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10 今後についての話し合い

再会した家族と食事したり会話したりした後、家族はひとまず別室に移動し、俺と姉妹はアリアの部屋に移動した。

もちろん、メルル王女も一緒だ。


「さて、今後についてだけど…。 まず、アルト君関連でお話するね」


アリアが初っ端から俺関連の話を始めようとしていた。

あの事なのだろうけど大丈夫なのか?


「単刀直入に言えば、ここにいる4人でアルト君を支えるために、あの時言ってた『ハーレム制度』を利用しようと思うんだ」


「「ええっ!!?」」


ナナとノノは同時に驚きの声を上げ、メルル王女は口をあんぐりした表情のまま固まってた。

まぁ、当然だろう。

いきなりあの制度を利用するっていっても話が付いていけない。

理由が分かっていても、やり方が跳躍しているだろうしね。


「ナナちゃんとノノカちゃんは分かってると思うけど、アルト君をいじめた張本人がアッシュ王国に召喚された事を知って、彼は再び心の傷を刻まれたからね」


「うん…、メルルちゃんからもその事を聞いたからね」


「ボクもそんな彼を放っておけなくなったし、何より…ね」


「なるほど、アリア王女様もお兄様を…。 それならその制度を使えば私たちも妻としてお兄様を支えられますね。 ですが…」


「アリアお姉ちゃんもメルルちゃんも王族なんだよね。 問題ないの?」


ナナとノノ、アリアのやりとりを聴いてふと思い出した。

確かにアリアとメルル王女は王族だ。

対して俺は転移被害者とはいえ、平民に等しい。

身分を越えた結婚とかは問題にならないのか?

そこが気になり始めたところで、メルル王女が答えた。


「継承権ありの人との場合は、厳しい審査と試験を行い、合格してからになりますね。 共に国を背負う覚悟を試されるわけですから」


「そうだね。 国の財産や情報を敵国に横流しをされることの防止を踏まえての審査や試験だからね。 でも、ボクやメルルみたいに継承権がない人物なら書類審査で大概OKが出るよ」


なるほどね。

王位継承権がある人との結婚は厳しい審査とか試験を合格しないとだめなのか。

で、継承権が無い場合は書類審査のみ…と。


「この審査を行う役をも担う父さん…国王もエリーゼ姉さん経由で、アルト君の心の傷を知ってるからね。 すぐにOKが出せるよ」


自信を持ってアリアが言うなら問題ないんだろうな。

でも…。


「メルル王女は…それでいいのか?」


「大丈夫です。 私もアルト兄様を支えないとって思ってましたし。 あと、私の事は呼び捨てで呼んで欲しいです」


彼女もそう決意していた。

なら、俺もそれに甘えてもいいかな。


「じゃあ、こんな俺だけどみんな、よろしくな」


4人の嫁がもちろんと返事してくれたことで、この件は解決し、次の話題へと移る。


「で、住処なんだけど、ボクが住んでいる別荘があってね。 そこを拠点にしようと思うんだ」


「アリアお姉ちゃんの別荘?」


ナナが疑問に思ったのか、首をかしげながら尋ねた。


「ボクは魔道具の開発や研究、あと魔法の教科書の作成や翻訳の仕事をその別荘でやっているんだよ」


「継承権のない王族は自分のやりたいことを自由にしています。 私の場合は孤児院を運営しています。 場所的にはアリアお姉さまの別荘の隣ですし、確かにいいですね」


「研究自体は地下でやってるけど、客室とか結構使ってないからね。 5人が住むには広すぎるかもだけど」


アリアの仕事は、あの時に知っていたがメルルの仕事は初耳だった。

孤児院の運営をしていたとか…なんらかの理由で孤児になった子達を引き取ってるわけか。

場所もアリアの別荘の隣なら確かに行き来しやすくはなるだろうな。


「実はキミたちの家族もボクの別荘の近所にある住処で過ごしてもらおうと思ってるんだよ。 それなら家族ともいつでも会えるしね」


「なるほどな。 で、別荘や孤児院のある場所は?」


「ここ王城から西にある城下町の再開発エリアだよ。 一応、転移被害者やメルルの孤児院のためにいくつかの住居や店が並んでるけど、まだまだ開発途上だけどね」


再開発エリアか。

多少の店とかはあれど、少し不便に感じるが、アリアも研究のときはそこにいるわけだし、まぁ大丈夫だろう。


「ナナやノノもそれでいいか?」


「うん、今は多少不便になるかもだけど拠点はあるほうがいいしね」


「私も異論はありません」


「よーし、住処の件も決定したし…次は、キミ達の初期能力のチェックだね」


そう言って、アリアは水晶を俺たちの前に差し出してきた。



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