#830 ソラナのインターンシップの一環として、デブリ掃除をやらせてみようじゃないか?
#830
危機が去った旗艦ルミナスのブリッジではハルトがクルー全員を見回して声をかける。
「ルミナ、ソラナのインターンシップをやってみてよかったな」
「ええハルトさん、これからも宇宙大学から定期的にインターンシップを受け入れるのはどうかしらね」
「ただなあ、今回みたいに危険なことがあるとうわさが広まるとやっぱり敬遠されるからな、次はスペースレール㈱でインターンシップをやってから採用し、その中からフェニックス隊に志願してもらうのが現実的だと思うぞ」
「えー、そんなに遠慮しなくったって現場で経験積むでおっけーって思うなあ」
横から意見するのはティアナだ。
「おいおい、みんながみんなティアナみたいにタフなわけじゃないからな」
「なにそれー、ソラナちゃんはフェニックス隊でダイレクト採用でいいじゃん?」
「そうだな、スペースレール㈱で研修してからフェニックス隊で勤務することにしようか」
「いいですね、私、ソラナちゃんならきっとうまくやれると思ってましたから」
「ルミナは人を見る目があるからな」
「ありがとうございます」
「さてと、この爆散させた小惑星の処理をどうしようか?」
「そうですね、とりあえずステーションβの防衛はできたけど、これだけデブリをまき散らすと後々大変かな、と」
ルミナが心配するのは、通常航行する艦船の事故のことを言っている。それは以前にルミナが小惑星帯の中を1000年近く彷徨っていたつらい記憶を呼び起こすのだろう。
「それじゃあ、ソラナのインターンシップの一環として、デブリ掃除をやらせてみようじゃないか?」
「いっそのこと、宇宙大学学生さんを対象に、デブリ集め大会ってのはどうでっしゃろな?」
ティアナがいいことを思いついたとばかりに横から口をはさむ。
「デブリ集めか・・・ルミナと出会った時のことを思い出すな」
「まああの時は私はまだしっかり目覚めてなかったので、旦那様をうまく認識できなくて・・・ごめんなさい」
「いいんだよ、ルミナ、ちっちゃい宇宙船ルミナも可愛かったぞ」
「やめやめ、そこ、二人の世界を作るんじゃない!」
横でティアナがぎゃーぎゃーわめいて邪魔をするのはいつものパターンだ。




