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空間の賢者と勇者に選ばれし魔王  作者: 砂糖キビ
第一章始まりの旅偏
9/60

第九話 獣人の国到着?

 五人は孤児院の子どもたちと別れ、人間の国と獣人の国との間にある森を抜けようとしていた。

「うん、もう少しでつきそうですね。皆さんあともう少しの辛抱ですよ」

 グレイノアは能力で見て距離を大雑把に伝えることで仲間を励ました。

「ここまで来るのに意外と時間がかかりましたね。しかしそれにしてもグレイノア様、なぜこんなにも曲がったり後ろに行ったりするのですか?」

 プラチナが今までずっと疑問に思っていたことを聞く。

「それはですね。妖精のいたずらのせいです」

 彼女の質問にグレイノアが軽快に答える。

「妖精のいたずらですか?」

 しかしプラチナは彼の解答にピンと来なかったようだ。さすがにグレイノアもそれだけで理解しろとは言わず、彼は続けて細かく説明した。

「妖精のいたずらとは、妖精たちが透明なことを利用して好き勝手に俺達に罠を仕掛けたり、ものを盗んだりして俺達を驚かすことでしてね。まあそれだけじゃまだ小規模でしょう、でも数が多くなると悪知恵が働いてね、このように空間歪めて決まったルートを辿らないと元の位置に戻ったりする大規模ないたずらをしだすんですよ」

「え、それいたずらの範囲超えてません?しかし昔母様から幽霊は珍しい種族だと聞きました。なぜそんな種族がこんなにもたくさんここに集まっているのですか?」

 プラチナはあまりのめちゃくちゃさに軽く突っ込んだあと、古い記憶を思い出しながら再び質問した。

「それはねですね、ここには神聖なる神の泉と世界樹が存在するからでありんす」

 だがプラチナの質問はグレイノアではなく、いつの間にか五人の前に立っていた狐の獣人の巫女が答えた。声をかけられる寸前まで気づかなかったルシリアとプラチナは、思わず声を上げそうになっていた。しかし二人以外は彼女の存在にに気づいてたようでそこまで驚いていない。

「聖女様ようこそ、獣人の国ユニラセアへ、まずはー」

 狐の獣人が俺達を案内しようとした。だが

「きなこちゃん!!」

 驚いたことにルシリアが彼女の言葉を遮り彼女に勢いよく抱きついた。今まで大人しかったルシリアの急な行動にグレイノア以外の全員が驚いた。

「ルシリアちゃん!?…ほんと久しぶりでありんすね。元気してたでありんすか?」

 狐の獣人(きなこ)も久しぶりの出会いに驚いたあと、優しく微笑みルシリアを優しく抱きしめた。驚き終わった一同はその光景をみながら微笑み見守った。

 しばらくきなことルシリアの二人で抱き会い続けたあと、正気に戻ったルシリアが顔を赤くし、慌ててきなこから離れた。そして自分がやったことに恥ずかしがり顔を隠した。その光景をみたイヴァイルとグレイノアが

「いや〜それにしても驚きました。まさかルシリアにこんな一面があるとは」

「今までの大人しかったのが嘘みたいに勢いよく飛びついたもんな」

 という感じでルシリアをからかい出した。それは数分間続き、

「で、いつまで国の入口で遊んでいるのですか?」

 しびれを切らしたプラチナに笑顔で切れらた。意外とプラチナは獣人の国を楽しみにしていたらしい。

 …⋯⋯ある程度プラチナの怒りが収まったあと

「まさかあのルシリアが聖女になっていたなんて、さて皆様、わっちがこの国を案内するきなこでありんす。よろしくでありんす。では皆様、手始めにどこか行きたいとこはありんすか?」

 きなこが手始めに自己紹介をして、グレイノア達に問いかけた。

「俺はさっきあなたが言っていた。神の泉を見てみたいですね」

 グレイノアが挙手しながら言った。

「残念ですがそれはできないでありんす。神の泉は限られた人した入ってはいけないきまりでありんす」

 きなこは彼の提案を丁寧に断った。

「そっまあこの国には他にも和菓子だったり世界樹だったり有名なものがたくさんあるから別に問題ないからいいですけど」

 グレイノアは少し名残惜しそうに承諾した。そしてきなこの案内のもと五人はユニラセアを見て回ることになった。

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