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コーンフリーク  作者: 角野
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「でんでらりゅうば」と「でてくるばってん」その②

交流会当日。聖フィーリス学園へと入る。入るのにモノレールを経由しなければいけない面倒くさい学校だが憧れも強い。遅刻の言い訳もモノレールのせいにできるのだから便利なものだ。学園内に着き学校の先生方に挨拶をすると全校集会があると言われホールに案内された。そして途轍もない数の生徒達の前で自己紹介をさせられた。心臓がはち切れるかと思った。自己紹介を終えて他の生徒は教室へ案内されたが自分は別の場所へと案内された。どんどん奥へと進み上がったり下がったりして着いた場所が全部白い教室。「ここは…えーっと…どこですか?」「ここは貴方のような生徒のための場所です」そう言われると教師は何処かへと行ってしまい自分一人が教室内に残された。「………」恐らく自分の席である場所に座り残りの2つの席の人を待っていると、どこからか足音が聞こえ教室内に入った。それは昨夜あった2人だった「あんれ~?田舎娘じゃ~ん!どったのこんなとこで?」「貴方…もしかして我々と交流を?」最悪なのか最高なのか。今の自分にはわからないが確かに言えることはこの教室は普通ではない。2人は自分の前に立ち色々と質問を投げかけた「貴方がここにいるということは…もしかして何か能力があるのですか?」「つーかさ交流会なのにここにいるってどゆこと?」「えーっと…私も今さっきここに連れてこられて何がなんだか」そんなこんなしているとチャイムが鳴り2人は席に着いた。すると前から赤黒い長方形の物体がせり上がり鎮座した「なんですかこれ…」「まー落ち着いてみてろって」するとどこからか誰かの声が聞こえた『今日のプログラムを開始します。今日のプログラムは第9体育館で行います。準備が出来次第移動を開始してください』「珍しいですね…フィールドワークでしょうか?」「ふつーに体育なんじゃね?」「まぁとりあえず運動着に着替えて向かいましょう。そうだ貴方も運動着がそちらのロッカーに入っていると思うのでそれを着て一緒に行きましょう」「はい…」全く訳がわからないまま事が進みすぎて頭の整理が追いつかない。そもそもここがどこなのか。あのせり上がってきた四角い奴は何なのか。説明がないまま事が進むので頭の中で考察も建てられない。とりあえず運動着に着替え2人に着いていった。殺風景な教室を出て第9体育館へと向かう。長いエスカレーターを降り多くの生徒が行きかう廊下を突き進む。その時気が付いたのだが私達が通るときほとんどの生徒が道を開ける。中には金糸雀ケ原さんに頭を下げる人もいた。そういえばこの人が生徒会長らしい。2年生にしてはしっかりしている感じだし胸もでかいし背も高い。おまけに頭も良さそうなのが劣等感よりも憧れを抱く不思議な感情を沸き立たせる。しかし隣にいるこの女子は髪は銀髪で大雑把に留められおり頭も悪そうな雰囲気。いかにも不良な感じで恐らくロックやパンクロックなどが好きそうな風貌をしている。私とは合わないような性格だし正直少し腹が立つ存在。だけどせいぜい一週間程度の付き合いだから上っ面だけでも仲良くしておこう「んねぇ」「はい…なんですか?」「あんた名前なに?今日の全校集会いなかったからわかんないんだよね」「えーっと…私は…」「もっと早くしゃべれないの?」「こらライア!彼女は今日来たばかりです。緊張もしますし、まだ我々に心を完全に許している訳ではありません。まず彼女を受け入れなさい」「はいは~い」「あの…名前は九条・サクラザキ・霞といいます…」「日本人のミドルネームとは珍しいですね…」「よく言われます…」「私は2年生の金糸雀ケ原・アテネ・イリアと申します。この学校で生徒会長を務めておりおります。よろしくお願いいたします」「あーあたしは神代ライア、同じ一年だね~」まぁ呼び方は何でもいいよ~」「よろしく…お願いします」軽い自己紹介を済ませると第9体育館へ到着し扉を開け中央へ向かった「ここで一旦待ちましょうか」「運動とか嫌~い」すると体育館内に声が響き渡った『3名の到着を確認しました。これから特別課題を行います。課題内容は能力。それぞれの能力をぶつけながら鍛え上げましょう。それでは開始します』「いきなりこんな課題ですか…まぁいいでしょう」「よーっしじゃあやるか~」金糸雀ケ原さんはストレッチを始め神代はギター?のチューニングを始めた。私もとりあえず軽く準備体操を始め10分くらいして全員の準備が終わり「課題」が始まった。最初に攻撃を仕掛けたのは神代は演奏を始めると周囲には紫色の雷が発生しそれが自分に飛んできた「最近新しく開発した技の実験台になってもらうぞ!スパイラルフリップ!」氷柱のように細く鋭い雷は自分めがけて飛んできたので、私は咄嗟に時間を止め出来る限り遠くへと逃げた「はぁはぁ…1.2秒…まぁまぁ好タイム」時間が進み始めると回避したと思った雷が急速な方向転換をし自分へと物凄い勢いで襲い掛かる「スパイラルフリップは貫通と2~3秒の自動追尾!あんたがどんな能力で高速移動してんのかはわからないけど!逃げられねぇよ!」再び時間を止め回避し雷は空中へ分散し消滅した。非常に困った。金糸雀ケ原さんと神代は攻撃手段を持つ能力だが私は時間を止める「だけ」。つまり攻撃手段を持ち合わせていないのだ。よけているばかりでは疲労により能力も弱まる。攻撃しなければいけないのにその方法が思い浮かばない「なにあんた!もしかしてよけることしか出来ない系?じゃあ死ぬまでやってやる!スパイラルフリップ!コード3!」再び鋭い紫電が襲い掛かる。時間を止めてよけても2~3秒の自動追尾の前では中々に無力に等しい。更に先ほどとは何かが違う。追尾時間が長い「コードを上げるたびに秒数が上がるんだよ!3なら8秒だぜ!」逃げ惑ううちに転んでしまいもうダメだと思った時目の前が純白の翼で覆われ雷を防いだ「ライア少しやりすぎです。大丈夫ですか?」私は立ち上がり頭を下げると何故か構えの姿勢を取った「あまり無理をしないで…」「大丈夫です…何だかやる気が出てきたんです」すると何故か足が止まらない。なんでかなわからないけど神代へと走っていった「なんだよ…!いきなりやる気だしやがって!まぁいい!電光石火!」神代が目にも止まらない速さで動き始めた。普通ならここで時間を止めて接近するが今の自分はアドレナリンがドバドバ出ているせいかとても冷静になっており、神代が攻撃しようと近付いてきた時に時間を止めた「はぁ…はぁ…どうしたんだろう私…でもチャンス!」神代の空いた腹部に慣れないパンチを叩き込み1.3秒の停止時間が過ぎ去った「ごへぇ…!この野郎!あたしの速度についてきたってか…!」「はぁ…はぁ…ごめんなさい…けど!私だって!負けてばっかじゃ嫌だ!」「へー…やるじゃん」すると神代は再び演奏を始め電気を溜めはじめた「さてしばらくは2人の戦いのようですね」「あんたの能力暴いてやる!」少し弱っている神代に再び一撃を加えようと時間を止め接近しようとしたがそれは出来なかった。神代の周りには電気の結界が出来上がっておりとても触れられる状況ではなかった。時間を停止させても熱や電気などの常にダメージの入る物体に触れるとダメージが入ってしまう。迂闊に電気に触れることは出来ないので一旦ここは引くことにした「攻撃してこなかった…あんたを高速移動とか瞬間移動とかそういうレベルの能力者かと思ってたけど違うっぽいね」「…!」「ちょっとわかっちゃったかも…」舌を出すと先ほどとは比べものにならない速さで演奏を始めると極細で超高速の雷が周囲を漂い自分に向かって豪速で直進してきた。時間を止めて回避しようとしたが何故か雷は微弱に動いておりかなり焦った「なんで…!」0.9秒の停止時間が終わると雷は止まることを知らず自分の足を貫いた「ぐう…!」「わーっかっちゃったあんたの能力~次で確信に変わるからさぁ!大人しく座ってろよ!ハイボルテージ・オーバーブランド!」何かやばそうな雰囲気を感じ反射的に時間を止める。しかし神代は止まらず思い切り蹴りを入れられた「なんで…止めたはずなのに」「あたしさぁ結構漫画とかアニメとかドラマ観るタイプなんだよね…それでさ大体のラスボスが『時間を止める』んだよ」「……」「そこで思い出したんだけど…そういうやつって電気や熱に弱いわけよ…だって時間よりも速く動いてるんだからそう簡単には止まらないんだよ!だから思いついたんだよねぇ~あたし自身が電気になればいいんだってさぁ」「そんな…」「予想通りあたしは動けた…あんたの時間停止能力はこれでもう効かない!」どんどん加熱する2人をイリアは静止させた「そこまでです。いいですかこれは単なる戦闘ではありません。強化訓練です!一旦落ち着きなさい」神代は電気を止め力を抜いた。私も金糸雀ケ原さんの言葉を聞いてこわばっていた力を抜き座り込んだ。金糸雀ケ原は私達を落ち着かせ回復させるとこの課題の意義を唱えた。その言葉は何処か優しくて聞いていくうちに頭がボーっとしてしまう。そんな穏やかさがあった。その後3人の能力を紹介し長所や欠点を認識し合い特訓や談笑を楽しみ約100分の課題が終了した。3人は教室に戻ると昼休みになっており昼食を取った。どうやら支給される無料のご飯があるらしいが2人共それは勧めなかった。すごく味気ないらしい。なので学生食堂で定食を頼んだ。金糸雀ケ原さんは見た目とは裏腹にかなりヘビーなタルタル唐揚げ定食、神代はあっさりした鯖の塩焼き定食、私は遠慮して野菜炒め定食にしようとしたが神代にそれを見破られ神代のおすすめで焼肉定食にした「これ美味いぜ…あんま遠慮すんなよ。誰も迷惑だなんて思わねぇからさ」「あ…ありがとう…ございます」「敬語じゃなくてもいいよ」「じゃあ…ありがとう」「いいってことよ」「うふふ…何だか仲良くなりました?」「なってねぇし」席に着き食事をしていると他の生徒達も遠くのほうで食事をしていた。他の生徒は仲良く固まって食べており、ここの生徒とは食べていなかった「あれあんたのとこの生徒じゃん行ったら?」「いや…いいです」「あんま仲良くない感じ?」「そんなに話したことがないです」「ふ~ん」いやらしく肉に絡みついたソースをすくい白米にかけて口に放り込むとかなり美味しかった。その他のサラダも自分の学校よりも美味しかった「美味しいですか?」「はい…美味しいです」「よかったです」そんな様子を神代は何故か睨みながら見ていた「そういえばさぁ?霞って彼氏とかいんの?」「いやいないです…」「だろーね。そんな芋臭い感じじゃできないわな」「ライアやめなさい」「いや…いいんです…私は田舎娘なんです」「そんなことないですよ!」「ま!…その暗い目と髪どうにかしたら消えるんじゃね?」「そうですかね…」「うん」肉を食べながらふと考えた。正直この生活を変えたい自分がいるが変えられないと諦めている自分もいる。学校に帰りたくない自分がいる。元の生活に戻りたくない自分がいる。果たしてこの交流会が終わったら私の生活はどうなるのだろうか?これ以上に上昇することはあるのだろうか?自身の能力を活かせない場に帰る意義はあるのだろうか?疑問に疑問を重ねつつも食事をし味わっているフリを続けた。昼食後35分の休息時間を終え次の課題が始まった『最終課題を始めます。最後の課題は九条・サクラザキ・霞さんだけで行ってもらいます』「え?」『課題内容は校内にいる来訪者を一名排除せよ。』「私達はどうすれば?」『他の2名は教室内で待機。そしてこの課題にクリアした場合九条・サクラザキ・霞には本校への編入権を与える』「編入⁉」『それでは課題始め』こうして自分の編入を賭けた課題が始まってしまった「えぇどうしよう」

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