表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
62/124

моp:物質量

【深夜 ソビエト シベリア連邦 クラスノヤルスク工科大学】


 研究室に、眠らないマッドサイエンティスト、ラスプーチン教授を残し、ニーナとエリザベータは各自、部屋に戻り眠りについた。

…真夜中の2時頃、エリザベータはふと、トイレに行きたくなり目が覚めた。


「う…んっ……」


眠い目を擦りながら暗く、不気味なラスプーチン教授の独り言が響く廊下を歩きトイレへ、用を済ませ自室へ戻ってくると、隣のニーナの部屋から光が漏れていることに気がついた。


「むっ?…電気を消し忘れたか…」


〔ギィィィッ…〕


「…あらエリザベータ、どうしたのかしら?こんな夜遅くに、ノックもしないで、」


「…起きていたのか…」


「ええ、ちょっとね、」


「…(机の上にあるのは…教科書??…しかも高校の化学基礎?…勉強していたのか!?)」


「…?、どうかしたの?」


「い、いや、おやすみ。」


「おやすみなさい!」

ーーーーー


エリザベータは自室に戻りベッドに潜ったが、目をつむってもなかなか眠れない…

「…ニーナ、頑張っているな、……差し入れでも持っていってやるか…」

ーーーーー

〔コンコン〕


「は~い?」


「私だ。」


「あら、エリザベータ、もうおきたの?」


「いや…差し入れだ。」


「あらありがとう、、マロウブルーティー?」


「いや、アールグレイだ。」


「あら、どうも!」


〔カチャカチャッ…とぽぽぽぽ…〕


「お砂糖は?」


「2つお願い!」


「2つね…」


〔トプン、トプン…〕


「…勉強…していたのか?」


「え、ええ、ちょっとね、この前授業やらせてもらったときに…自分でも授業内容がわかっていなかったから…」


「本職は軍人なんだからそこまでやらなくてもいいと思うが…ほう…mol(物質量)か…」


「…難しいわね、化学って。」


「いや、そんなことはないぞ?、」


「いやいや、公式とかがなかなか覚えられなくて…」


「覚えなくていいぞ、公式なんて、」


「え?」


「そんなの覚えてたらきりがないだろ、私は少なくとも覚えていない、molの公式なんて、比がわかれば解ける!」


「そう…かしら?」


「ああ、例えばな、私が70kgあるとしよう、本当はもっと軽いが、体重が70kg、そして私のとなりに140kgの熊がいたとしよう、じゃあ、私の体重を1とすると熊の体重はどう表される?」


「…2?」


「そう、じゃあ、1ダース、これは何個?」


「12個?」


「じゃあ2ダースは?」


「24個?」


「そう、じゃあ、1molは602000000000000000000000個、じゃあ2molは?」


「…1204000000000000000000000?」


「ああ、そうだ。そして我々科学者は、できた式をできるだけ見やすいよう、シンプルにしたがる、だから12.04×10²³、そしてさらに、数を1以上10未満で表す、すると1.204×10²⁴と表される。」


「なるほど!」


「1ダース12個、じゃあ0.5ダースは何個?」


「6個」


「じゃあ0.5molは?」


「…3.01×10²³?」


「そう!!…二酸化炭素1molには、O(酸素)原子が2mol、C(炭素)原子は1mol含まれる、じゃあ二酸化炭素1.5molに酸素原子と炭素原子は何mol含まれるか、」


「…」


「なぜ黙る!!、いいかニーナ、私とカフェへ行ったとしよう、カフェで紅茶を頼むと2つキャラメルワッフルがついてくる、そういうセットがあるんだ、私は腹ペコだったからな、そのセットを2つ、1人で頼んだ、すると紅茶2カップ、キャラメルワッフル4つついてくる、じゃあ、そこへ、イカれた教授(ラスプーチン)が、6.02×10²³セット注文したとする、…まあ、そんな量、一生かかっても食いきれないがな、すると、紅茶とキャラメルワッフルは?」


「紅茶が6.02×10²³カップ、キャラメルワッフルが1.204×10²⁴枚ね、」


「そう!!じゃあ、それを二酸化炭素に置き換える、紅茶は炭素、キャラメルワッフルは酸素原子に置き換えると、ね?…」


「なるほど~!!、わかったわ!!、ありがとう!」


「いやいや、頑張ってくれ、また、いつでもなんでも聞いてくれよ!、おやすみ!」


「おやすみなさい!!」

ーーーーー


「…(ついつい熱をもって教えちゃったな、こんなにしっかり誰かに教えたのはいつぶりだろうか…やはり、努力している人を応援したくなるのは、教師という生き物…いや、人間皆同じかな…)…ねよう。」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ