表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
職業なしの俺、実は“触れるだけで全職業を奪える”最強のバグ持ちでした ~ 召喚された王国に見捨てられたので、自由に生きてたら世界の勢力図が変わってた~  作者: 天音天成
第5章 自由都市アストラ

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
37/100

第37話 王国の手紙

フィリアと接触したその日の夕方、宿へ戻ると受付が妙に気まずそうな顔をしていた。


「相沢さん、手紙が来てます」

「またか」


嫌な予感しかしない。


受け取った封書には、王国の紋章こそないものの、文面は明らかに王国側の手によるものだった。内容は簡潔だった。


相沢恒一は、召喚の恩恵に嫉妬して暴走した危険人物であり、朝倉美咲・篠宮玲奈の両名は扇動・連行された被害者である――。


「最悪ですね」

 玲奈が吐き捨てる。

「私たち、脅されてることにされてる」

「予想通りだな」

 俺は紙を畳んだ。

「王国からすれば、その方が都合がいい」


さらに問題なのは、この手紙が“各所に回っている”ことだった。ギルド、商会、宿、検問所。つまり王国は、俺たちを中立地帯でも危険人物として認識させようとしている。


「先手を打ってきたわね」

 美咲さんが眉をひそめる。

「こちらが証拠を出す前に、印象だけでも固めたいのよ」

「神崎先輩っぽいですね……」

 玲奈が苦い顔をする。


宿の食堂へ降りると、すでに何人かがこちらを見ていた。露骨じゃないが、警戒と好奇心が混じっている。


王国の情報操作は、思った以上に効いていた。


「面倒だな」

 俺が呟くと、ルナがすぐ返す。

「前から面倒」

「それはそう」


ただ、違うのは規模だ。ラドスでは“無職の変わり者”程度だった。今は“王国が名指しで警戒する危険人物”だ。放っておいても噂は広がる。


「だからこそ、証拠が必要ね」

 美咲さんが言う。

「王国の言葉より強いもの」

「現場ごと暴くしかないか」

 俺は小さく呟いた。


王国が印象操作をしてくるなら、こちらは真実そのものを叩きつけるしかない。面倒だが、やることは少しずつ見えてきていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ