神殿の結界内に土龍がいた
むぎは水路の事でアシュトンに相談する為に神殿に戻った。アシュトンは神殿でガチャを引くか引かないかで悩んでいた。
シルバーフェンリルとバルバロッサが一緒にワイバーンを倒した所に向かっていた。その付近に着くと近辺の調査をしていたが、何も無かったので神殿に戻って行った。
むぎはアシュトンを見つけて話しかけた。「アシュトン、北東の方に湖があったから、ここまで水路を作らないか?」「水路があると便利だよね。それじゃ作ろうか。」と賛成されたので、水路を作る事になった。
むぎは果樹園の横に池となる穴を土魔法で掘ってから、徐々に湖の方に水路を掘っていった。水路になる所は土を固くしてあった。湖と池とは水路で繋がったのでむぎが勝手に水を通した。すごい勢いで池に水が流れ込んだ。池の中も固く固めてあったので、水の濁りもなく綺麗なままの状態であった。
アシュトンは水が溜まっている池を見て、こんなに早く池が出来るのかとびっくりしていた。それも透き通った綺麗な水だった。出来上がった池をみたエルダードワーフの女性陣は「こんな神秘的な水は初めて見た。」と言っていた。むぎがこの水を鑑定したら、清らかな水(聖水)となっていた。むぎは聖水って湖にあるものなのか?と不思議に思った。エルダードワーフの女性陣は早速だが池の水を果樹や畑に掛けていた。
神殿の近くにある湖や池は聖水になるのが普通なのか?それとも、この地の湖が特別なのか?
今の所、この村の住民は12人と2匹だが、これからも増える事を願っているアシュトンとむぎであった。住民はアシュトンとエンシャントエルフのバルバロッサとギャラン率いるエルダードワーフが10人とむぎ(ケットシー)とシルバーフェンリルだ。この住民達はアシュトン以外は希少種だった。
神殿の周りにある森だが、北西から東にかけて森が広がっていた。その中に聖水で満ち溢れた湖があった。森以外は荒れた地が広がっていた。村は南の所だけだったが、今後住民が増えると予想して、森以外を住宅地にしようかとむぎは目論んでいた。その事についてはアシュトンは気づいていなかった。
むぎは西側の方も住居を建てやすい様にして置こうと、向かって行った。荒れた地に着いたむぎはそこで土魔法で地面を綺麗に平らにしていたら、随分と端の方で地面が平らにならない所があった。むぎは不思議そうな顔をしながらそこに行くと、何やら大きな岩?らしき物があった。むぎは近くに寄ってみていた。これは岩?鱗?と思いながら触っていたら、突然動き出した。
土龍「誰ですか?私の尻尾を触るのは」
「すみません。尻尾?とは思えなくてすみません。で、ところであなたは誰ですか?私はケットシーのむぎです。」「私は土龍なんだけど」「えっ?土龍さんでしたか。それは気づかず失礼を致しました。」「ところで、何をしているんですか?」「ここに住居を建てたり畑をしようと考えてるんです。」「住居を知らないけど、畑を作るなら力になれますよ。」「でも、私が土龍さんにお返しする物が無いですよ。」「それなら、あなたの魔力を私に少しだけでいいので貰えませんか。」「それでいいのですか?」「はい。それだけでいいです。」「分かりました。今すぐ私の魔力が必要ですか?」「お言葉に甘えて少しだけ頂けますか?」「はい。」と言って魔力譲渡を土龍に使ったら、魔力循環でむぎと土龍が繋がった。
むぎが「土龍さんと魔力で繋がってる感があるんですけど何ででしょう?」「それは私に魔力譲渡をして魔力同士が繋がったんですよ。」「それって大丈夫なんですか?」「大丈夫ですよ。」と土龍が言うのでむぎは安心した。
土龍が少しだけ魔力を使ったら、地面が綺麗に整地された。「私は地中で休んでいるんで必要なら念話で話かけて下さい。」といったら地中に沈んでいった。
むぎは呆気にとられていたが、直ぐに正気に戻り神殿に戻って行った。
むぎが神殿に戻ると、アシュトン達が騒いでいた。「アシュトン、どうしたの?」「むぎが行ってた方で何やらただならぬ気配がするとシルバーフェンリルが騒いでいたので、むぎを心配していたんだ。」「ごめんごめん。それは土龍だと思う。」「えっ?土龍だって?」「うん。そうだよ。土龍。」「この地に土龍がいるの?」「すぐそこに居たよ。」「怖く無いの?」「怖く無かったよ。何かあったら教えてね。っていわれたし」「えっ?それって本当なの?」ととにかく意味不明な驚きがあった。
この地での龍の存在はもの凄い影響があるらしい。龍種もいろいろあるがどの龍も脅威でしかないのである。
その龍種の1体がこの地にいるのが凄い事だったのだ。
むぎは異世界人なのでそこんとこが分かっていないのだった。むぎと土龍が繋がっているとは誰も思っていなかった。




