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第13話

翌日、玥は私に首輪を付けてきた。爆弾が着いているからはずそうとしない方が良いという。その日は基地から撤退するらしい。共和国軍は既に撤退を開始していて私たちもより北の基地に行くのだ。


基地の移動は機体で飛んで行くため私が勝手なことをしないように厳しく言ってきた。これ以上玥を刺激すれば何をされるか分からないので私は大人しくしたがった。




首都近くの基地まで撤退した私たちはしばらく待機することになった。


共和国軍は首都を守るため他の都市を放棄、全戦力を集中させている。


天朝軍はこれ以上の支援は難しいと感じたのか、手を引き始めたようだ。いくつかの装備を残して本国へ引き返していく。玥も撤退するのだろうか。




新しい基地の部屋に到着した私は直ぐに手錠を付けられ部屋に閉じ込められる。その日の夜玥が部屋に帰ってきて私に声をかけた。




「凛桜、昨日は殴って悪かったね」


「ううん、私が悪い」


「そう、反抗的な凛桜が悪いね。 アユンからまたメールが来ていたよ。読む?」


見たくなかった。察しの良いアユンは分かっているんだろうし、私も返す言葉はない。


「どうせ同じような内容でしょ」


「まあね。あと真希からも来ていたよ。次の首都攻略戦は真希も来るって。」


自衛隊が戦闘機を派遣するなんて驚きだ。




「凛桜はどうしたい。次の戦いは負けが見えているし、玥たちも生き残れるかわからないよ」


「私に行く所なんてもうない。どこにも行きたくないの」


「でもココに残しておく訳にはいかないよ。凛桜を敵に奪われちゃうからね。それでも残るっていうなら、貴女を殺すことになる」


当然だ。何もできない捕虜を残しておく理由なんて何もない。私はもう玥についていくしか生き残る道はない。




「私は……アユンだけじゃなくて、できれば玥にも死んで欲しくない。皆、一緒に生き残りたいの」


「そう、玥はアユンを落としに行くよ。凛桜もアユンを殺す覚悟ができたなら明日一緒に来るね。無理強いはしないよ」




玥はアユンと真希のメールを見せてきた。内容は予想よりも悪かった。どうやら真希はアユンと同じ部隊で首都攻略作戦に参加するらしい。真希は私のことをアユンに伝えたのかアユンは私がここに居ると確信しかかっている。




その日はお互い何をするでもなく、ただ抱き合って眠った。




翌朝、目が覚めると拘束は解かれていて、玥は既に部屋に居なかった。


格納庫で座っているとブリーフィングを終えた隊員が足早に入ってくる。玥は私の姿を認めると嬉しそうに駆け寄ってきた。




「アユンを殺す覚悟は決まった?」


「……玥こそ、死んだら承知しないわよ」


暫し抱き合った後、お互いの機体に乗り込んだ。


「無線の制限はかけてないから、最期にちゃんとアユンとお別れするのね」


「……」





アユン傷つけてごめん。待っていて。今行くからね。

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