第四十七話 魔王の四天王毒殺
グレイノア達は吸血王との同盟で暴れるのを止めないといけなくなった悪魔を探していた。探すと言ってもグレイノアの能力でその悪魔の場所はもう割れているのだが。ということでグレイノアに導かられるまま、悪魔の場所に言っているのだが、道中に通った村がその悪魔によって完全に壊滅されていた。生存者はいない。草木は完全に枯れ果て、たまにドロドロに溶けた人の形をしたなにかを見つける。家はボロボロで所々に穴があいており、穴の縁には紫色の何かがかすかに付着していた。通り道には紫色の毒の水だたりがかなりあった。
「⋯なんですか?これは⋯草木、家が全て腐食している。しかもすごい匂い」
ルシリアが気味悪そうに言った
「村全体が毒溜まりと化していやがる」
ガンダルもここに来てからずっと警戒心マックスだ
「歩いているだけで、毒に侵されている気分でありんす」
そういうきなこの顔は少し暗かった。彼女は少し周りの毒に当てられてしまったらしい
「気分とかじゃなく。若干空気に毒の成分が入ってる。あんまり吸うなよ。この毒は見覚えある。あいつの毒だろう」
カマエルが注意する。しかし、当の本人は天使なためことの程度の毒は気にしなくても大丈夫らしい。
「フォフォフォ、まあ、こんな事できるのは彼女だけでしょう」
バセデもかなり警戒しているみたいだ。いつも以上に深刻そうな趣だ
「バセデさんは知っているのですかこの毒の犯人」
ルシリアはバセデのあまりの剣呑が気になり問いかける。
「ええ、知っているどころか、同業と言うべきですね」
そう今探している悪魔は、バセデと同じ魔王の四本指、四天王毒 リュブナンであった。
「そうですか。あなたの同業者はかなり危険人物のようですね。私の神聖魔法がなかったらガンダルかきなこちゃんあたりが倒れるレベルですよ」
そういうルシリアも今はかなり苦しそうだ。彼女は今ずっと毒を中和すべく全力で神聖魔法を発動していた。神聖魔法は魔力をかなり食う常時発動はそれなりにきついはずだ。
「俺は、かなり毒の体制は強いはずなんだけどな。この毒はやばいと肌で感じるよ」
カマエルはそう言って警戒心を上げる。そんな中、先頭のグレイノアとイヴァイルはこの毒の中どんどん前に進んでいた。
「⋯毒の濃度が上がってきてやがる。段々と近づいてんな」
そう言ってイヴァイルは戦闘前に少し、ウォーミングアップということで肩をほぐした。。
「当たり前です。俺の探知に狂いなどありませんから」
グレイノアはいつの間にか戦闘のときのどす黒い笑みになっている。
「そうかよ。お陰で想像の何倍も早くあいつにあえるな。おい、たしかに説得に成功したらリュブナンは旅の仲間にするんだよな」
イヴァイルが確認した。
「ええ、そうですよ⋯皆さんは、ここで待っててください。ここから先は彼女のテリトリーです。バセデ、カマエル、あなたたちも万が一としてここに残っておきなさい」
グレイノアはイヴァイルの確認を肯定したあと。後ろに振り向き、いつもの優しい笑みに戻り仲間に残るよう命令した。
「オッケー、リーダー」
カマエルは親指を立てて分かったと伝えた。
「フォフォフォ、分かっています。あの悪魔の毒の巨悪さは私もよく知っていますからね」
バセデも真面目な顔で頷く。
「なら、安心ですね。行きましょう。イヴァイル」
「応、早急に止めるぞ」
こうして、二人はより強い毒の中に入っていくのであった。
「⋯行きましたね」
ルシリアはどんどん背中が小さくなる二人を見ながら言った。その顔は少し心配そうだ。
「⋯そうですね」
プラチナも心配そうにグレイノアを見ている。
「行ったでありんす。猛毒の中に」
きなこは二人の勇敢さに少し感心していた。しかし彼女また二人のことを心配していた。
「ああ、でもあいつらが死ぬなんて考えられないな」
ガンダルは完全に二人を信じるようだ
「まあ、猛毒なんて効かなさそうだよな」
カマエルはリュブナンがイヴァイルの部下ということを知っているため全然心配していない。
「フォフォフォ、そうでもありません。彼女の毒は絶対にあらゆる物質を溶かしますので」
バセデの言葉は本当だった。実際グレイノアは一度リュブナンの毒を食らって死にかけたことがある。
「⋯そうだったな」
また一層空気が重たくなった
「私、近くに生き残りがいないか探しますね」
ルシリアは自分がやりたいことをやり気を取り直そうとした。
「生き残りなんているはずないよ」
プラチナはルシリアの行動に否定的のようだ。
「それでも、私は聖女なので」
「フォフォフォ、律儀ですね」
バセデは心のそこから感嘆した。急に近くの家の扉が開いく、中からは緑の髪の少女が現れた。その少女は何故か汚れはなく、服もきれいなまんまだ。そして恐怖のせいか心が体が小刻みにふるえていた
「⋯いましたね。話しかけて来ます」
ルシリアが一目散に少女の元による
(?彼女が通った所に生き残り?ありえない!?しかもこの気配は!!)
バセデに嫌な予感がよぎる
「子どもです。大丈夫ですか?怖かったでしょう。もう大丈夫ですよ」
ルシリアは優しく少女に問いかけた。その瞬間少女の顔が醜く歪んだ
「待ってください。彼女がこの毒の空間の犯人、リュブナンです!!」
バセデはとっさに叫んだ。ブッシュッ、しかし忠告はすでに遅くルシリアの腹を少女が貫く。彼女の背中から膨大な血が飛び出る。
「アハハハ、今の絶望の顔最っこう!!なんも疑いもせずに近いてくる優しい人に一差しグサリ、やめられな〜い♪」
少女は狂気的に嗤う。ルシリアが倒れていく姿を見てバセデの顔面は蒼白になった。
「ルシリア!!」
カマエルがとっさにルシリアに慌てて駆け寄った。運がいいことにルシリアはまだ息をしていた。
「ん?あれれ〜バセデじゃん人間に紛れているとかどうしたの?もしかしてこれって君の獲物だった〜?そうだったらごめんね〜」
少女は両手を合わせて謝る。しかし、その言葉からは謝罪の気持ちは感じられなかった。
「ッ〜〜〜!!リュブナン!!」
マイワールド・金縛り世界
バセデは怒りの勢いに任せて自身のマイワールドを発動した。




