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コーンフリーク  作者: 角野
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「異次元」の「旅行者」その②

カンナキ

後日、調査本部から対象の「殺害許可」が下りた。

本部曰く「犯行は残忍かつ自己利益による極めて許容しがたいものであり更生も望めない。社会的影響も考え見つけ次第抹殺せよ」とのこと。

殺害許可が下りるとは思っていたが事件内容を考えると躊躇する。

だがそんな感情は不要なので早速調査を再開する。

3名が証言した「能力者」とは一体誰なのか。

少ない情報から能力者の正体を暴いていく。

犯人と思われるその能力者は数年前の事件とは無関係だと思われる。

恐らく金を払えば何でもする殺し屋的な事なのだろう。

一つ不可解なのは能力者の情報の少なさだ。

今の時代どんな能力者も国に自身の能力情報を登録する。

しかし該当する情報が一切ないことはありえないのだ。

能力者か否は妊娠時にわかる。

さらに成長と共に発現するパターンの能力でも遺伝子を解析すれば詳しい発現時期がある程度推察できる。更には能力者の場合、出産時にその場で能力管理委員会によって情報が登録される。

つまりは能力者を秘密裏に出産することなどほぼ不可能なのだ。

方法はあるが胎児の生存確率は低くメリットもない。

この国では能力者を隠すのは違法なのだ。

中目は一つの可能性を考え付く。

この「能力者」という存在は果たして存在するのか。

中目は資料から目を離し椅子に深くもたれかかった。

「能力者が存在しない可能性」

その仮説はあまりにも常識外れだが妙に現実味を帯びている。

中目はゆっくりと端末を操作し過去の類似事件を洗い出す。

能力者による犯行であれば必ず「能力の痕跡」が残るはずだ。

熱であれば焼け跡。

電磁波であれば周辺機器のショート。

重力歪曲であればある程度の歪み、あるいは特殊な物質反応。

どれも現代の観測技術なら完全に隠し切ることはできない。

だが今回の現場からは星型以外何も出ていない。

能力者による犯行にしては痕跡がなさすぎる。

逆に言えば、「能力者に見せかけた何か」と考える方が自然だった。

もし犯人が意図的に「能力者の犯行」に見せかけているのだとしたら?

証言者は操作された可能性がある。

「能力を見た」と思い込まされたのかもしれない。

中目の指が止まる。

「証言者自体が嘘をついている」

部屋の空気が一瞬、重く沈んだように感じた。

三人の証言は一致している。

だが「偶然の一致」ではなく「意図的な一致」だとしたら話は全く変わる。

共犯。あるいは誘導。

そしてもう一つの可能性。

中目はある極秘データベースへのアクセス権限を申請する。

通常の捜査官では閲覧できない「未登録個体」に関する記録。

国家の管理外で「形成された存在」だとしたら。

承認待ちの画面を見つめながら中目は静かに呟いた。

「これは……ただの殺人事件じゃないな」

画面に表示される「アクセス、承認」

中目はゆっくりとそのページを眺めていると、ある記事が目に入る。

それは数年前に起こった女子生徒殺害事件だった。

なぜこの記事がここにあるのか。

慎重に記事を読み進めると興味深いものを見つける。

同時に犯人の正体がわかった。

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