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#801 リリアとカノンは一時的にスペースレール㈱に勤務と言ったがあれは実はうそなんだ

#801


 その向こうにある重厚な扉が開くと、そこには旗艦ルミナスの巨体が巨大なロッカーアームに保持されて、全容をさらしている。


 旗艦ルミナスの周囲をドローンがせわしくなく飛び回り、艦体を検査している。下の方を見ると、物資搬入用のこれまた無人トラックが艦内に吸い込まれていくの見える。


 後部を見ると、2基のこれまた巨大なプラズマエンジンがユニットごとに外されて、むき出しになっている。修理か交換かアリスが後で判断してマイクロマシンに指示するのであろう。


 ハルトはドックの犬走をゆっくり歩いて、旗艦ルミナスに乗艦する扉の前に立つ。この扉は上下動も可能なエレベータも兼ねているが、すーっと開いて隊長であるハルトを艦内に招き入れる。


 艦内に入ったハルトは動く歩道やリフトを使って、ブリッジに至るエレベータに向かう。途中には当然ながら厳重なセキュリティが施されており、ハルトでなければ侵入者とみなされて有無を言わさずレーザに焼き殺されているかもしれない。


 エレベータを降りたハルトはそのままブリッジに入る。


「ルミナ、いるかい?」


 ルミナは艦長席に座って、大型モニタ数台とヘッドアップディスプレを駆使して、熱心になにやら探究中のようだ。


「あっ、ハルトさん、迎賓館でお休み中じゃなかったの?」


 ルミナはハルトと二人きりになると、ハルト隊長ではなく、自分の夫としてハルトのことをハルトと呼ぶのが結婚してからのカップルルールだ。


 ハルトは艦長席の近く、いつもならノバが座っている航法士席に腰を降ろす。その近くにはチョコがちょこんと座ったり、ユナやレイがたむろする不思議なフリースペースがこのブリッジにはある。


「なあルミナ、リリアとカノンは一時的にスペースレール㈱に勤務と言ったがあれは実はうそなんだ」


「えっ、嘘ってどういうことですか?」

 ルミナはモニタを上方にはね上げて、ハルトの方を向く。


「うん、あの二人は可能な限りミーシャとアミルの近くにいてもらおうと思っているんだよ」

「そうなんですか、じゃあ、フェニックス隊もちょっとさびしくなっちゃうかしらね」


「あれ、ルミナは反対しないのかい?」


 ハルトは旗艦ルミナスの運用をルミナは優先して、二人の移籍を認めないだろうと思っていたのだ。


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