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職業なしの俺、実は“触れるだけで全職業を奪える”最強のバグ持ちでした ~ 召喚された王国に見捨てられたので、自由に生きてたら世界の勢力図が変わってた~  作者: 天音天成
第7章 第二召喚計画

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第55話 禁術施設へ

 第二召喚計画を止めるには、旧神殿の証拠だけでは足りない。


 フィリアの見立てでは、王国は既に別の施設を動かしている可能性が高かった。


「古代術系の大規模運用には、必ず中継施設がいるわ」

 学術区の作業机で彼女が言う。

「媒体の保管、術式の補正、魔力供給。王都本体とは別に、外縁拠点があるはず」


「心当たりは?」

 俺が問う。


「一つだけ」

 フィリアは地図に印をつけた。

「アストラ北東の廃鉱区。表向きは閉鎖済みだけど、最近そこへ王国系の搬入があった」


 サニアもすぐに乗る。


「商会筋でも噂はあるよ。夜だけ荷が動くってね」


 行くしかなかった。


 今回の目的は明確だ。壊滅ではなく、確認と奪取。第二召喚計画の中核へ繋がる証拠を取る。


「危険だ」

 美咲さんが真っ先に言った。

「旧神殿より厳重なはずよ」

「分かってる」

 俺も頷く。

「だから全員で行く」


 夜、廃鉱区へ向かう。


 入口は崩れていたが、内部には新しい足跡があった。しかも魔術灯の痕跡まで残っている。


「当たり」

 ルナが小さく言う。


 俺たちは鉱道の側道から入り、奥へ進む。途中で見張りを二人、玲奈とルナの連携で無力化した。


 さらに進むと、開けた空間へ出る。


 そこには、鉱山の採掘場を無理やり改造したような施設があった。金属の支柱、運搬台、巨大な陣式板、そして複数の水晶槽。


「……うわ」

 玲奈が息を呑む。


 見ただけで分かる。まともな施設じゃない。


 壁面には召喚陣の一部を転用したような式が刻まれ、中央には空の台座が置かれている。人を立たせるための場所だ。


「適合試験場……」

 フィリアがいればそう言っただろう。


 俺は奥歯を噛みしめた。


「入るぞ」

「うん」

「はい」


 今度こそ、王国の中枢へ繋がる手掛かりを掴むために。

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