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ハズレスキルが有能だったので辺境で領地改革するぞ  作者: まめ大福


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14/30

アシュトンの元婚約者が突然来た

 むぎがアシュトンに「西の方も住居を建てられる様に準備をしてあるよ。」「ここだけでもいっぱいいっぱいなのにそこまで広げるの?」「住人が増える前提で物事を進めないとね。後で修正がきくのならいいけどね。」「そう言われるとそうだね。」とアシュトンが納得していた。


 アシュトン達は今日もいろいろあったので、ゆっくりするつもりであった。ギャラン達の工房では生活用品の量産をしていた。今までは1日に出来る量もそんなに無かったが、この新しい工房は使い易くて熱効率もいいので鉄や魔晶石やミスリルが簡単に加工出来ていた。


 夕食時になると。むぎが神殿とギャランの所に食材を置きに行っていた。今日の肉はオーク肉だった。味付けはシンプルに塩と胡椒だけであった。

 神殿では好評だったが、ギャラン達の方では少し味気なかった様だ。これは熱さで汗をかくので塩分が足りなかったのかも知れなかった。むぎは今後、それも吟味して味付けをしようと考えていた。

 そのまま就寝していた。


 朝になって、神殿内ではシルバーフェンリルとバルバロッサがダイニングで一緒に寝ていた。むぎは部屋からダイニングに来てびっくりしていた。バルバロッサがシルバーフェンリルを布団代わりにして寝ていたのだ。バルバロッサには部屋があるのに何でダイニングで寝てるんだ?とむぎは不思議そうに見ていた。とりあえずは厨房に行って朝食の準備をしてから、ギャラン達の元に向かった。今朝のギャラン達の朝食の準備では自分ら以上に塩や胡椒を増やして下準備をしたので、これで大丈夫だと思いながら、神殿に戻って行った。

 神殿ではアシュトンが厨房で肉を焼いていた。それを見たむぎはおにぎりを準備して、出来上がった物からダイニングに持っていった。


 みんなが揃ってから朝食を食べて、食後はいつもの様にのんびりと過ごしていた。そして、ゆっくりと行動をし始めていた。

 アシュトンとむぎは村の入り口に向かっていた。バルバロッサとシルバーフェンリルは西の方に向かって行った。


 アシュトンとむぎは村に着くと、ギャランの奥さんと畑について相談を受けていた。「私はギャランの妻でエルザといいます。畑を作ってくれてありがとうございます。その畑なんですが、成長が早すぎるんですが何でですか?」「エルザさん、どれくらい成長が早いんですか?」「普通は種を植えて5~7日で芽が出て、それから10日後でそれなりに成長するんですが、この畑は種を植えたその日に芽が出て、2~3週間かかる所を1日で成長してるんです。」「そんなに早いんですか?」「はい。」「それは多分ね。畑を作った者の影響ですね。」「えっ?アシュトン様が作ったんじゃないのですか?」「あのね。作ったのは農業神様と緑の精霊王様なんですよ。」と教えたらエルザが驚いていた。「それなら納得ですね。」

 アシュトンはエルザ達と畑を見に行った。畑ではもうあと少しで収穫出来そうなくらいになっていた。


 むぎは村の入り口にいた時だった。遠くから馬車がやって来た。何か紋章が入った馬車だった。

 馬車が村の入り口に来ると止まった。馬車から女性が3人降りて来た。冒険者風の女性と女騎士とメイドだった。

 むぎが「貴女達は何処から来たのですか?」冒険者風の女性が「この猫、言葉が話せるのね。私はカトレア・ウォルナットでアシュトンの婚約者です。」「カトレア嬢はアシュトンの婚約者?この地に追放された者の婚約者?」メイドが「アシュトン様は何処にいるんですか?」「アシュトンなら、畑を見に行ってるので直ぐに戻ると思うよ。」女騎士は黙って見ていた。

 むぎが「申し遅れました。私はケットシーのむぎです。この村の1員です。」「むぎさん、アシュトンと2人だけなんですか?」「いえ、アシュトン以外に住民が11人と私以外に1匹ですね。」「えっ?もう住民がいるのですか?」「はい。いますよ。」そういうとカトレアは考え込んでしまった。「むぎさん、私はアシュトン様の侍女をしていたソノーラと申します。以後お見知りおきを」「アシュトンって1人でここに追放された様な事を言ってたのになぁ。ソノーラさんの事は何も言って無かったなぁ。」ソノーラは少し悲しそうな顔をしながら「アシュトン様がこの辺境の地の領主を拝命した時に私は次男のゼファー様の命令で違う事をしているうちに屋敷を出て行ってしまったのです。」「そうだったんですね。」と言っているうちにアシュトンが戻って来た。


 アシュトンが3人を見て「カトレア公爵令嬢様、それにダリア騎士にソノーラが何でここにいるんですか?」「婚約者の私を置いていくなんて酷いです。」「私に勝ち逃げは許しません。」「アシュトン様の侍女は私しかいませんからね。」「私は侯爵家からこの地の領主として来てるし、カトレアとはもう婚約は解消した。と言われてたので何も言えずにここに来たんです。」「そんな寂しい事を言わないで下さい。」「アシュトン様の侍女は誰にも渡しませんからね。」

 アシュトンは3人を前にして修羅場と化していた。

 むぎは「とりあえずこんな所で話をせずに屋敷にどうぞ。」とアシュトンが建てた屋敷に案内していった。

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