ванна:続銭湯
【東京都内 銭湯】
「ああぁぁぁっぁぅぅぅぅぅっぁぁぁぁぁぁ」
「フフフ、出るよね、声」
【打たせ湯。】
「これ凄いな、首が…気持ちいい!!」
…ソフィア、凄いな、さすが軍人、打たせ湯でも背筋をピンッっと伸ばし姿勢よく座ってるよ…変な声出してるけど…
「あぁあぁあぁあ~」
ーーーー【寝湯。】ーー
「凄いな日本の公衆浴場、寝れるのか、これぞ真の労働者の楽園だ。」
「そんなにか…」
「ああ、ソビエトの公衆浴場にもほしいくらいだ。」
「おおぅ」
「…!!、危ない!」
「どうした!?」
「あそこ、お婆さんが、ビリビリに!!」
「え?」
ソフィアの指差す方を見ると、お婆さんが電気の湯に入ろうとしていた。
「…ソフィア、大丈夫だよ、あの人は」
「えぇ!?止めた方がいいんじゃないか?」
「まあ、見てなって…」
「…!!」
す、すごい、あのお婆さん、顔色一切変えずあのビリビリに浸かっている…
「そう、あの人は歴戦の兵士、今はもう退役しているけど、元々は日本の為に数々の戦場で戦い抜いた勇者、英雄なのよ、実は。(大嘘)」
「!!、そうだったのか、」
「そう、彼女は退役した今でも、戦場での痛みを忘れないように、こうやって電気の湯に浸かっているの。(本当は気持ちいいから浸かっているだけ。)」
「なるほど…そうだったのか…」
…そうだったのか…日本の軍人はすごいな、これが大和魂というものなのか…
お年寄りになり、退役しても戦場の厳しさを忘れぬよう己の体にムチを打ち…
…私はどうやら本当に、平和ボケしていたようだな、何がソビエトの誇りだ…
現役軍人として、失格だ…せめて、私もあのご老人の隣でビリビリに耐えるとしよう。
〔ーースッ〕
「…ソフィア?…」
ーー
「ーーーックッッ…うっぁっ…」
「…?(老人)」
ソフィアはもう一度電気の湯へ入り、お年寄りに敬礼した。
「…どうしたんだい?外国人さん…」
「はっ、私も現役軍人として、お隣で修行させてください!」
「…軍人さんかぇ…あの人を思い出すねぇ…」
「あの人?」
「私の旦那さんさ…零戦に乗って、桜になって行ったよ…(特攻隊)」
「桜…?」
「外国人さんも、大切な人を守れるよう、頑張るんだよ、」
「はいっ!!」
ーーーーーーー
お年寄りにピシッと敬礼したままプルプル震えているソフィアを寝湯で横になったまま遠目に眺める凛であった。
「…なにやってるんだソフィア…」
ーーーー【サウナ】ーー
「ほう…Баня(水蒸気風呂)か、」
「バーニャ?…鍋?」(バーニャカウダ:イタリアの冬の鍋料理)
「バーニャはソビエトの水蒸気風呂、」
「なるほど、」
「おお、熱いな!!」
「そうだソフィア!、どっちが長く入っていられるか、勝負しよう!!」
「おお、挑むところだっ!!」
ーーーー【30分位】ーー
「ソフィア、私、もう無理かも…」
「…私も…もう限界…」
「出よっか。」
「うん。」
「よし、これに入ろう!」
「えぇ、これは…水でしょ?私が最初に入った…」
「えいっ!」
「わぁっ!」
(危ないので押してはいけません。)
「あひゃぁぁぁ、冷たいぃぃぃ」
「ふぃ~気持ちい~」
「あいーゃー、」
「どう?」
「リヴァリューツィア(革命)!!」
「よかったね!」
ーーーーーー【3,4回、繰り返した。】ー
【湯から上がり…】
「С лёгким Паром!(湯上りに言う言葉。)」
「!?」
「なんでもない。」
「…お、おぅ、じゃあ次はこれ!」
「なにこれ?」
「あのね、腰に手をあっててね、グイって飲むんだよ!」
「お酒?」
(ソ連の公衆浴場の映画では、風呂上がりにお酒を呑んでハプニングがおこる)
「お酒じゃないよ、フルーツ牛乳だよ。」
「ほう、マラコー…」
〔キュポン!〕
「はい、」
「スパシーバ、」
〔ゴクッ〕
「冷た~い!!甘い!」
…牛乳の味だけど、フルーツの味がスッと…
ジュースほど甘くない、甘すぎない、ほどよい甘さ、この甘さが火照った体に心地よい!!
「凛、美味いなこれ!!…あれ?凛?何飲んでるの?」
「ん~?、コーヒー牛乳だよ~」
「わ~」
「飲んでみる?」
「いいの?」
「どーぞー、あ、ソフィアのも一口飲まして!!」
「ありがと!」
〔ゴクッ〕
「甘~い」
こっちはフルーツ牛乳とは違い、少し苦味はあるが、甘い優しい味だ!
「ソフィアのフルーツ牛乳も美味しいね、懐かしい味だ!」
「凛のコーヒー牛乳も美味しい、」
「二階に休む所があるからそこで休憩しよっか!」
「うん!」




