#795 旗艦ルミナス、フェニックスベース内ドックに入港完了
#795
「旗艦ルミナス、着水成功、フェニックスベース入港のため、潜水開始」
ブリッジには艦長ルミナの凛とした声が響き渡る。隊長席にはハルトが座り、ルミナの指揮を頼もしそうに眺めている。
航法士席にいるのはもちろんノバだ。旗艦ルミナスはノバがいて初めて広大な宇宙空間を縦横無尽に駆け巡ることができる。
火器管制席にいるのはリリアだ。そしてその隣には大砲娘の異名を持つカノンがいる。リリアとカノンの射撃管制は正確無比で狙った獲物は逃がさない。それがたとえ二つの宇宙空間のはざまである境界空間であってもだ。
ブリッジの外側のちょこんと座っているのはチョコ、ユナ、レンの見習い組だ。チョコはネコ、ユナ・レンに至っては、まだ幼児というか赤ちゃんであるが、3人とも立派なSAI人工知能である。可能性無限の3人は今修行中の真っ最中なのだ。
「深度20を維持、フェニックスベース入港まであと300」
艦長席に座るルミナが次々に指令を発出して、巨体な旗艦ルミナスを操艦し、フェニックスベース迄の狭い海中トンネルを難なく通過する。
「フェニックスベースドック扉オープン」
フェニックスベースに入港するための最後の巨大な扉が静かに開き、旗艦ルミナスを内部に招き入れる。
「旗艦ルミナス、フェニックスベース内ドックに入港完了」
「よし、旗艦ルミナスドックに固定」
ハルトの宣言により、ドック内部のロックアンカーが繰り出して、旗艦ルミナスの艦隊をがっちり固定する。
「ドック内海水排出開始」
これまでドック内を満たしていた海水が怒涛のように隔壁内の吸い込まれ、旗艦ルミナスの全貌が現れる。
このドック内も反重力装置が仕込まれており、惑星エリシアの標準重力よりは随分軽減されており、旗艦ルミナスを地表に係留する一助となっている。
「ハルトよりアリス、聞こえるか?」
「はい、アリスだよ、なーに?」
「旗艦ルミナスの点検と補給を頼んでいいか?」
「もっちろん、おっけー、だよ?」




