つめ合っていた。

 バルバロッサは「貴女達がここの住人にならないのなら、この地から出て行ってね。もし、住人になるのなら何か仕事をしてよね。」「今はどうする事も出来ないのでここに住まわせて下さい。何でもします。」とアシュトンに嘆願していた。


 アシュトンはバルバロッサ達に「貴女達はお酒を造る事は出来ますか?」「メリナとモニカはお酒造りを手伝っていたよね。」「ブドウ酒なら作れるけど、材料や保管する場所はあるの?」「葡萄は採れるから後は工房と貯蔵庫が必要になるのか。何とかなるかな。」「メリナとモニカには村に一緒に行ってもらうわね。いいよね。」「分かったよ。」

 アシュトン達は村に戻って行った。


 カトレア達とむぎは果樹園にいたが、木を植樹して3日目で花が咲いていた。木自体も随分と成長して普通なら最低でも4年はかかるものを3日でそこまで成長していた。全ての木が同じ様に成長して花を咲かしていた。この調子なら明日にでも実がなっていそうである。

 そこにアシュトン達が戻って来た。

 

 アシュトンが「えっ?もうこんなに木が成長してるの?」「この木っていつ頃に植樹したの?」「3日前だよ。」とアシュトンが答えると、みんなが驚いていた。普通なら育つ工程で枝を剪定して実が良い状態で収穫出来る様にするのに、この果樹園の木は全くの手付かずの状態でいたにも関わらず1番いい状態で育っていた。

 メリナが「このブドウを使ってお酒を造ってもいいのですか?」「この木の葡萄でよければ使ってくれていいよ。」「ありがとうございます。」


 アシュトンは果樹園の近くで水路の近くに酒造工房と貯蔵庫を作ろうと思ったが、どんな建物を作ればいいのか分からなかった。なので、カードホルダーから酒の神バッカスを取り出して召喚した。「誰だ。儂を呼び出したのは」「すみません。バッカス様。お願いがあって呼び出しました。」「何の用だ?儂に関係のない物だったら容赦しないぞ。」「この地に酒造工房と貯蔵庫を作りたいのですが、どんな様に作ればいいのか分からないので教えてくれませんか。お礼にこのお酒を差し上げます。」とアシュトンがむぎにお酒を何でもいいから出してと頼んだら、むぎは高級ブランデーをバッカスに渡した。バッカスは蓋を開けて1口飲むと「こんなうまい酒は初めてだ。よし、儂が最高の酒造工房と貯蔵庫を作ってやろう。」というと、バッカスは手を地面につけて何やらブツブツと独り言をいいながら手を1度だけ叩くと酒造工房と貯槽庫が目の前に出来上がっていた。今までの工房の中で1番大きい工房だった。「ほれ、これでいいか?」「バッカス様、ありがとうございます。」このお礼に数種類の違うお酒を渡した。お酒の内容はブランデー、ウイスキー、日本酒、ジン、ウオッカ、スピリタスだった。


 少しだけ話を戻すけど、ギャラン達が来た時にむぎがアシュトンと一緒に酒を飲もうとしていた時にビールとワイン以外のお酒をむぎはアシュトンに見せていたのであった。アシュトンは飲んだ事が無いので遠慮していてその時は飲まずにそのまま収納に入れていたが、アシュトンがバッカスとの会話でいきなりむぎにムチャ振りをした。その時のお酒が高級ブランデーだった。


 バッカスが造り出した酒造工房と貯蔵庫はむぎの前世の物とそう違いが無い装置だった。酒造工房の中は日本酒用、ブランデー等の蒸留機用、ビール用、ワイン用の4種類のお酒が造れる工房だった。そこで造られたお酒を保管する為の貯蔵庫も完備されていた。

 バッカスは異世界のお酒を以前から飲んだ事があって、どんな工程で造られるのか研究していてその研究の集大成がこの酒造工房だった。


 メリナとモニカがバッカス神が造った酒造工房を見て、びっくりしていた。見た事の無い物が沢山あって、どんな風に扱えばいいか分からなかった。なので、造る際にはアシュトンにバッカス神を呼び出すかむぎのどちらかでしか教える事が出来なかった。ワインだけは見ておおまかな作り方の工程は分かったらしい。


 これで、後は必要な材料で畑で作れる物は後に作る事にした。葡萄はあと数日で採れると思われるので、メリナとモニカにはこの村に来て早々に仕事をしてもらう羽目になった。住む場所を聞いて、どんな住居がいいかも聞いてから、住居を建てる事にしたが、メリナとモニカは出来立ての酒造工房の設備を見る為に何度も部屋を行ったり来たりしていた。そんな行動をしている2人を横目に見ながらバルバロッサは美味しいお酒が飲めると喜んでいた。

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