#836 あっ、あいつはソラナじゃねえか
#836
「私はこの大会の企画運営を担当しております宇宙大学学生のソラナと申します、よろしくお願いします」
あっ、あいつはソラナじゃねえか、なんでスペースレール㈱に食い込んでんだ、まだ学生だよね、私、同級生だけど・・・ひそひそ話が講堂中を瞬時に駆け巡る。
「えへん、みなさん、ご静粛にお願いします」
ソラナの呼びかけに学生たちは一斉に静かになる。
「それでは大会の説明に入ります、まず予選についてですが、これはスペースレールベータステーション駅前をスタートして、デブリ帯でデブリを1個回収してここまで戻ってくるタイムを競います。本選は同じくここから出発して制限時間以内に集めたデブリの個数を競います。」
おおーと会場からどよめきが起きる。
「なお、予選ではタイムとデブリの大きさも加味します、点数算出式は皆さんの端末に表示されている通りです」
ソラナは競技はなるべくシンプルにする目標を立てて、ルールを煮詰めてきた。
「質問があります」
ぴしっとまっすぐな挙手をしているのは白に近い金髪の女学生だ。
「質問どうぞ」
ソラナが促すと女学生が立ち上がる。
「デブリ帯での回収作業は、スペースレールベータステーション駅をスタートして、その周辺のデブリを回収するのですか」
「はい、その通りです」
「それではデブリの大きさは?」
ソラナは少し間を置いて答える。
「予選ではカプセルの大きさまでとします、それ以上の大きさの場合は、過積載とみなして、減点または失格とします」
減点、失格もありなんだーとの声が会場から聞こえる。
「わかりました、ありがとうございます」
質問した女学生が座ると今度は別の男子学生から質問が出る。




