#835 デブリ回収ロイド大会説明会にお集まりお頂きありがとうございます
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「ルミナさん、私、がんばります!」
慣れない敬礼をするソラナにルミナはにっこり笑顔を返す。
「うん、その意気だよ」
ソラナの決意にルミナもにっこりだ。そして、ハルトはというと、そんな二人の会話
を聞かないふりをして内心にこにこする。
ソラナの計画が完成し、宙大学の講堂では、デブリ回収ロイド大会についての説明会が行われている。
「集まらなかったらどうしよう」
ソラナの心配をよそに講堂はあふれんばかりの学生で押すな押すなの大盛況である。
デブリ回収ロイド大会は宇宙大学生であれば、誰でも3人一組でエントリーが可能である。
そして見事に優勝したチームには副賞としてベータステーション駅から惑星ルクレア星域にあるアルファステーション駅までのスペースレール往復乗車券が授与されるのだ。
また、本戦上位32チームほどはスペースレール㈱入社推薦書が発行されるおまけ付きだ。
今回のデブリ回収ロイド大会はミーナミ的にはまだ正式運行前のスペースレール㈱に入社したいと考える酔狂な宇宙大学生はあまりいないだろうと宣伝を兼ねての企画だ。
なので、この大盛況は単純にうれしい誤算なのだ。
「ソラナちゃん、満員御礼ね」
ルミナもハルトももちろんミーナミも嬉しそうにしている。
「はい、私もまさかこんなに学生が集まるとは思いませんでした」
「ソラナちゃんの企画と広報活動が効果あったのよ、自信をもっていいわよ?」
ソラナはみんなから褒められてうれしいが、まだ集まってもらっただけなのだ、勝負はこれからである。
ソラナは講堂舞台のそでに立つと、大きく深呼吸してから学生たちに開会を告げる。
「みなさん、こんにちは。本日はデブリ回収ロイド大会説明会にお集まりお頂きありがとうございます」
ソラナはそう切り出すと、ぴょこんと頭を下げる。




