第五話 幽霊の塔
「えっ。ちょっ、嘘しょう?!」
イヴァイルとグレイノアが幽霊を蹂躙すると言うあまりの光景にルシリアが言葉を失った。
空間の賢者と勇者に選ばれし魔王 第五話 幽霊の塔
時は少し遡り、五人がは噂の塔にたどり着いた。塔は暗雲が立ち込め、あたりの木は枯れ果て、物々しい雰囲気を纏っていた。
「へえ〜ここが、いかにもって感じですね。」
グレイノアが楽しそうにしながら言った。
「幽霊好きとか悪趣味ですね。」
ルシリアが怖がりながら毒づく。
「少し認識に誤差があるね。俺は幽霊だけが好きなのではなく、俺は自分の興味あるものすべてが好きなんです。」
そう言ってグレイノアは楽しそうに嗤う。
「出てきたようです。」
グレイノアが塔を上を指差す、見ると塔からは幽霊がうじゃうじゃ出てきた。
「ひっ」
それを見てルシリアが小さく悲鳴を出す。グレイノアは嗤いながら幽霊に近づく。
「あっ危ないです。幽霊に触れるとこおりますよ。」
ルシリアの忠告を無視し、グレイノアはどんどん幽霊に近づく。ついに幽霊の手がグレイノアに触れる所まできた。しかし幽霊は見えない壁によって触れることができなかった。ルシリアが息を飲む。
「あー素晴らしい、想像以上の迫力です!しかも肉体が無いからより魂の形がしっかり見えます。これはほんとに貴重な体験ですね。」
そういいながらグレイノアは思った。
(ふっ、30年前ならビビって気絶していたでしょうが、今ではむしろ興奮していますね。)
そしてグレイノアは数分間じっくり見て満足そうに頷き腕を前に上げる。
「うん、満足満足いいもんが見れました。お礼に浄化してあげます。」
聖弾、次の瞬間グレイノアの手から放たれた無数の球が幽霊たちを貫く。今の魔法で半分が浄化された。
ホーリーレイン、次は天から無数の球が幽霊を穿つ。これでいま出てる幽霊のすべてが浄化される。だがまだ塔からは幽霊が溢れ出てくる。
ここでいヴァイルが
「はっ!戦いか、いいぜ楽しくなってきた。」
といい大剣を持ち、塔を粉々に破壊する。だが塔の下には地下があり、そこからまだ幽霊が湧いてくる。それでも二人は嗤っていた。そう、ものすごく楽しそうに嗤っていた。まるで戦いそのものを楽しむかのように
いや、実際そうなのだろう。こうして二人による幽霊蹂躙大会が始まった。
・・・
「いっ一応聞きますが、グレイノアさんは魔法使いですよね?何で神聖魔法を使えるのでしょうか?あと何でイヴァイルさんも幽霊を魔法で打てるのですか?」
ルシリアが驚きながら質問する。
「あ?魔法を凝縮して打ったら当たるだろ」
「だって神を信仰していますから」
イヴァイルとグレイノアで幽霊を浄化しながら答えた。
「え?これ、私がおかしいのですか?」
ルシリアは当たり前に言われたため、自分の常識を疑い始めた。
「そうなのでは?グレイノア様がおかしいことなんてありえませんし。」
「フォフォフォ、これぐらいは魔術の基礎の基礎ですよ。」
ただしそれを否定する常識人は一人もいなかった。




