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2.家でも××ですわ!

お久しぶりです。まさか二話までに半年以上あけてしまうとは思っていませんでした。


レイモンドが名前しか出なかったり、ララーナがきわどいこと言ってたりしますが、二話を楽しんでいただけると嬉しいです。それでは。

さて、レイ様とお昼を食べた日の放課後。というより家に帰ってからのこと。


「ララ!あなた今日もあの令嬢を責めてこなかったでしょう!そんなのでは、我が侯爵家の恥に繋がるのよ!そんなことさせませんけどね!」

「…お姉様。ただいま帰りました。」

「おかえりなさい!それで、なにか弁解は?」

「ありません…」


…お姉様から盛大なお迎えが待ってました。


***


お姉様…アマリーお姉様は、桃色の髪をショートカットにし、大きな緑の瞳をもつ可愛い方です。ちなみに私の髪色は父譲りで、瞳は母譲り。お姉様はその反対です。

一つ年上で、うちの次期侯爵はお姉様が婿を取って継ぐことになっています。お姉様は貴族にしては珍しく、婚約者がいらっしゃいません。ですがしっかり者のお姉様なら、立派な侯爵夫人になられると思いますわ。そして『行動力』持ちです。お姉様らしい『力』ではありますわ。


そういえば、レイ様と同じクラスらしいですわ。二人とも文武両道で尊敬してます。


…あの性格以外は。


「あのボンクラ婚約者にしてやられるなんて!だからいつも言ってたじゃないの!変な女狐に取られる前に手綱握っときなさいって!あ、どうせなら縛るロープ貸してあげるから、いい感じに調教しなさいよ!」


…このとおり、ドSなんですの。私と真逆です。そして、私がドMになった原因でもあります。あと、今さらあの話は蒸し返さなくて結構です。


私は小さい頃から、しっかり者の姉を慕っていました。でもお姉様はその頃から、その…いじめたい人でして。そしてお姉様にずっとくっついていた私は、どんな風にしていたらお姉様に構っていただけるかを学んでしまって…そのあとはご想像におまかせしますが、多分10人中10人がわかる結末です。言い換えるとしても100人中98人はわかる(以下略)


…あぁ。お姉様はレイ様が家に遊びに来ててもそんな感じでしたわ。それでまぁ、悪魔様ですから(笑)。そのうち何故か対抗心を持ち始めてました、お二人とも。それでもレイ様は『紳士(笑)』の(ツラ)を被っていましたが。逆に凄いです。尊敬します。そしてあの頃の純粋に慕っていた私の心を返して下さいレイ様。今は別の意味で慕って(?)おりますが…


「そうは言ってもですね、お姉様。私と彼はもう、何も関係のない赤の他人なんですよ?」

「そんなことないわ!元・婚約者っていう関係が残っていてよ?」

「…」


…こういうことを言われると、たまにお姉様はバカなんじゃないかと疑います。お姉様は賢いですけど。文武両道な方ですけど。

そういえば言い忘れてましたが、あの方…えっと、ん〜…誰でしたっけ?








思い出しました。シュリウス様です、次期公爵様の。

あの方とは婚約破棄いたしました。あんなのと結婚したくないし。ヘタレだし。私と同じ匂いがするし(つまりM属性)。彼の両親には謝られましたが、あの出来事に関しては、いまだに収拾はついていません。しかし、公爵夫人の座を退いたのは勿体無かったかな〜と思ったり思わなかったり。いや、あの方が公爵になるだけであの家は終わりですわね。やっぱり辞めて良かったです。ウン。


「それより、あなた、イジメられてないわよね?」

「(ギクッ)な、な、何のお話で?」


どもりました。盛大にどもってしまいました…。そしてあまり突っ込まれたくない話題に入ってしまいました。あ、『ツッこむ』って、ヤラしい意味じゃありませんわよ?


焦る私、鋭い姉。目線が合わさります。ゴクリ…唾を飲み込む音が予想外に大きくなってしまいます…


「ララーナ」

「…はい」

「あなたは侯爵家の次女。そしてなによりも前に、わたしの可愛い妹よ。あなたには幸せになって欲しいし、そのために手を貸せることはいくらでもするわ」

「お姉様…」

「だからね、ツライことがあったら教えてちょうだい?この際、あのいけ好かないレイモンドのヤローでもいいわ」


急にレイ様の名が出てきてびっくりしました。なぜでしょう?同級生としての繋がりしかないと思ってましたが…やっぱり信頼はしているのかしら?それとお姉様、『ヤロー』なんて言ってはいけませんわ!


「…私は大丈夫ですわ」


これは本心です。



なんたって私はドMですからね!


「私にはたくさんとは言い難いけれど、味方になってくれる人がいます。お姉様もですし、レイ様もそうです」

「ララ…」

「だから、私は大丈夫なんです」

「…わかったわ。本当にツラくなったら言いなさいよ?」

「はい!」


さすが、私の優しいお姉様です。大好きですわ!そのときお姉様がまた口を開きました。


「それと」


スゥ…ッと息を吸う音が聞こえます。なんかイヤな予感が…


「い・つ・の・ま・に!アイツを『レイ』なんて呼ぶ仲になってるの?!」

「そ、それは、幼いときから…」

「いいえ!最近は違ったはずよ!」

「その、ちょっとお昼を一緒に、とか色々と…」


まさかレイ様のことを問い詰められるとは…お姉様、侮れません。しかも脅されてるなんて、言えませんよこの状況


「あのヤローいつのまにララに近づいて…」

「え?」

「ララ!よもやあんなヤツの毒牙にかかったりしてないわよね!?」

「え、ええ!!勿論ですわ!」


なんかチョーカー(首輪)つけられていますけど…あと(電気攻め)とかされてもいますけど…

今すぐにもレイ様のところに乗り込みそうなお姉様をおさえこみながら、心の中でそう呟きました。



あ、無事お姉様はおさえこめることが出来ました。




ありがとうございました。

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