старость:老後
【ソ連 シベリア ノヴォシビルスク 退役軍人老人施設】
早朝のシベリアの空気は春であろうと夏であろうと冷たい、
朝一番の空気を吸い込むとはなの奥がキィンとする、
老人たちの朝はものすごくはやい、
ここ10月革命記念国立老人ホームの老人たちは全員が元軍人、
ロシア革命から度重なる戦いを生き抜いて、国を守り抜いてきた精鋭たち、故に老後退役したとしても早起き、朝の体操は欠かさない、
老人たちがそれぞれ、朝の体操を終えると、まだ朝食の準備ができていない食堂に集まってきて、談笑を楽しむ…が、そこへ、バンッと扉が開いた、
「おい、老いぼれども!!、出撃命令だ!」
全ての老人たちは、談笑をやめ、一斉に玄関の門を見た、
すると誰かが言った、
「ヴァ、ヴァルヴァラ司令官だっ!!」
「いかにも、私はヴァルヴァラ·パブロヴィナ·ロマノヴァ赤軍指揮官だ、
再び、同士諸君の前にあらわれることができ、実に嬉しく思う、
いきなりだが、諸君らに出撃命令だ、今、モスクワでは、学生たちが全員、西側のアディダス風のジャージを着、昼間からビールやウォッカを飲み、ヒマワリの種を食い散らかし、ハードベースを爆音で流しながらラーダ(車)を乗り回しているらしい、(※これがソビエトロシアの不良のスタイル、ゴプニクである。)、そこで我々は、真面目で、模範的な同士、ポーリナ大尉を助けるべく、モスクワ軍大学を襲撃しに向かう、私は昨日、この目で見た、我々英雄に盾をつく若造たちを、今こそ、我々の威厳を、取り戻す時だ、立ち上がれ万国の老人達よ、我が赤旗の元へ、再び!!」
大きな声でヴァルヴァラがそう言うと、老人達は立ち上がり、拳をそれ高くあげ、叫んだ、
『Урааааа урааааа ураааааа』
すると、朝7時を告げるチャイムとしてこの老人ホームで毎朝流れる、
"インターナショナル(革命歌)"が流れ始めた、
すると、普段は数人の老人しか歌わないが、今日は全員が若かれし頃を思いだし、声を大にして歌った、
『♪Вставай, проклятьем заклеймённый,
Весь мир голодных и рабов!
Кипит наш разум возмущённый
И в смертный бой вести готов.
Весь мир насилья мы разрушим
До основанья, а затем
Мы наш, мы новый мир построим...
Кто был ничем, тот станет всем.
Весь мир насилья мы разроем
До основанья, а затем
Это есть наш последний
И решительный бой
С Интернационалом
Воспрянет род людской!♪
(起てよ、呪いの烙印を押された
飢えた者達の、奴隷達の社会の全てよ
憤激する我らが英知は沸き立ち
死闘へ導かんとする
圧迫の世の全てを
根底から破壊し、そして
我ら自らの、新世界を建設する
無でありし者達が、全てとなるのだ
圧迫の世の全てを
根底から掘り返し、そして
これが我らの
最後の決戦だ
インターナショナルと共に
人間が再起する!) 』
曲が鳴り止むと同時に、60人の戦士達は古い自分達が現役だった頃のデザインの軍服を身にまとい、一目散に駆け出した、
あるものは軍用列車倉庫に、あるものは博物館に、あるものは軍基地に、、




