表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
職業なしの俺、実は“触れるだけで全職業を奪える”最強のバグ持ちでした ~ 召喚された王国に見捨てられたので、自由に生きてたら世界の勢力図が変わってた~  作者: 天音天成
第7章 第二召喚計画

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
51/100

第51話 無職の旗、動く

 アストラに拠点を置いてから、無職の旗は少しずつ形になり始めていた。


 最初は流れ者の寄り合いだった。王国に居場所を奪われた商人、種族差別から逃れてきた獣人、国を追われた腕利き、行き場をなくした研究者。どれも大きな勢力じゃない。だが、だからこそ王国のやり方に敏感だった。


「人、増えた」

 倉庫の入口でルナが言う。


「増えたな」

 俺も頷く。


 中ではサニアが商人相手に怒鳴り、フィリアが術式板を並べ、美咲さんは怪我人を診ていた。玲奈は新しく来た獣人の子供に弓の持ち方を教えている。


 雑多だ。統一感もない。


 でも、ただの逃亡集団ではなくなってきている。


「相沢」

 サニアが帳簿を片手に寄ってくる。

「例の件、まとまりそうだよ」

「例の件?」

「王国の商路を避けた独自輸送路さ。乗ってくる商人が増えた」


 それは大きかった。


 王国が裏で交易を荒らしている以上、そこを避ける流れができれば、王国の影響力は削れる。


「完全に敵対ですね」

 玲奈が苦笑する。



「今さらだろ」

 俺が返すと、玲奈も「ですよね」と笑った。


 美咲さんが診療を終えてこちらへ来る。


「王国の被害を受けた人たち、思った以上に多いわね」

「表に出てないだけでな」

「だから、ここに集まる」


 無職の旗。


 王国に切られた無職の名を、そのまま掲げた小さな拠点。


 けれど今は、ただの皮肉じゃない。


 王国に捨てられた者たちが、自分の足で立つための旗印になり始めていた。


「コーイチ」

 ルナが袖を引く。

「これ、もう動いてる」

「……そうだな」


 まだ小さい。弱い。危うい。


 それでも、もう止まってはいなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ