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説明回です。面倒で申し訳ない、だが後悔はしていない

 異世界に来て2年の月日が経った。


 未知の言語を覚えるのは想像以上に大変で、肯定と否定に感謝と謝罪ができれば後はジェスチャーで旅行は何とかなると聞いたことがあるが、暮らすとなるとまったく足りなくて会話もできない、新しい名称を覚えては前に聞いたものを忘れて聞き直し、それでも覚えたのは身の回りの事だけで未だに細かいところになると知らない単語が出たりする。


 だが会話ができるようになったいま、聞けばいいので怖いものはない、もっと早く覚えることもできただろうけど、この世界で生きていくためにも、この身体に慣れるためにほとんどの時間を割いていたのだ、とても厳しい特訓だった。


 血と汗と涙を流して獲得に成功した奥義、鍬振り。


 バルトリウスさんの家に泊めてもらう代わりに畑仕事を手伝っているのだ。片腕なのに労働をさせるとは鬼畜の所業ではなかろうか、他にできることは無かったのだろうか。


 思えば片腕にも慣れたものだ。最初こそバランスが取りずらくて、よく転んでいたが今では見事な鍬さばきという自負がある、もしかして片手に慣れさせるために畑仕事を任せてくれたのだろうか、鬼畜って言ってごめんなさい。


 そして家から出て初めて知ったが此処はそれなりに大きな村らしく、近くに山や川があり村人らは農作物と狩りで生計を立てているらしい。


「ヨモ! そろそろ帰るわよ」


 今日も俺は畑という強敵に鍬を振り下ろしているとアリウスちゃんが呼んでいる。


 なんと女の子だったアリウスちゃんは少女に成長して、見た目でいえばアリウスさんと言っても過言ではないほどに大きくなっている、日本人は童顔で幼く見られるというけど、実際に見た後だと言葉の重みが違って聞こえるものだ。


 一緒に暮らしているので身内びいきもあるだろうが、亜麻色の髪に栗色の瞳をしたアリウスちゃんは、とても可愛らしいので隣を歩いてくれている状況が嬉しくてたまらない。


 以前、バルトリウスさんに異世界らしく様々な髪色があるのだろうかと聞いたのだが、なんと髪どころか魔法まであるらしい、さすが異世界。


 なんでも地域によって魔法の源である魔素は偏っているらしく、髪などの色はその地域に関わる魔素が反映されやすいらしい。この辺りは土の魔素が多いので茶色系統の瞳や髪が多い、というより土壌の質が良いところに集落はできやすいので人は茶色系が多いらしい。


 あくまで反映しやすいだけで他の色の人も普通に居るらしいけど。


 そんなことよりお待ちかねの魔法である。髪等の色によって相性があるとかなんとか、期待を込めて黒髪黒目は何属性かと聞いたら知らんの一言で返された。


 闇とか、もしかして影かもなんて引き下がったが属性は火、風、水、土の四大元素のみで光やら影はあくまで自然現象であり関係ないと言われ心にヒビの入った音が聞こえた。


 その上、魔法とは魔素を集めて現象を起こす、つまり火の魔素を集めて火をつけたり風の魔素を集めて風を吹かしたりするだけで詠唱だとか魔法陣なんて複雑なものは無いと言われて、心が砕け散る様がよく見えた。


 せっかくインフェルノとか技名を考えてたのに、カマイタチとかよく聞くけどアレはすぐ直る切り傷つけるだけの妖怪なので技名にはしないとか決めてたのに。せめて魔法は使えるようになっていようと思い教えて貰ったけど、使いたい属性の魔素を集めろ。ってなんだよ、まず魔素ってなんだよ。


 初めて聞く存在で、しかも見えもしないものを集めろとか無理があるし、ラノベみたいに目を閉じて集中してみたけど何も感じない。そのことを伝えたら、えっ俺ら生まれたときから感じてるよ? お前って魔法使えないんじゃない? みたいなことを言われた。砕けた心を更に踏みつけて粉にしていきやがった。


 でも希望が見えたこともある、大昔に凄まじい発展を遂げた時代があったらしく、一瞬で大国を消し飛ばすような兵器まで存在したらしいが、戦争になったときに高すぎる技術力のせいで共倒れになり滅んだとかで、今でも各地に当時の遺跡があるらしく、当時の資料や道具が見つかるらしい。


 そして、それらを見つける探索者なるものがいるそうだ。異世界もので有名な冒険者のようだが違いを聞くと、探索者は遺跡探索が専門で野生の魔物らは兵士達の仕事らしい。


 新しくでてきた魔物なる存在にも驚いたが、既に遺跡の資料により魔物の存在は明らかになっており、古代文明の人達がより種としての高みに至るために作られたものらしい、なんでも魔物を倒すを身体能力が上がるとかで、種族の限界まで強くなるとその人にあった進化をして肉体まで変化するらしい。


 その進化した人の子孫らは獣人や妖人など呼ばれ認められているらしい、もうその時点でこの世界に来てよかったと感動を覚える。


 遺跡にいる魔物は古代文明から変わっていない、未だに遺跡を守り続けている純種で、遺跡の外にいるのは遺跡から出て野生に適応した雑種らしく、ちなみに俺を襲った狼モドキは雑種の魔物らしい。


 既に遺跡から多くの遺物が見つかっているらしいが、戦争により首都は残ってないらしく見つかっているのは概要のみの資料や大国を消せるものと比べると弱い兵器に道具なので、魔物を倒すと強くなる原理や仕組みなどはわかっていないそうだ。


 探索者の存在については、過去に遺跡からの遺物である兵器を使い戦争を起こした国があったらしく多きな被害が出たそうだ。その時に国同士の協定が決まり、どの国にも属さない探索者組合を創立。探索者が手に入れた遺物を買い取り、研究開発、流通させる組織らしい、売らずに探索者が持つことも可能らしいが、危険性の高いものは組合に登録が必要とのこと。


 バルトリウスさんが詳しい理由は元探索者らしく、結婚したことでこの村に住むことにしたとか。


 そんなことを思い出していると家が見えてきた、明日はどこまで耕してやろうか。

 後で知ったことですが、説明などは集中させずに必要な時に必要なものを書いた方が見やすいうえに伏線にもなって良いらしいですね。


獣人やエルフと書いていたのですが、獣人は漢字なのに、エルフはカタカナというのがどうしても気になり、獣人の中でも猫やら色々あるなら、エルフも括りにいれちゃえという事で妖人と変更させて頂いました。

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